さんきゅー農場日記

子どもの貧困について

2月 25th, 2017

東京都の子どもの貧困をめぐる実態調査で、2割が生活困難層に当たることが報道されました。都による生活困難層とは。

①世帯年収が135万円以下である。
②水道光熱費や家賃の滞納の経験がある。
③経済的な理由で塾に通えなかったり、本やおもちゃが買えなかったりしたことがある。

1つの項目に該当すれば「周辺層」
2つ以上の項目に該当すれば「困窮者」だそうです。

調査を行った首都大学の阿部彩氏は、
「困窮層の子どもは、生活のあらゆる面で不利な状況に置かれていることが浮き彫りになった。貧困の連鎖を防ぐためにも、子どもだけでなく保護者も含めた早期の支援が求められる」
とコメントしています。

ここに来て急に、子どもの貧困問題が表面化されました。しかし、山根良一氏の「子どもに貧困を押しつける国・日本」によると、80年代からすでに貧困率10%を超えていたとのこと。保守政権時代には公表されず、最近民主党政権に変わった時に公表されたそうです。
73年のオイルショック以降、福祉の切り捨て、産業重視の政策をとり続け、格差が広がったのはバブルの頃。高所得者が増え世の中浮かれ気分だったのですが、実際は低所得者も増え格差が広がっていったのはこの頃からのようです。

2000年に来日した社会学者ボードリヤールが、「なぜ、日本が豊かなのかがわかった。それは日本人が貧しいからだ」という印象的な言葉を残しました。ボードリヤールは長時間労働や満員電車、狭くて高い住居など、人々の生活を通してのコメントだったとおもますが、「富める貧者の国」という言葉は、日本という国は、いかに全体が豊かになることを目指して個々の幸せを考えてこなかった国であるかを象徴する言葉のように思います。

さらに驚くべきことに、政策として税金を投入した再配分後の所得の方が、貧困率が上昇するという奇異な現象が長く続いていました。

国保など社会保障費が高いこと、児童手当や児童擁護手当が少ないことが主な原因で、上の図でもわかるように再配分をした後の方が貧困率が上がるなんて国は日本以外にはありません。
最近このことは解消されつつあるようですが、政府はこれまで如何にでたらめなことをやってきたかがわかります。

貧困対策にもっとも効果があるのは現金給付です。
中途半端では効果が上がらず無駄にコストだけがかかってしまいます。これまでの日本の政府がやってきた結果を見れば一目瞭然です。
しかし、日本においては貧困層への給付は厳しい目にさらされることが多い現状があります。世界的に見れば貧困層に対する給付は「当然」と考える人たちが多いのですが、なぜか日本では「自己責任」の名の下に貧困者に対して非常に冷たい。
貧困を放置しておけば、社会的コストは上昇します。もっと手前でしっかりとした対策をとることで社会的コストの上昇も抑えられるのではないでしょうか。
また、現在の貧困は個人の能力や努力だけでは解決できない構造的なものとして捉える必要です。とくに子どもたちに「自己責任」は問えません。平等な機会を与えることが、僕たち社会の責任ではないでしょうか。

こども食堂、フードバンク。学習支援など、政府よりも先に民間が対策に乗りだしました。根本的な解決にはならないかもしれませんが、どん底に落ちる手前で食い止められる可能性や、行政が見落としている困窮者の早期発見など、その効果は大きいと思います。

ぼくが考える貧困対策は
①政府、自治体が根本から解決するための対策をとること。
②地域のつながりによるこども支援・子育て支援の充実。
③子ども・子育て支援の市民団体への行政の支援。
この3つです。

”世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない”

宮沢賢治の農民芸術概論綱要のなかの言葉です。
貧困・格差について、真剣に対策を考えなければならない時代になったと思います。

Loopの中間報告

2月 18th, 2017


*2月17日信濃毎日新聞

15,16日に茅野市、諏訪市で四賀ソーラーのアセスの入っているLoop社の中間報告会がありました。
ぼくは両日とも出席できなかったのですが、出席した多くの人から中途半端な残念な内容だったと聞いています。

説明に新しいものはなく、質疑の時間は短く、質問者がいるのにもかかわらず途中で終了。挙げ句の果てには会場から原稿を持って賛成討論をする人まで出る始末。お粗末としか言いようがありません。
境のメガソーラーの時は、このようなことはありませんでした。Loop社の姿勢を疑ってしまします。

賛成討論では「よそ者が勝手なことを言って反対している」といった内容のことを発言していたようですが、下流域である北大塩の人たちはよそ者なのでしょうか。同じ諏訪地域である富士見町はよそ者なのでしょうか。
四賀ソーラーとは言いますが、その立地は国定公園である霧ヶ峰のすぐ下で、ぼくらの感覚では霧ヶ峰にメガソーラーを作ることと何の変わりはなく、霧ヶ峰は諏訪の宝であり、信州の宝で、次世代に繋げるべき大事な自然環境です。
自分たちのものだから勝手に開発しても良いという類のもではありません。

