Archive for the ‘集団的自衛権のこと・憲法改正のこと’ Category

解散総選挙について

月曜日, 9月 18th, 2017

10月、解散総選挙の可能性が濃厚となってきました。
「この忙しい時期に…」というのが正直な感想ですが、自民党を凹ませるチャンスでもあるわけですから、ここはポジティブに考えていきましょう!

9月10日、大町で行われた野党共闘のイベントに参加してきました。
基調講演は、市民連合@にいがた共同代表の佐々木寛さん、新潟国際情報大学の教授でもあります。専門は国際政治学、平和研究、現代政治理論。
新潟では、前回の参議院選挙を野党共闘・市民連合で自由党の森ゆうこ氏を当選させ、県知事選では、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に慎重な姿勢を示してきた泉田路線を継承する米山隆一氏を擁立、奇跡の大逆転にて当選。市民と野党との連携は”新潟ショック”とも言われ、”新潟モデル”として市民からは評価されています。
佐々木さんのお話はユーモアたっぷりで非常にわかりやすく、いろいろと参考になることが多くありました。

野党共闘や市民連合はポピュリズムとの批判を受けたようです。しかし、ポピュリズムとは感性や煽動を使って政治を動かすことであって、市民連合の動きは市民が選挙に関わって、今の日本に新しい民主主義が生まれ新しい流れができ始めたということだとの発言。僕たちは、このことを肯定的に考えるべきでしょう。

ポピュリズムについては以前書きました → 服従

政党、労組などの既存の組織の機能が低下してきていることを指摘。市民が補完していく必要があると言います。これまでは、おまかせ民主主義。市民が参加する参加型民主主義に向け、経験を積んでいくことが必要ですね。

選挙は、どこがより悪くないかという悪さ加減の選択であるとのこと。
これは、ぼくらもよく話し合っていることです。
選挙は50点か60点の戦いと思っている人が多いのですが、実は10点か20点ぐらいの争い。どうしても完璧を求めてしまいますが、細かいことは目をつむり、大きなところで判断し投票すべきでしょう。

また、市民連合はどこにでも出て行くと結局野合になってしまうので、安保法制反対!共謀罪反対!オスプレイ反対!などテーマごとに連携を組むべきだと仰いました。
では、今回の総選挙はどうでしょう。

前回の野党共闘合意は解決していません。

3野党合意はこちら。
1,安保法制の廃止、集団的自衛権の行使容認の閣議決定の撤回、立憲主義の回復をめざす。
2,安倍政権の打倒をめざす。
3,安倍政権の憲法改悪を阻止する。
4,格差社会の是正をはかる。

また、安倍政権は憲法改正の動きを明確にしてきました。
このままでは、森友・加計問題は闇に葬られてしまします。
市民は団結して、今回も市民連合・野党共闘で望むべきではないでしょうか。

長野4区では、まだ、市民と野党の統一候補が決まっていません。
出遅れ感はありますが、なんとか統一候補を擁立し総選挙に臨みたいと思ってます。

衆議院選の野党共闘・政党訪問

土曜日, 11月 26th, 2016

市民団体「希望ネット・長野」で、衆議院選の野党共闘について政党訪問を行いました。
ぼくは希望ネット・長野のメンバーではないのですが、4区では誰も参加者がいないということで、お声がかかり参加してきました。

この日、訪問したのは、社民党県本部と共産党県本部。
民主党本部は、「野党共闘に関しては中央が取りまとめているため、県本部が勝手に答えることはできない」として訪問は実現しませんでした。社民党も共産党も、野党共闘に関しては中央が取りまとめるとしながらも、市民団体に対応してくてたことを考えると、民進党の対応は残念に思います。

社民党は、県連幹事長の中川ひろじ氏が対応してくれました。

参議委員選挙時、野党共闘での政策協定①安保法制の廃止 ②立憲主義の回復 ③安部政権下での憲法改正阻止 ③格差是正 は未だ解決していない。そのため、この政策協定は今でも生きていると考える。衆議院選も野党共闘を追求すべきというのが社民党のスタンス。

