さんきゅー農場日記

子どもの権利条約フォーラム2017in信州

6月 8th, 2018

いまごろですが、去年の12月に開催した「子どもの権利条約フォーラム2017in信州」について紹介しまします。事務局長として関わることになり、去年は本当に忙しい一年となりました。

子どもの権利条約とは、子どもたちを一人の人間として権利を尊重し子どもたちの個性を大切にしていこうというもの。1989年に国連で採択されました。
生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利の4つの権利を柱にしていますが、フォーラムは子どもたちの「参加する権利」を特に重点を置き、子どもたちが企画し大人たちが支える方法で開催されています。日本が子どもの権利条約を批准を決めたことを記念し、’93年から毎年、全国フォーラムを開催しています。

当日のフォーラムは実行委員長にお任せして、ぼくは事務局長として3つのミッションの達成を目指し活動してきました。資金の確保と子どもの権利条約の啓発・県内の子ども支援団体のネットワークの構築、行政との連携です。

資金の確保は「長野県地域発元気づくり支援金」の採択でクリア、啓発活動はフォーラムまでの準備として、様々な勉強会やワークショップの開催を行いました。
いじめ、虐待、貧困、不登校、大人と子どものパートナーシップ、などなど、子どもたちのテーマはさまざまありますが、「個人の尊重」に最大の価値を置いた「子どもの権利条約」の子ども観は多くのテーマを考える上で基本的な理念となります。しかし、子ども・子育て支援を行っている団体も「子どもの権利条約」を知らない人たちもいます。
そこで、子どもの権利条約を中心とした、こどもの貧困や発達障がい、あそびや学校をテーマにした勉強会10回程度開催しました。勉強会では湯浅誠さんやのっぽさんも呼びました。

いま、県が進めている「信州こどもカフェ」も開催しました。
子どもたちが安心して過ごせる「居場所」づくりは、子どもの権利条約でも大きなテーマです。今後も「信州こどもカフェ」を推進する各地のプラットフォームと連動できたらと思います。

県内、4地域での勉強会も開催しました。
北信、中信、東信、南信の4ヶ所です。長野県は広い!

先日、プラットフォームの交流円卓会議で諏訪地域と一緒に事例発表をした佐久地域のプラットフォームの方たちも東信地区の勉強会を開催してくれました。佐久地域では、今年3回も人権についての勉強会を開催するそうです。各地域での活動により、「子どもの権利条約」がより多くの人に理解してもらえればと思います。

最後に行政との連携です。
やはり、子どもの権利条約は行政が理解して施策に取り入れていく必要があるためです。「信州こどもカフェ」の開催時に県の職員に来てもらったり、半年かけて丁寧に活動の説明をすることで長野県と共催してもらえることになりました。
長野県では、子どもの権利条約を参酌した「長野県の未来を担う子どもの支援に関する条例」を制定しましたが、まだまだ各地域で活用するところまでには至っていません。県と市民団体がこれからも手をつなぎ、条例の良い活用方法を模索していく必要があると思います。

フォーラム終了後、他にいろいろ忙しくて事務局を離れていましたが、まだまだやらなければいけないことがたくさんありそうです。子ども食堂ブームも追い風です。
今後とも、「子どもの権利条約」の普及・啓発の活動を続けていきたいと思います。

太陽光発電設備・総務省の勧告

5月 31st, 2018

先日の要望書についての投稿のところで、太陽光発電施設は適切な管理が必要とのことを書きましたが、その件についてもう少し詳しく書いておきたいと思います。

去年の9月、総務省が経産省と環境省に勧告を出しました。


*「太陽光発電設備の廃棄処分等に関する実態調査」結果に基づく勧告
 HP → http://www.soumu.go.jp/main_content/000506225.pdf

たぶん多くの人が、今急激に普及している太陽光パネルは将来、ゴミの問題が起こるんだろうと想像しています。そして、たぶん、まだたっぷり時間があるのだから、きっとそのうちリサイクルのルートができるだろうと思っているのではないでしょうか。
ぼくもその一人でししたが、まだまだ先に起こるはずの廃棄処分の問題がすでに起こっているというのが「太陽光発電設備の廃棄処分等に関する実態調査」です。

