さんきゅー農場日記

「富士見町境地区におけるメガソーラー発電設備設置についての意見書」提出

4月 21st, 2017


*4月21日信濃毎日新聞

境メガソーラーを考える有志の会で富士見町と県諏訪地域振興局に「富士見町境地区におけるメガソーラー発電設備設置についての意見書(都留文科大学特任教授内山恵美子先生)」を提出してきました。

町長には、渡すときだけいてくれればいいよと伝えたのですが、どうしても説明が聞きたいとのことでしたので、一時間かけてしっかり説明をさせていただきました。もちろん、ぼくが説明したわけではありません。水理地質学はとても難しく、不圧層や被圧層、ダルシーの法則など、なんとなくはイメージできるけれど、説明まではできません。会のメンバーの詳しい人が説明してくれました。

町長は、それまで企業側の説明を信じていたのですが、メンバーの説明に納得。建設予定地は涵養域だということを認めました。新聞記事では「町の資料として生かしたい」と控えめなコメントとなっていますが、実際はもっと、湧水の上の溶岩地帯を守っていく!と、力強い発言でしたよ。これまでだって、何回も説明してきたんですけどね。

企業側の説明は、素人からみても矛盾が多いのですが、もっともらしく説明されると、そんなもんかな。と思ってしまうものです。計画が中止になって、冷静に聞いてみて、おかしなところがいろいろ見えてきたようです。

意見書の説明は難しいので、意見書の結論をそのまま書き出しておきます。

 5,結論

 以上、申し述べたように、大泉・小泉は主に大滝社溶岩・葛窪溶岩に浸透し流動している地下水が湧出しているものと考えられます。葛窪溶岩に上に堆積している佐久ローム層も透水性が良好ですので、その表面を除去し設備を建設することは、湧水量の減少を引き起こすことが懸念されます。また、減少した浸透量の分は切掛沢へ放流されるため切掛沢の流況が変化し、豪雨時の土砂災害の危険性も高まることも心配されます。
 水環境にまつわる時間サイクル、特に降水浸透から湧水までは時間がかかるため、水質や水量にトラブルが生じるとその修復には膨大な時間と経費が必要となります。火山山麓の湧水は日本が世界に誇れる貴重資源ですから、科学的な裏付けのもとに地下水流動を把握しての保全管理が必要です。地下水流動経路に関わる開発計画には慎重に期するべきと考えます。

企業側のおかしな説明は、以前のゴルフ場開発のときの環境アセスの評価書によるもので、これまでこの地域の水象の基本となるものでした。それを覆す資料が町に保存されるということは、かなり価値のあることだと思います。

内山先生の意見書にも書かれているように「火山山麓の湧水は日本が世界に誇れる貴重資源です」。水の惑星と言われている地球ですが、淡水は2,7%しかありません。水資源は次世代に引き継ぐべき貴重な財産です。この湧水は守っていくことが大事なことだと思います。太陽光パネルは太陽があれば、どこでも発電するのですから。。。

さて、これで2年間近くにわたる「境メガソーラーを考える有志の会」の活動は終了とさせていただきます。
これまで、ご支援、ご声援ありがとうございました。

大泉・小泉湧水の地下水のこと

4月 20th, 2017


*4月9日信濃毎日新聞

ちょっと前の話ですが、「境メガソーラーを考える有志の会」で八ヶ岳山麓の地下水についての勉強会を開催しましした。
境メガソーラー建設計画は止まりましたが、この場所が大泉・小泉湧水へ影響があるということは証明されたわけではないため、専門家に建設予定地にメガソーラーが建設された場合のことを検討し意見書の作成を依頼しました。この日は意見書の内容を説明していただく勉強会。専門的なことにも関わらず、以外と多くの方が参加してくれました。
講師は都留文科大学特任教授の内山美恵子先生です。専門は水理地質学。
水理地質学とは、地下水がどのように流れているかを研究する学問で、水文地質学とも言います。地下水に関しては、地質学より専門的な学問です。