しかし、選挙制度の問題で衆議院選挙は、比例との重複立候補をすることで、惜敗率による復活当選ができるという仕組みから政党選挙になりやすい。北信越ブロックの棲み分けを行った上で、政策協定を結び野党共闘をしていくことが望ましい。

棲み分けというのは、この選挙区はこの政党が出るから他は出さないでね。その代わりこの選挙区はぼくたちの党からは出さないからね。という意味です。長野県は選挙区が5つしかないわけですから、その狭い範囲での棲み分けは難しい。だから野党共闘は中央で行われるということだと思います。

なるほど、選挙制度のことを考えれば、自民党に勝つためにはその方法が良さそうです。
しかし、ちょっと待ってほしい。
そこには市民は介入していません。
政党同士の都合で決まったことだからといって、そのまま「はい、そうですか」とは乗ることはできません。

ぼくは、基本、政党同士が一つになることは無理だと思っています。
それぞれが、それぞれの哲学や思想で活動しており、周からは同じ見えても本人たちにとっては雲泥の違いなのです。もし、簡単に一つになれるようなら、とっくに一つの政党にまとまっているはずです。その一つになれない政党同士を結びつける役割が”市民”ではないかと思うのですがどうでしょう。

民進党が長野県の5区あるすべての選挙区に候補を立てると言っている状況ですので、社民党としてもどのように動くのかが難しいとは思いますが、まずは市民と野党の話し合いが必要だということは認めてくれました。

さて、共産党は副委員長と県会議員の山口氏が対応してくれました。
内容としては社民党との話とほぼ同じ。野党共闘は、市民の参加の重要性をさらに強調していました。

だとしたら、なぜ、あのタイミングで現職県議で県議団長の毛利栄子氏の出馬表明があったのか疑問に思います。これでは、前回は民進党を応援してやったので、今回は共産党でよろしくと言われているように受け取ったのはぼくだけでしょうか。
これでは、純粋に応援する気にはなれません。毛利議員が良い議員なだけに残念です。

長野4区は、前回の選挙で、民進党と共産党を足した票が、自民党の後藤茂之氏の票よりも多かった実績があり、この長野4区は野党が共闘すれば自民党に勝てる選挙区なわけです。
だからといって、自民党以外の立候補者が一人であっても市民や野党が一緒の思いで望まない限り勝てるとは思えません。
野党がまとまれば勝てる選挙区も、まとまらなければ負ける可能性があるわけです。

共産党も、今後、市民との話し合いが必要であり、そういった場には参加してくれることを約束してくれました。
まずは、選挙区ごと、自民党に対抗するためにはどうしたらいいのか、どのような候補を立てるべきかを話し合う場が必要だと思います。

政党や市民団体、それぞれの思惑や戦略があり、なかなか一つになることは難しいのですが、改憲を阻止するためには与党を3分の2以下にしなければいけません。市民が参加することで、みんなで選挙を盛り上げる情勢をつくる必要が有ります。

日ロ会談の結果など不確定要素が多い現状ですが、1月通常国会冒頭解散の可能性が無くなったわけではありません。
急ぎ、民進党を含めた野党と市民の話し合いの場が必要です。

11-26%e4%bf%a1%e6%bf%83%e6%af%8e%e6%97%a5
*11月26日信濃毎日新聞より

改憲勢力3分の2

火曜日, 7月 12th, 2016

参議院長野選挙区は、杉尾ひでやさんが7万票以上の差をつけて当選しました。直前までは接戦しているというのが大方の予想でしたのが、県内77自治体のうち60近い自治体で杉尾さんがトップでしたので、圧勝したと言えると思います。

実は、とある新聞社に頼まれて、とある市町村の期日前投票所の出口調査を行っていたのですが、杉尾さんと若林さんの差は3日間のトータルで3票しかありませんでした。ですから直近までは拮抗していたのは事実で、当日に票読みができない無党派層が動いたことによる結果ではないかと、ぼくは思っています。