2012年のFIT法施行以降も、大きな災害がありました。東北の集中豪雨や熊本の震災は多くに人が記憶していると思います。当然、太陽光発電施設も破壊されました。

太陽が照っていれば、どこでも発電することが利点の太陽光発電。しかし、陽が照っていれば破損していても発電し続けるので感電の恐れがあり、利点がマイナスに働いてしまいます。そして、破損したパネルも放置されたままなかなか撤去しない事業者が多くいたようで、それはとても危険な状態ですね。
破損時の太陽光パネルの危険性を把握していない自治体、地域住民が多くいるため、周知徹底させろというのが今回の勧告。

それから太陽光パネルには以外と有害物質を使っているものも多くあるようで、放置された破損パネルから基準値以上のセレンが検出されたことも問題として指摘しています。
海外のパネルは、企業秘密ということでパネルの含有物を公表していないところもあるようで、産廃業者の間でも混乱するのではと予想されています。今回のもう一つの勧告は、パネルの回収・適正処理・リサイクルシステムの構築です。

太陽光発電も当初、想像していたよりも様々な問題が出てきましたが、だからダメだ、とは思いません。だから「適正な管理」が必要だとぼくは考えます。

いま、富士見町内で住民とトラブルを起こしている事業者の多くは、他地域から投機目的で参入してきた事業者です。そんな事業者が災害時に迅速に対応してくれるのか不安ですし、そもそも20年間、しっかりと管理してくれるのかさえも怪しい。

バブル時には八ヶ岳に多くの企業が保養所を建てたのですが、その保養所の多くは企業が撤退し、今は空き家になり問題となっています。20年間発電事業を行う予定だった企業が、途中でどっか行ってしまって放置された太陽光発電施設だらけになったらとても困るわけです。危険ですし…

ちなみに、この勧告に対する一回目のフォローアップが今年3月に行われました。下記を参照してください。いろいろと検討が始まったようです。

*1回目のフォローアップ 
HP → http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/000111991_0330_1.html

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この「総務省の勧告」という出来事に、いち早く対応したのが北茨城市です。

*北茨城市太陽光発電施設の適正管理による地域環境の保全に関する条例
 HP → http://www.city.kitaibaraki.lg.jp/docs/2017121900025/

対象事業は500kW以上と少し大きめですが、この条例では、太陽光発電施設の設置者・管理者の責務として、周辺環境の保全・災害防止のために必要な措置や、地域住民に対する設置計画の説明、災害時と事業廃止後の速やかな措置の実施、等を定めています。さらに、災害時と事業廃止後の措置に充てる費用を積立てること。年に一度、積み立てた通帳のコピーを提示することも義務化しています。

農薬の使用制限も書かれています。農作物に対する農薬使用には厳しいルールがありますが太陽光発電施設についての農薬の使用にルールはありません。やたら撒かれても困るわけです。

北茨城市のような迅速な対応は、本当にすばらしいと思います。
国の対応が後手後手となっている今、自治体独自で地域をどのように守るのか、どのような地域を作っていくのかを考えるのが地方分権の本旨ではないでしょうか。

先日の要望書提出時、町長は6月議会の一般質問の回答を、ぜひ聞いて欲しいと言っていました。2名の議員が一般質問で太陽光発電事業を取り上げます。
一般質問日程 → http://www.town.fujimi.lg.jp/uploaded/attachment/15708.pdf
ちょっと期待したいと思います。