内山先生の話は、地下水の流れの基礎から丁寧に教えていただきました。
新しい地層ですと隙間も多く水も早く流れますが、古い地層ですと空隙率も小さくなり抵抗も増えるため、水はゆっくり流れます。早いものですと数10年で雨が流れ、古いものですと1000年オーダー。こうした古い層の地下水が汚染される、と浄化するのに長い年月を必要とのことです。このことはしっかり頭に入れておいたほうが良さそうです。


* 内山先生資料

南八ヶ岳は、年代によっていくつかの溶岩がありました。

約40万年前〜 赤岳・阿弥陀岳付近の活動
       主に両輝石安山岩溶岩

約25万年前〜 古阿弥陀岳の山体崩壊(韮崎岩屑なだれ)

約20万年前〜 権現岳・御小屋山付近の活動
       主に両輝石安山岩溶岩

約18万年前〜 三ツ頭・立場川上流・硫黄岳付近の活動
       主にカンラン石角閃石両輝石安山岩溶岩

レノバ社の報告書によると、池袋(いけのふくろ)から上は葛窪溶岩、一回の溶岩の流れによる一つの溶岩層でできているということになっていますが、過去のボーリング調査を検討したところ、やはり、いくつかの層に分かれていたようです。

・富士見町境地区周辺の溶岩

観音平溶岩類:両輝石安山岩
大滝社溶岩 :カンラン石角閃石両輝石安山岩
池袋溶岩  :石角閃石両輝石安山岩
靴窪溶岩  :石角閃石両輝石安山岩
広原溶岩類 :カンラン石角閃石安山岩

この他、水温などの調査により、大泉・小泉湧水の涵養域は、鼻戸屋を起源とする葛窪溶岩と池袋溶岩地帯を流れ下る地下水とその地域に降った雨であるとの結論となりました。

これは、これまで開発側が説明してきた大泉・小泉湧水の水は西側、切掛沢を越えた小六方面から流れてくるという考えを覆すものです。
内山先生の意見では、建設予定地にメガソーラーを建設すると湧水への影響があるとしています。

内山先生は、すべて開発側が使った資料をもとに検討したのですが、なぜか結論が違います。終わった後にそのことを尋ねると、同じデータを見ても、そこには人間の解釈が必要になる」とのことでした。
しっかりした調査を行っても、それぞれの思いがある程度反映してしまうということでしょう。

だとすると、環境アセスを事業者が行う現在の方法は問題があるのではないでしょうか。「環境アセスを行ったから大丈夫」ということにはならないと思います。行政は、環境アセスが終わったからといって鵜呑みにせず、林地開発の許可申請や環境保全条例など、その都度しっかり精査しなければいけないと思います。

この意見書ですが、今後のため、本日富士見町と長野県諏訪地域振興局に提出してきます。
今回のことで大泉・小泉湧水の周りは、四回開発を止めたことになります。
これ以上、開発計画が持ち上がらないことを願います。

八ヶ岳山麓の水理地質の勉強会

4月 5th, 2017

八ヶ岳山麓の水理地質の勉強会を開催します。

境メガソーラー建設計画は地域住民の反対によって中止となりましたが、計画地が水源涵養林であることが認められたわけではありません。これで4回も開発を止めたのにもかかわらず、未だに計画地が地域住民の生活に大きな影響を与えることが証明されていないのです。過去にゴルフ場増設計画の裁判も、7年もかかったことでゴルフ場は儲からないことがわかり開発側が撤退したのすぎません。

そこで、今後のためにも都留文化大学の特任教授の内山美恵子先生に、水理地質学の視点から「富士見町境地区におけるメガソーラー発電設備設置についての意見書」を作成していただきました。
つきましては、内山先生に意見書の内容をもとに、八ヶ岳山麓の地下水についての勉強会を開催します。

