Archive for the ‘福祉のこと’ Category

高齢者健康不安度ランキング

日曜日, 11月 2nd, 2014

住民懇談会で諏訪6市町村の高齢者健康不安度ランキングが公表されました。
このランキングは衝撃的で、今回の住民懇談会で一番話題となったテーマだったのではないでしょうか。

・高齢者の健康不安度ランキング

身体的要素
・虚弱 
①諏訪10,2 ②原9,1 ③岡谷7,9 ④茅野7,3 ⑤富士見6,5 ⑥下諏訪5,9
・運動器 
①諏訪30,1 ②岡谷24,8 ③原22,7 ④富士見22,6 ⑤茅野20,8 ⑥下諏訪18,8

精神・環境的要素
・閉じこもり  
①富士見11,3 ②原9,1 ③茅野9 ④諏訪7,5 ⑤岡谷5,9 ⑥下諏訪4,7 
・うつ     
①茅野47,2 ②富士見41,9 ③諏訪36,0 ④下諏訪35,3 ⑤岡谷34,2 ⑥原22,7

合計(リスクあり) 
①富士見 72,6 ②茅野 70,2 ③岡谷 68,3 ④諏訪 65,1⑤原 63,6 ⑥下諏訪 62,4

とくに閉じこもり・うつが上位にあることに「なぜ、自然豊かな富士見で…」との発言が各地でありました。

町長の分析では、下諏訪町はコンパクトシティのため、隣近所が密接している。富士見は面積が広いため、交流がしずらく、よそからの移住者が多く、区に加入しない人が多い為、引きこもる人が多い。とのこと。

ん〜、なんとなくごもっともなご意見ですが、下諏訪で生まれ育った身としては、富士見の方が地域のコミュニティは残っているような気がしますし、下諏訪にも移住者は多く、ぼくが生まれ育った地区でも知らない人が多くなりました。

担当課の説明では、この調査は3年に1度行っているが、前回は富士見町が下諏訪町の位置にあった。対象者も1000人と少ない人数なので、3年で富士見の環境が一気に変わったとは思っていない。との説明がありました。

なるほど。こういった調査は、統計の取り方で随分変わってくると思います。ぼくも富士見町が特別リスクを抱えているとは思いませんが、社会全体の問題として対策は考えていかなければいけないでしょう。

町長の対策は、6月に国保のことを議論した時と同じで、高齢者クラブの援助など、町全体で元気で生きがいのある社会をつくっていくというもの。とにかく高齢者に家を出て生き甲斐ある生活を送って欲しいということです。

”わたしは、人間のあらゆる不幸はたったひとつのことから来ているという事実を発見してしまった。人は部屋の中にじっとしたままではいられないということだ。”
                            〜パスカル「パンセ」より〜

町長の言う通り、高齢者になっても部屋から出て人々との交流をすることは大事です。
来年度から介護保険法が改正され、町がやるべきことは今後増えていくでしょう。
今後は、生きがいとは何か。そんな視点でも考えていく必要があるように思います。

介護保険改正後の地域のあり方

日曜日, 7月 13th, 2014

NPO辰野自立支援の会あかりとぼくたちNPO信州協働会議認定NPO法人市民協の専務理事田中尚輝さんを招いて「介護保険改正と地域」と題した講演会を辰野で開催しました。

田中さんが、介護のことに関わりはじめたのは1980年代からで、そのころ介護疲れによる心労や虐待など、介護のことが社会問題になりはじめた頃。行政もなかなか動かないので勝手に助けようということで、有償ボランティアを立ち上げたそうです。
1時間500円で、そのうち300円は運営費に充てていましたが、本来ボランティアは無償のはずなのにお金をとるなんてけしからんという批判が相当あったようです。

しかし需要は多く、無償だと頼みづらいなどの理由もあり、その活動は広がり阪神淡路大震災のころには1000団体ぐらいになったとのこと。こういった活動を背景に1997年に介護保険法が制定、2000年4月からスタートしました。

この制度はとても良いものでしたが、当時のお役人たちは制度設計をミスしたとのことです。
現在の介護保険制度は要支援1から要介護5まで7段階ありますが、ドイツだと3,5ぐらい、韓国だと2~3ぐらいからの制度だそうです。

当時は法案を通さなければいけないということもあり、かなり広範囲を面倒見ることになってしまいました。
その結果どうなったかというと、お金が回らなくなったということです。

具体的に何が変わるかというと、介護保険の予防給付を廃止し、その分地域支援事業にまわします。
要するに要支援1,2を外し、その分市町村で見なさいよ。ということで、これからは住民相互の助け合いでなんとかしなさい。という制度改正です。

この地域支援事業、全国に3500億円の予算がつくそうで、単純に自治体数で割ると1つの自治体で2億円ぐらいになります。もちろん人口などによっては違いますが、かなりのお金が自治体に入り、そのお金は2種類の使い道が決められています。