今秋には調査の結果を報告する準備書が公告されます。
この時には、地域の人たちが納得する説明会の開催を望みます。

*四賀ソーラーのことは太陽光発電問題連絡会でも情報発信しています。

子どもの居場所について

2月 14th, 2017

子どもの居場所について話し合う会が諏訪市で行われました。

いま、子どもの貧困が問題となっています。
それに対応するように、各地で子ども食堂やフードバンクが立ち上がっています。これまでも6人に一人の子どもは貧困だと言われていましたが、なかなかその実態が掴めませんでした。これだけ多くのNPOや市民団体が、対策に乗り出し始めたということは、子どもの貧困が表面化し、身近に感じるようになったことにあると思います。
これまでは全国民中流意識の中、貧困は表面化しずらいものでしたが、これだけ騒がれるということはかなり深刻な問題と言えると思います。

子ども食堂は貧困対策ではありません。子どもが誰でも来れる食堂をつくることで、貧しい子どもでもご飯が食べることができて、孤食の防止や食育の機能もあります。先日、とある自治体の行政職員が話していたのですが、転校してきた子どもが、学校給食で箸も使わずに手で食べ始めたというのです。一億総活躍時代、子どもを産んだらすぐに仕事に就かなければいけない環境から、家庭での養育環境があまり良くないのかもしれません。もしかしたら一人親家庭かもしれません。どのような境遇なのかまではわかりませんが、子育ての環境は著しく悪化しているのではないでしょうか。

そこで、長野県では地域で子育てを支える居場所づくりとして「信州こどもカフェ」の普及を目指しています。そこに来るとご飯が食べれれて、勉強が教えてもらえたり、相談にのってもらえたり、学用品のリサイクル機能もある、総合的なこどもの居場所です。誰もが来れる総合的な居場所をつくることで、本当の貧困のこどもも来やすくなります。貧困に特化した施設だと、やっぱり来づらいですからね。

認定npo法人長野県みらい基金では、この居場所づくりのための話し合いの場をつくる「官民協働による居場所づくりプラットフォーム構築事業」を受託し、今年度はモデル地区として佐久圏域と諏訪を対象にプラットフォームの構築を目指してきました。

佐久は先行して、佐久こども応援会議がスタートしました。
補正予算のため、ちょっと遅れてますが、諏訪地域でも、今日、子ども・子育て支援をしている団体が集結しました。

子どもの権利条約では、子どもの最善の利益を保証することは社会の責任であると謳われています。
まずは、地域でこども・子育てを見守る体制が必要です。

15,16日、Loop社説明会

2月 12th, 2017


*2月8日信濃毎日新聞

15日に茅野、16日に諏訪で、開発事業者であるLoop社による四賀ソーラーについての説明会が開催されます。
四賀ソーラー事業は、環境アセスに入っており、去年1月のアセスメントを行う上での方法を伝える方法書を公表、今年の9月頃に方法書に従った調査の結果、事業が環境に与える影響を検討した内容を示す準備書を公表する予定になっています。

通常は方法書が出されてから準備書が公告されるまで、説明会などを行われないので異例の説明会と言えます。今回は水象調査がメインということのようです。新しい情報でもあるのでしょうか。


*技術委員会資料

この四賀ソーラー事業、建設予定地は諏訪市なのですが、茅野市側の方が土砂災害や生活水への影響が考えられます。だからでしょうか、茅野市側では関係集落が相次いで反対声明を出しているのにも関わらず、諏訪市側ではまったくの無関心の体をなしています。
LOOP社も諏訪市側への影響は想定しておらず、水象範囲を茅野市側しか想定しておりません。諏訪市側の調査はしないということです。

果たして本当にそうなのでしょか。
ぼくたち太陽光発電問題連絡会は、諏訪市への影響は大きいと考えています。諏訪市に住む人たちも水象範囲を広げ、しっかりと調査するように訴えるべきではないでしょうか。
20年間の税収は大きいでしょうが、次世代の人たちがが困ったことにならないように、しっかりと今ある資源を繋げていかなければなりません。
とくに諏訪市側の人が、関心を持って参加してくれることを望みます。

 ・15日 19:00〜 茅野市民館
 ・16日 19:00〜 諏訪市文化センター

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さて、先日訪れてくださった環境NGOの方たちが、Loop社の要望書を提出してくれました。
この事業は規模の大きさ、環境への影響を考えると大きな問題だということだと思います。

四賀ソーラーの問題は太陽光発電問題連絡会でも情報を発信しています。
こちらもご覧になってください。  →  太陽光発電問題連絡会

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      諏訪市四賀ソーラー事業(仮称)について株式会社Looopに要望提出
                        2017年2月6日
                        パワーシフト・キャンペーン運営委員会

パワーシフト・キャンペーンは、株式会社Looopが長野県諏訪市で計画している「諏訪市四賀ソーラー事業(仮称)*1」について、森林保全や水源保全、土砂災害などの観点から懸念を持っています。