次世代に残すべき自然とは何か、みなさんと考えることができたらと思っています。
ぜひ、多くの方の参加をお待ちしております。

「共謀罪」法案について

4月 3rd, 2017


*4月3日信濃毎日新聞

市民有志の「希望ネット・長野」が主催する「市民と政党とのつどい」に参加してきました。
今回のテーマは「共謀罪」です。

この問題は、未然防止と市民の権利と自由の範囲の問題だと思ってます。
銃刀法で武器使用が限られている現状のなか、殺人予備罪などの現行法で対応できるため、必要以上に市民の権利と自由を拘束する法律には反対という考えです。
安倍政権になって、国民の権利を弱め国家を強くしていこうとする意図は見え見えです。
自民党の改憲草案では、一番大事な13条で認められている、生命、自由と幸福を追求する権利にこ「公益」という制限をつけようとしています。そして秘密保護法案に、今回のテロ等犯罪準備罪です。
個を埋没させ、国家を強くするということを「全体主義」といいます。

会場から「テロはできなくなるのか」との問いに米山弁護士は、たぶんできなくなるだろうとの回答。
座り込みや国会を取り囲むなんてことは威力業務妨害になるだろうし、この法案の怖いところは頭で考えただけで犯罪になってしまうこと。たとえば、国会の外で、首相に謝罪を求めたり、退陣を迫ることも「強要罪」に当たる可能性があるそうです。
この法案は国家に絶大な権限を与えることになるだろうとのことでした。

この会の冒頭で観た「横浜事件」のドキュメンタリーは重い映画でした。
1枚のスナップ写真から「共産党再結成の謀議」が疑われ、芋づる式に60名もの人が逮捕され、4名の獄死者もだしました。治安維持法のことというと必ず取り上げられる事件です。関係者たちの発言は、何年たっても消えない傷の深さを物語っていました。

ぼくが共謀罪で想像してしまうのは幸徳秋水など24名が死刑となった大逆事件です。
天皇暗殺計画が発覚し、幸徳秋水を始め、まったく計画に関係のない人たちが逮捕され死刑となった事件です。
維新を経て坂の上の雲を目指してきた明治という国家がこの事件を境に、治安維持法が成立、挙国一致の戦時体制にという暗黒の時代へと突入していきました。

大逆事件のころ、朝日新聞に勤めていた石川啄木は、次のような句を残しています。

つね日頃 好みて言いし革命の 語をつつしみて 秋に入りける

この法案の一番の問題は、対象者と対象となる犯罪があいまいだということです。このことは国民を萎縮させ、息苦しい世の中になるでしょう。そんな世の中は絶対ごめんです。
この法案は絶対阻止しなければいけないと思います。

四賀ソーラー現地視察&意見交換会

3月 28th, 2017

霧ヶ峰に計画されています四賀ソラーの建設予定地の現地視察と意見交換会を行います。
今回は参議院議員の杉尾ひでやさんも参加。
前回は同じく参議院議員の武田良介さんが来ていただき、国会環境委員会で四賀ソーラーのことを取り上げてくれました
四賀ソーラーは188haという巨大な規模のため、自然環境への大きな影響が考えられます。
四賀ソーラーの問題をもとに、いまのメガソーラーの乱開発について国会で話し合われるようになればと思います。

当日のタイムスケジュールです。

1:00 米沢地区コミュニティーセンター集合
1:05 出発
1:20 現地着
   C調整池及び盛り土予定地視察
2:15 現地発
2:30 米沢地区コミュニティーセンタにて住民意見の聞き取り
    ・計画の概要と現場の状況及び問題点について(20分)
    ・ドローンによる空撮映像(3分)
    ・地元の動きについて(10分)
    ・メガソーラーの社会的な問題・背景 (10分)
    ・意見交換 40分
4:00 終了

現地視察のみ、意見交換会のみの参加でも結構です。
この機会に、多くの人に四賀ソーラー建設計画について知ってもらいたいと思います。
申し込みは不要ですので、お気軽に参加してください。