一つはサービスに対する対価で、たとえば洗濯はできるけど、干したり取り込んだりできないといった家事援助。これはいままで介護保険でできたのですが、そこにはまわさないで、住民相互の助け合いに使われます。
時間単価は名古屋市が1500~2000円、武蔵野市が2200円で担い手を探しはじめたということです。介護事業ですと3000円なので介護事業を行っているところはマイナスになるので参加しづらい。もちろん営利企業はもうからないので参入しない。
しかし市民団体やNPO、ボランティア団体ですと、ちょっとおいしい金額です。
これからは、市民団体でネットワークをつくって地域づくりをしていく必要がありますね。

ではもう一つはといいますと、そういった市民団体、NPOを取りまとめるコーディネータに使われます。だいたい中学校区に一人の計算で全国に1万人のコーディネータを想定しており、財務省と厚労省との試算では1地区に800万円、内訳は人件費に500万円、事務所や経費に300万円だそうです。

君んとこと議員歳費よりよっぽど良いのだから、早いとこ議員やめてコーディネータになりなさい。と言われてしまいました(笑

今月終わり7月28日に厚労省で行われる全国課長会議で、この法案をどう運用するかのガイドラインが提示されます。それが市町村に降りてくるのが、お盆も挟むのでたぶん8月末、事業者に説明されるのは9月終わりのなるだろうとの話でした。

この改正は改悪だとの意見が多くあります。
もちろんサービスの低下は否めませんが、お金が回らないのも事実です。
田中さんは、市民で地域をつくっていくチャンスにしろと言います。

これからは行政に頼るだけではなく、自分たちで地域をどうつくっていくかが問われてくると思います。

介護保険改正と地域

火曜日, 7月 8th, 2014

「介護保険改正と地域」講演会チラシ

*チラシはプチッとやると大きくなります。

来年度から介護保険制度が大きく変わります。
これにより「要支援」の人たちの多くが利用している訪問介護と通所介護が介護保険から外れ、地域による支援が必要になってきます。

そこではNPO法人辰野自立生活支援の会あかりさんと私たちNPO法人信州協働会議(八ヶ岳南麓まちづくり会議から名称変更申請中)とで「介護保険改正と地域」と題した講演会を開催します。

介護保険改正後の地域をどのようにしていくか一緒に考えてみませんか。
多くの参加、お待ちしております。

国保料率改定1,28%引き上げ

水曜日, 6月 18th, 2014

6月議会が終了、今年も国保保険料率の改定が決まりました。
一人当たりの保険料98,265円。
去年と比べて1,28%の増になります。

ぼくが議員になってから4回目の国保料の改定になります。
この4年間を振り返ってみますと。

22年度 68,091円
23年度 77,788円    11,5 %増
24年度 88,453円    11,66%増
25年度 97,020円     9,86%増    一般会計より2,000万円の法定外の繰入
26年度 98,265円     1,28%増    一般会計より2,000万円の法定外の繰入

平成20年には諏訪6市町村の他に地域では、すでに80,000円を超えていましたが、富士見町は22年度まで60,000円台を保っていました。
安かった保険料も毎年1割前後の引き上げで、ついに6市町村でもトップクラスの高額な国保料となってしまいました。

去年の状況から今年も10,4%の医療費の伸びを予測。今年も当然例年通りの1割近い引き上げになるところを、去年に引き続き一般会計より2,000万円を投入することで1,28%の引き上げで押さえました。

毎年高騰する医療費の状況のなか、一般会計から2,000万円を投入することで1,28%の引き上げで押さえたことを評価する

との賛成討論をしました。

    9対1  賛成多数で可決です。

反対というのは、どうせなら2500万円投入して引き上げをゼロにするべきというものです。2000万円というのは、去年も投入している金額で根拠のある数字で緩和するための対策だといえますが、引き上げをゼロにするために一般会計から投入するということは、これから国保料は上げないと宣言するようなもので、ちょっとムリがあるかなと思います。

少子高齢化が進むなか、社会保障費が高くなることは仕方がないことで、1,28%の引き上げは町民のみなさんも納得していただけると思いますがいかがでしょう。

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さて、前回の一般質問の ④国保広域化について、どのように考えているか。の説明がまだでしたので、国保の広域化についてを書いておきます。

平成29年を目標に、県で一本化にするための話し合いが始まったところだそうです。前は安かった富士見の国保料も、県の平均85,365円(県下町村24年度)に比べても高くなったので、そこだけを見ると悪い話ではないようです。

ただ事務費は削減されるかもしれませんが、少子高齢化の波は県内共通の問題で、広域化にすれば安くなるという考えにはちょっと懐疑的です。また各自治体が地域に合わせた政策が打てなくなるというのも問題だと思います。

担当課の話では、実は富士見の医療費は他と比べて高くない。川上村も原村も同じで、医療費は高くないのに交付金などの関係で高い国保料になっている。広域になるとそのことは是正されるかもしれない。とのことでした。