*本日の長野日報にも先日の要望書提出が掲載されましたので添付しときます。

*5月31日長野日報より

太陽光発電設備の法整備の強化を求める要望書

5月 29th, 2018


*5月29日信濃毎日より

町長へ「太陽光発電設備の法整備の強化を求める要望書」を提出してきました。

「考える会」では、これまで4回の勉強会を開催してきました。
この要望書は4回の勉強会に出された意見を集約したものです。

問題の一つは低圧の太陽光発電の乱立です。
大規模のものは、環境アセスや林地開発、環境保全条例などの法規制がありますが(かならずしも問題がある開発を止められるものではありませんが…)、低圧のものは法的拘束力のない「ガイドライン」のみ。住民とのトラブルの解消にはなっていません。
50kW未満のものは事業用にはならず低圧連携となるため、事業を進める上で高圧に比べ非常にハードルが低くなります。電気事業法的でも開発行為を行う上でもやりやすいわけですから、投機目的の事業が無秩序に参入している状況にあります。

家の隣に設置してもらいたくない人が阻止するため土地を買わざる得なくなったり、土地を買って阻止しようとしたら「20年間の儲け分の払え」と請求され結局阻止できなかったりと、町内でもトラブルを多く見かけます。

国もこうしたトラブルは認識していますが、「地域によって事情が違う」との理由から各地域ごとに対応するように。というのが国の考えです。マーケティングに頼りすぎた政策から問題が起きているので、本来は国が対策を考えるべきですがそんなものを待っていたらいつになるかわかりません。町独自で対策を考えていくべきでしょう。

もう一つの問題は、今トラブルを起こしている企業は他地域の投機目的の事業者ということです。はたして20年間、きちんと管理をしてくれるのでしょうか。発電事業は本来、危険も伴うもの。野ざらしでは困ります。また、近年の太陽光発電関連事業の倒産件数の増加も気になるところです。

今回、将来的には太陽光発電事業の規制と適正な管理を求めた条例が必要としながらも、新たな条例づくりはハードルが高いため「環境保全条例」の改正により、小規模の発電事業も地域住民への説明を義務付ける手続きの強化を提案してきました。
これなら然程難しくないのでは。と考えています。

要望書をつくる上で、富士見町民憲章を盛り込んで欲しいとの意見がありました。
「・・この限りなく美しく、厳しい自然の中に住むわたしたちは先人の心を受け継ぎ、自然を愛し、豊かな調和のとれた田園の町の発展を目指して、この町民憲章をかかげます。・・・」
なかなか良い言葉だと思います。

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太陽光発電設備の法整備の強化を求める要望書

平成30年5月28日

富士見町長 名取 重治 殿

              富士見町内の太陽光発電事業を考える会
代表 佐久 祐司

要望の趣旨
 2012年のFIT法により急激な太陽光発電の普及に伴い、地域住民と事業者の間でトラブルが増加してきました。トラブルの多くは他地域の事業者が投機目的のため太陽光発電施設を設置するもので、近隣の同意を得ることなく開発を進め、富士見町民の豊かな住環境を脅かしている状況です。特に50kW以下の小規模の発電事業に関しては法的規制も緩いため無秩序に増えています。富士見町では小規模の太陽光発電を規制するための「富士見町再生可能エネルギー発電施設の設置等に係るガイドライン」がありますが、法的拘束力がないため遵守しない事業者もおり、必ずしもトラブルに対応できている状況ではありません。境小学校前の森林は天然更新の届出によって伐採したにもかかわらず、事業者は太陽光発電事業を計画、投機目的の事業者はコンプライアンス意識が欠けており、将来にわたって安全な発電事業を行うのか心配されます。
 他地域の事業者が投機目的で行われている状況の中、事業終了後は適切に撤収を行うのか、災害時の破損について迅速に対応するのか、農薬の使用など、不安に感じている住民が多くいます。発電事業は、感電や火災の恐れもある事業です。適切な管理が必要です。
再生可能エネルギーの普及は大切なことですが、わたしたちは富士見町民憲章にもあるように、先人たちから受け継いだ美しい自然を愛し、豊かな調和のとれた田園の町の発展を目指していかなければなりません。富士見町内の太陽光発電施設の適切な設置と管理を定めた法整備の強化を強く求めます。
 以上の趣旨に基づき、以下の事項について要望いたします。