今回の選挙では、民進、社民、共産の野党統一という動きもありましたが(マスコミには無視されまくりですが、緑の党も杉尾さん推薦です)、市民連合などの一般市民による行動が大きかったのではないでしょうか。特に諏訪地域においては、八ヶ岳ピースパレード勝手連・八ヶ岳などの子育て世代の若者の行動が大きく影響したと思います。これまでの国政選挙で市民がこれだけの活動をしたことはありませんでした。
全国はともかく、信州では明らかに「風」が吹いたと思います。

出口調査では、投票時に一番重視したテーマに「景気・経済」をあげた人が多かったのですが、その場でいきなり質問されたこと、選択肢が一つだったことによるもので、実際は様々な問題をトータルに考えて投票した人が多いと感じました。また、憲法改正に関しても賛成、反対と答えた人でも、明確に判断しているはも少ないように感じました。

「憲法や安保のことよりは、まずは景気」といった解釈は間違いで、多くの人は憲法や安保のことはとても大事なことと捉えながらも、どう考えていいのかわからない人が多いのではないかと思います。
これはデータには現れない肌で感じた感覚的なものなので、説得力はありませんが何となくそんなことを感じました。

FacebookやTwitterなどを見ていると、自分と考えが似ている情報ばかりです。憲法や安保の問題はどちらの意見も過激になりやすいもの。なるべく多くの人と接し、バランスを保っていくことが大事だと思います。出口調査は多くの人と話ができ、良い経験になりました。

長野県は野党統一候補が議席を確保しましたが、全国では改憲勢力が3分の2を超えました。
予想どうり、安倍首相は選挙では濁しながら、改憲へとアクセルを踏みはじめたようです。

3分の2以上という数字は「発議」ができるだけで、その後「国民に提案して承認を得る」必要があります。どのように国民から承認を得るのかも含め。今後国民的な大議論になると思います。

憲法とは、権力を抑え、国民の自由と平等、幸福を追求する権利を守るためのもの。
時代の変化による民法の改正論が活発になってきましたが、同じ次元で話し合われるものではありません。憲法を変えるということは国のあり方を大きく変えることです。そのことを前提とした話し合いが必要になると思います。
議論をするにあたって、ぼくたちはあまりにも憲法のことを知らな過ぎます。

民主主義とは、すべての政治の責任は国民一人一人にあるというものです。
今後、正しい判断ができるように、憲法のことを学ぶことは国民の義務であると思います。

憲法改正のこと

月曜日, 6月 20th, 2016

9784866230030

今回の「たあくらたあ」は、自民党の改憲草案特集。
6名の筆者が草案の条項を一つ取り上げて、自分たちの生活にどう影響するかを書いています。
ぼくも13条(包括的基本権)で寄稿。ぜひ、読んでください。

選挙が近づくにつれ、安倍さんも改憲について語らなくなってきました。選挙の争点は景気と消費税増税延期というわけです。
しかし、安倍首相が一番やりたいことは憲法改正だということは周知の事実ですし、改憲阻止のために野党統一が実現できたことを考えると、やはり「改憲」については、しっかりと考えておいた方が良いと思います。

改憲というと9条の話になりがちですが、ぼくが一番気になるのが自民党の「人権」についての考え方です。
自民党改憲草案Q&Aによると「現行憲法の規定の中には、西欧の天賦人権説に基づいて規定されていると思われるものが散見されることから、こうした規定は改める必要があると考えました」とあります。

天賦人権説というのは「すべて人間は生まれながらに自由かつ平等で、幸福を追求する権利をもつ」という思想のことです。
なぜ改めなければいけないのか大いに疑問。
Q&Aには、人権規定は我が国の歴史、文化、伝統を踏まえるべきとも書かれており、自民党の考える人権とは、個人が生まれながらにして持っているものではなく、社会の秩序の中でつくられるものとしているようです。

この考えは個人主義の対極にある全体主義の考えにつながります。
全体主義とは国家の利益に究極の価値を置き、個人は全体のために存在するというもので、先の戦争は「国家のために」とか「国民全体のために」という名目のもと突き進みました。その反省から、一人一人の権利を尊重する基本的人権を保障した日本国憲法をつくった過去を忘れてはいけません。