なるほど、国保のことは奥が深すぎて、知れば知るほど謎が深まります。
これからも国保のことは広域化も含め、注視していきたいと思います。

国民健康保険についての一般質問

木曜日, 6月 12th, 2014

6月議会は毎年国保料が決まる議会です。
今年も、前年度までの医療費の伸びを考慮して10%の伸びを予想、このところ毎年の引き上げで高騰している国保料に対し、一般会計から2000万円を繰り入れて前年度より1,28%の引き上げ率、一人当たりにすると調定額ベースで約98000円が提示されました。

ぼくが議員になって4回目の国保料改定ですが、最初の年23年度は約68000円を約77000円の引き上げで、それでもまだまだ6市町村の中でも安い方だから…ということでしたが、今では6市町村でもトップクラス、県下町村平均約85000円(平成25年度)よりもずいぶん高い国保料になってしまいました。

そこで今回の一般質問は高騰し続ける国保料に対し、町としてどのように考えているかを質問してみました。

・国民健康保険について

 ①前期高齢者の急激な医療費の伸びの原因は何か。
 ②現在富士見町内の無保険者は何名か。
  また高騰する国保料に対し、低所得者の救済をどのように考えているか。
 ③少子高齢化、人口減少が進むなか、高騰する国保料に対し、どのような対策を考えている  か。
 ④国保広域化について、どのように考えているか。

前期高齢者の急激な医療費の伸びについては、前回紹介した加々見議員のときと同じ、

団塊の世代が前期高齢者に入り、これまでとの環境の変化もあり、生き甲斐、仲間作り、健康づくりに対しての考えに弱さがあるのかと思う。

との答え。
もちろん、そのとおりだと思うのだけれど、だとしたら他の地域でも前期高齢者の医療費が急騰するはずなのに、これは富士見に限った現象です。富士見の前期高齢者の医療費の伸びは12,34%増。入院費用に限っては22,56%も増えているのです。

しかも2年連続!

富士見特有の何か問題があるはずでしょう?
しつこく3回「変だ!変だ!」と聞いたら

どこの病院が安いとか、治療方法がいいなどの医療面での指導は難しく、前期高齢者の生き甲斐、仲間作りなど病気にかかりづらい地域づくりに力を入れる。したがってこれ以上詳細な調査をするつもりはない。

とのコメント。
ん〜、でも知りたいな。みなさんどう思います?

さて、今回はテーマは、これからも国保料は高騰し続けると思われるため、低所得者や生活困窮者に配慮した政策が必要ではないかというものです。

町長の発言はいつも、
3分の1の国保加入者のために3分の2の人の税金を使うことは”公平性の原理”ではない。 
また”自助努力” ”受益者負担”などの言葉を多用することに疑問を感じています。

国保加入者は無職や非正規労働者が多く、他の公的医療保険加入者に比べると所得水準が低く、厚労省の「国民保険実態調査」によると77,4%が所得200万円以下、年間平均所得を比較すると国保84万円、協会けんぽ137万円、組合健保198万円。

所得に占める一人当たりの保険料は国保9,7%、協会けんぽ7,2%、組合健保5%。
組合健保の42%しか所得がないのに2倍近い保険料を負担していることになります。

’58年に国保法は改正され、その第1条は
「この法律は、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保障及び国民保険の向上に寄与することを目的とする」

’58年以前の法律にはあった「相互扶助の精神」の文言は無くなりました。間違いなく国保は社会保障の一環であり、憲法第25条の生存権を根本法とする考えといえます。

平成22年度厚生労働白書によれば社会保証の3つの機能があり

1,生活安定・向上機能
2,所得再配分
3,経済安定機能

社会保障が不安定となれば、将来の生活の不安感から社会の活力が低下する恐れがあるとも述べています。
公平性の原理という考えとは少し違うような気がしませんか。

でも保険だから。。。とみなさん考えると思いますが社会保険というのは「社会原理」と保険原理」の2つの性格があります。

「保険原理」というのは保険の技術的側面に注目したもので、私的扶助の原理。サービスを受けたいのであれば、保険料を納めるというものです。民間保険はこの原理のみで運営されています。

「社会原理」というのは、個人や相互扶助では対応できないような病気、老齢などに対し、社会で対応していこうといった原理です。個人にも負担を求めますが、国や自治体が公費を投じて運営に責任を持つということです。
最近は保険原理の側面ばかりで「受益者負担」「自己責任」のことが言われていますが、「社会原理」の側面をもっと考えるべきだと思います。

町長の答弁は、高齢者のために若い人の税金を使うのは不公平。健康は自助努力で確保するべきで、高齢者になっても生き甲斐をもって元気に暮らせる地域づくりをしていく。といった答弁。

担当課からは、所得の数字は国保の場合、年金受給者が多いという影響もある。富士見町内で無保険者はゼロで、低所得者への減免制度もあり収納率は98%の高い数字。決して払えない額ではない。

たしかに今はそうかもしれません。
しかし、これだけ高い保険料になると払えない人が出てくるのは、すぐそこの話のような気がします。そんなとき公平性の原理という考えだけでの対応ではダメだと思います。

保険料の減免、被保険者資格証明の発行などは保険者(市町村)が決めることができることです。国保は社会保障の一環として対応してほしいと思います。