要望事項
1、富士見町内の太陽光発電施設の適切な設置と管理を定めた法整備の強化を行うこと。

                                   以上

子ども応援プラットフォーム交流円卓会議

5月 25th, 2018

松本合同庁舎で行われ「子ども応援プラットフォーム交流円卓会議」に参加してきました。
子ども応援プラットフォームは、子どもたちの総合的な居場所「信州こどもカフェ」を広めるために県内各地に立ち上がっている組織です。佐久地域と諏訪地域が先行してスタート、他の8地域(地域振興局ごと)は去年立ち上がったばかりです。

そんな訳で、佐久地域と諏訪地域の活動報告を中心に意見交換を行いました。
佐久地域は、子ども食堂や学習支援など地域で活動している人たちがリーダーになり、連携を取りながらネットワークを広げています。諏訪地域では、そもそも地域で活動している団体が多いため、その団体同士の連携を促しネットワークを広げる活動をしています。違う2地域の報告は、今後、プラットフォームを構築していく上でいくつか参考になったこともあるのではないかと思います。

子どもたちの環境や市民団体の関わりなど、地域ごとに事情は大きく変わります。地域によっては市民団体を立ち上げるところから始めなければならないところもあるでしょう。これからも、こうした県内のプラットフォームが集まって情報交換していくことは必要だと思います。

さて、各地に立ち上がったプラットフォームですが、去年、茅野市で開催された「子どもの権利条約フォーラム2017in信州」に関わってくれた方たちが中心となっています。この日の円卓会議の主催である松本のプラットフォームの代表は実行委員として大いに盛り上げていただきましたし、佐久のプラットフォームでは地域勉強会を開催してくれました。
そこで、今後も権利条約のネットワークを県内に広げていきたいと相談したところ、大いに賛同してくれました。

子どもの権利条約の本旨は子どもの最善の利益を考えることは地域の役割であること(第3条)。こどもたち一人一人の個性を尊重して一人一人の最善の利益を考えていくことが、子どもの居場所を考えていく上で大切になっていきます。子どもの権利条約とプラットフォームの動きとうまく連動しながら進んでいけたらと思います。


*5月24日 信濃毎日新聞より

太陽光発電の設置して良いとこダメなとこワークショップ

4月 23rd, 2018

4月21日、富士見町内の太陽光発電事業を考える会で、ワークショップを行いました。
町内に乱立している小規模の太陽光発電施設の規制をするための法整備に向けた意見集約としてのワークショップです。

グループに分かれ、最初に太陽光発電を設置しても良い場所・ダメな場所の意見をだしてもらいました。

・青・・・設置に望ましい場所
・黄・・・まあ、許せる場所
・橙・・・あまり設置して欲しくない場所
・赤・・・絶対ダメな場所

設置しても良い場所は、建物の屋根の上、工業団地や工業敷地内、外から見えない場所などの意見が出ました、ダメなところでは、桜の名所や井戸尻遺跡のような景観の良い場所や文化財施設、住宅のすぐ隣など多岐にわたりました。

同じ「林の中」でも「絶対ダメ」という人もあれば、「まあ、許せる」という意見の人も。
今回のワークショップは答えを出す場ではなく、意見を聞く場です。いろいろな意見が聞けてとても参考になりました。

後半は、だされた「ダメな場所」がどのような規制があれば防ぐことができるか意見を出してもらいました。
ぼくがいたチームでは「住宅地の場合の近隣の同意」という意見に対し、個人で業者とわたり会うのは大変なエネルギーがいる。複数の対象者、たとえば集落区のような単位の同意が必要とすべき。との意見や、事業者との関係性もあり、反対しずらい場合もある。同意を求めるのではなく、住宅から◯◯メートル以内はダメ、といった規制が必要。などの意見も出ました。
いまある問題の本質が見えたような気がします。

富士見町の好きなところなどもたくさん出て、まちづくりとしても面白いワークショップになりました。
この日出された意見は、会で集約しどのような規制が必要か検討し、なんらかの形で行政に伝えていきたいと思います。