憲法とは、権力を抑え、国民の自由と平等、幸福を追求する権利を守るためのもの。
どうやら、自民党の「改憲草案」では、暗い未来しか想像できません。

明後日はいよいよ公示。7月10日は参議院選挙です。
明るい未来のため、投票には必ず行きましょう。

あたらしい憲法の話

水曜日, 3月 9th, 2016

515pzujW0BL._AC_UL320_SR228,320_

安部総理が2日、憲法改正について、在任中に成し遂げたいと意欲を見せました。
7日になって、まだまだ国民に理解と支持は広がっていないと急にトーンダウンをしましたが、国会でもこれだけ話題になっているのですから、当時の内閣が憲法制定について、どのように普及させていこうとしていたかを知ることも大切なように思います。

日本国憲法は、1946年11月3日に交付されましたが、同じ日に内閣は冊子「新憲法の解釈」を発行。
翌年の憲法が施行された5月3日には、憲法普及会(会長芦田均・のちに首相)による「新しい憲法 明るい生活」が2000万部家庭に配布されました。当時の人口は約7800万人で世帯数は1642万世帯。ほとんどの人が、この冊子に接したことになります。
そして8月2日には文部省が中学1年生の教材として「あたらしい憲法のはなし」を発行しました。
新憲法の普及に熱意を持って望んでいたことが伺えます。

昭和二十二年五月三日 それは私たち日本国民が永久に忘れてはならない新日本の誕生日である。私たちが久しい間待ち望んでいた新憲法が、この日を期して実施されるのである。
*「新しい憲法 明るい生活」抜粋

「新しい憲法 明るい生活」の冒頭は、このように始まります。
3冊の冊子に共通していることは、戦争への反省、二度と同じ過ちを犯さないという決意と民主主義による新たな国づくりへの熱い思いです。

あたらしい憲法の話_三原則
*「あたらしい憲法のはなし」の挿絵

現在、憲法の三大原則は「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」と言われていますが、当時は「主権在民」「民主主義」「国際平和」と言っていたようです。民主主義と基本的人権の尊重は違うもので、いつからこう呼ばれ始めたのかはわかりませんが、3冊の冊子を見ると民主主義を特別なものと考えているようです。

国民全体でものごとを決めていく民主主義と、国際平和主義はたいへんふかい関係にあると「あたらしい憲法のはなし」にも書かれています。一部の人の考えで無謀な戦争に突入したという痛切な反省からきているのではないでしょうか。

2162-1
*「あたらしい憲法のはなし」の挿絵

「あたらしい憲法のはなし」戦争放棄の章では、このように書かれています。

そこで今度の憲法では、日本の国が、けっして二度と戦争をしないように、二つのことをきめました。
その一つは、兵隊も軍艦も飛行機も、およそ戦争をするためのものは、いっさいもたないということです。
これからさき日本には、陸軍も海軍も空軍もないのです。
これを戦争の放棄といいます。
「放棄」とは「すててしまう」ということです。
しかしみなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。
日本は正しいことを、ほかの国よりさきに行ったのです。
世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。

*「あたらしい憲法のはなし」抜粋

当時の政府は、これほど熱い思いと固い決意で戦争の放棄を考えていました。
今の自民党の考えとはだいぶ違うようです。

私たちは民主主義を口にする前に、まずすべてのものごとをよく知り、正しい判断を持つように心がけなければならない。特にわが国では今まで政治は一部の人々が思うままに動かしてきたため、一般国民は政治について教えられることが少なく、自分の意見をのべることも窮屈であった。
また自分の考えをまとめるだけの勉強も足りなかった。
だから私たちは新憲法の実施をよい機会として政治のことを熱心に学ぶ必要がある。
なぜならばこれからは政治の責任はすべて私たちみんながおうことになったからである。
*「新しい憲法 明るい生活」より抜粋

今、日本は本当に改憲しなければいけないほどの危機にあるのでしょうか。
憲法のことを考える場合、多くの国民が「戦争の放棄」「平和主義」の理念を受け入れた背景なども含め、様々な角度で検証していく必要があると思います。
なぜならばこれからは政治の責任はすべて私たちみんながおうことになったからである。

*この「あたらしい憲法のはなし」は、現在青空文庫でも読むことができます。