11月10日にパワーシフト参加団体で地元の団体の案内で現地を見学、12月21日にLooopを訪問し、計画見直しを求める要望書(別紙)を提出しました。
Looopからは、アセスメント準備書に対しても厳しい意見があるため現状のまま進めることは困難であり、何らかの変更は検討していること、また近隣住民の方には説明の機会を作っていきたい旨の回答がありました。

1月7日には、Looopの案内で現地を再訪問し、具体的なアセスメントの実施状況等について説明を受けました。その結果再度確認・調査が必要な点が明らかとなっています。また、大規模な森林伐採や土砂災害の可能性等がある限り受け入れられないとする住民との間の隔たりが大きいことも明らかとなっています。
パワーシフト・キャンペーンとしても引き続き注目し、中止を含めた再検討に向けて意見を伝えるとともに対応を促していきたいと考えています。
 
また、持続可能な形での再生可能エネルギーの利用を進めていきたいという観点から、重視する5つの点に下記の注記を付け加えました。 http://power-shift.org/choice/
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*再生可能エネルギーの調達にあたっては、大規模な生態系や自然環境・景観の破壊が行われておらず、
持続可能性への配慮を十分に行っている発電所からの調達であること、
あわせて地域(当該および周辺の自治体や住民)のおおかたの合意を得ていることを前提とします。以下のような調達は望ましくないと考えています。
・持続可能でない燃料を輸入する木質バイオマス発電
・大規模な森林伐採や土地改変をともなう太陽光発電
・生態系や周辺住民の健康への影響に配慮しない風力発電  など
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*1 諏訪市四賀ソーラー事業(仮称)
事業者名:株式会社Looop
事業概要:電気工作物の建設(太陽光発電所の設置 長野県環境影響評価条例 第一種事業) 敷地面積 188ha
事業地域:諏訪市
http://www.pref.nagano.lg.jp/kankyo/kurashi/kankyo/ekyohyoka/hyoka/tetsuzukichu/siga/siga.html

第6回市民と政党のつどい

2月 6th, 2017


*写真はFBにあがってたものを借用

希望・長野ネット主催の「市民と政党のつどい」に参加してきました。
ちょうど1年ぐらい前の第2回目にも参加。二度目の参加になります。

参加政党は。
  下条みつ氏 (民主党・元衆議院議員)
  石坂千穂氏 (共産党・長野県委員会書記長)
  中川博司氏 (社民党・長野県連幹事長)
  佐久祐司  (緑の党

各政党が共通政策について10分づつ話をしましたが、前回の参議院選挙で、民進党、共産党、社民党の3野党合意を継続することは共通の認識のようです。

3野党合意はこちら。
1,安保法制の廃止、集団的自衛権の行使容認の閣議決定の撤回、立憲主義の回復をめざす。
2,安倍政権の打倒をめざす。
3,安倍政権の憲法改悪を阻止する。
4,格差社会の是正をはかる。

どれも達成されていないので当然のことですね。
ただし、アベ政権反対、保法制反対だけでは、勝てません。
確かにいまのアベ政権は言うまでもなく酷いのですが、単に反対を唱えるだけではなく、どのような社会をつくりたいのかということを明確にしていかなければいけません。

補正予算で、1,7兆円の税収減を赤字国債の増発で埋めなければいけないことが明らかになりました。これは、アベノミクスの失敗を意味しています。
格差は急激に拡大しています。特に最近は子どもの貧困が問題となっていますが、本来、貧困は見えにくいもの。これが表面化したということは、かなり深刻な問題となっていると認識したほうが良いでしょう。このような状況にもかかわらず、防衛費だけが5年連続増加しています。
そして、共謀罪にもみられる言論の不自由さ、本当に生きづらい社会になっってきたっと思います。野党が共闘したことで、どんな社会になるのか、対極にある理想とすべき社会を示していく必要を提案しました。

また、この日会場からの意見でも多かった「原発」の問題も、たとえば「安心、安全なエネルギー政策の推進」のように、入れるべきと提案しました。
参議院選挙の時は時間がありませんでしたが、野党共闘の合意がここまできたら、個別の政策は時間をかけて、合意できるものを模索すべきでしょう。
世界をみても、首相が自分の好きな時になんら制限なく解散できる国はなく、多額の費用をかけて衆議院選挙をやる大義名分はありません。目指すべき社会と政権選択の選挙であることを明確にし、争点にすべきだと思います。

そして、「市民と政党」との要素をもっと入れることを提案。たとえば、協定書(合意書)に市民団体に立会人として名前を連ねてもらうとか、協定書のタイトルに「市民と野党」の要素を入れるなどです。
前回の参議院選挙長野選挙区では、自民党の若林さんは前回よりも20万票も多くとったのに、杉尾さんがそれよりも8万票も多くとったため勝つことができました。これは単なる野党共闘だけではなく、そこに市民が加わったこと。風が吹いたことによります。
単なる野党共闘だけにしてはいけません。

衆議院選挙は選挙の仕組みの違いから、野党合意は中央の話し合いによって決まってきますが、それだけでは市民との協力体制はつくれません。政党要件がない緑の党なので中央レベルの話には参加しませんが、市民の立場でしっかりと意見を伝えていきたいと思います。