Archive for the ‘福祉のこと’ Category

アートカレッジちゃお

土曜日, 4月 4th, 2015

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4月1日に信濃境公民館で行われた「アートカレッジちゃお」の入学式に来賓として参加してきました。

2年ほど前に諏訪養護学校の卒業生などの保護者が集まり、障害者支援の「NPO法人ちゃお」を設立。養護学校を卒業した後、もう少し就労のための準備期間が欲しいとの思いから、本年度、NPO法人ちゃおで「アートカレッジちゃお」を富士見の信濃境で開所をしました。

2年間、農業や木工などの作業や、企業などでの就労体験を通して自立訓練をしていくとのことです。境駅周辺は就労支援事業所でもある夢屋さんや、八ヶ岳南の学校(以前、議会だよりでも紹介させていただきました)、この街学園の就労継続支援B型の”ぴっぴ”などがあり、地域の理解も高いところ。
生徒たちが、この地での人との交流や富士見の自然環境を通して、社会に羽ばたいていただけたらいいなと思います。

設立にあたっては相談を受けてきたこともあり(まったく役には立ちませんでしたが…)、いろいろ苦労があったなか、この日開所できたこと、本当に良かったと思います。
長野日報の記事はこちら
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=33859

3月30日の信濃毎日新聞に「障がい者就労 農業に活路」の見出しのリポートが載っていました。
耕作放棄地の増加や農作業の人手不足を背景に、農業を知的・精神障がい者らの就労先として選んだり事業に参入したりする障害者就労継続支援事業所が増えているとのこと。県内の就労継続支援事業所226カ所(’13)のうち、34,5%に当たる78カ所が農業を導入。原材料がかからず力仕事が多い農作業は、他の仕事に比べ賃金が高い傾向にあるそうです。

県は農作業を希望する障がい者と農業法人のマッチングをNPO法人県セルプセンター協議会に委託し、障がい者が作業をする上での付き添いや技術指導に、1件90万円を上限で人件費を全額補助をしているとのこと。県が仲介やサポーター派遣制度を導入し、農業の人手不足と障がい者就労支援を行っているということです。
非常に面白い取り組みだと思います。

この前、総合計画のところでも書きましたが、人口減少もよる労働力不足は女性の就労や、高齢者、障がい者が社会参加しやすくするための就労のバリアフリーが必要です。障がい者の就労支援、また、障がい者が働きやすい環境づくりを進めていくことが重要だと思います。

今年の「アートビレッジちゃお」の入学者は3名です。
3人の生徒も、アートビレッジちゃおも良い活動ができるように応援していきたいと思います。

通級指導教室について

水曜日, 4月 1st, 2015

平成27年度から、茅野市立永明小学校に学習障がい者等通級指導教室が設置され、近隣の富士見町、原村の生徒も同校の通級指導教室を利用するため、そのための規約を定めました。

通級指導教室というのは、比較的軽度の言語障害、情緒障害、弱視、難聴などの障がいがある生徒が特別支援学級ではなく、普通のクラスに所属しながら特別な場(通級指導教室)で、特別な指導をする教育形態をいいます。
平成18年から学習障がい(LD)、注意欠陥多動性障がい(ADHD)が新たに対象に加わり、多動性の子どもが増えるなか、注目を集めている教育形態です。

学校での集団生活に適応が困難な生徒たちに、一人一人の能力に合わせ、人との関わりやコミュニケーションの取り方などの指導を行うもので各教科の遅れも補填するようです。週1時間から週8時間、この通級に来ている時間は一般の授業も欠席扱いにはなりません。

精神科医の杉山登志郎氏の本によると、そもそも子どもは多動な存在で年齢が幼いほど集中力の持続は短く、落ち着きもない。ADHDの多動を主とする症状は、成熟の遅れと捉えるべきものが多くを占めていて、7歳の子どもが3~4歳の行動コントロールの能力であるというときに、ADHDと診断することになると書かれています。
また、多動そのものは9歳前後で消滅し、その後も不注意は持続するが、適応障害に結びつくほどの行動の問題は急速に改善することが多いそうです。

脳の発達を考えた場合、10歳という年齢は一つの臨界点で、これまでに身についた言語や非言語的なジェスチャーが一生の間の基本となるそうで、学習障害(LD)の場合も学習の補いをきちんと行い情緒的な問題を引き起こさなければ、他の発達障がいに比べ後年に二次的な併発症を起こすことが少ないとされています。

LD、ADHD、いずれにしても小学校から中学にかけてのケアがとても重要で、きちんとケアをすれば通常の生活を支障なく送れるようになることが多いとされています。
しかし、まだまだLD、ADHDへの理解が足りなく、”親のしつけ”が悪いなどと考えている人も多いようです。まずは地域の人が理解し適切なケアをしていくことが必要でしょう。

通級指導教室は一定の効果が認めれられています。
通級に通う子どもはもちろんですが、本人以外のクラスの同級生にも良い影響があるようです。人間にはさまざまな個性があるということを早くから知り、発達の凹凸に対して偏見をもたない大人への成長の手助けになってくれるとのこと。

富士見町では町単独の予算で3名の職員を増員したり、状況に応じて教育支援員や介助員などを設置し、他の市町村よりも力を入れていますが、この通級は良いシステムだと思います。

実は前小林教育長は、富士見町に通級指導教室を設置することが悲願であり、そのための努力をしてきましたが、まずは中心である市に設置をしてその後町村にも設置していく考えのようです。

27年度、富士見町からは対象者のうちのわずかの生徒が茅野市の通級を利用します。生徒の送り迎えは保護者の役割のため、その分ハードルが高くなっています。
富士見にも通級指導教室が設置されることが望ましいですが、茅野市に設置されたことは”まずは第一歩前進”と喜ぶべきことと思います。

「手話言語法」制定を求める意見書

火曜日, 12月 23rd, 2014

12月議会で、ぼくが紹介議員となり「手話言語法」制定を求める意見書を採択しました。

ろう者の方たちが手話を使うことは当たり前だと思っている人が多いと思いますが、実は手話は長い間、誤解され差別の対象にもなってきました。

手話は日本語の習得を妨げるものと誤解され、多くの学校で排除されてきました。信じられない話ですが、未だにろう学校では口の動きを読み取る「口話」が推奨され、手話を使用していません。しかし口の動きだけでは、たとえば「タマゴ」と「タバコ」の区別はつけにくく、手話を言語として認めれれることが望まれてきました。

2006年に国連の障害者権利条約の第2条に「言語」とは音声言語及び手話その他の形態と明記され、2011年の改正障害者基本法では「すべての障害者は、可能な限り、言語(手話を含む)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保される」となり、ようやく手話が認められてきましたが、まだまだ手話を使う人のためのインフラ設備はできていない状況です。

1990年の社会福祉事業法の改正で、それまでの「措置する者」から「福祉サービスを必要とする者」へと変わり、障がい者と健常者の区別のないノーマライゼーションの考え方が取り入れられるようになりました。
2000年の社会福祉法では「援助を必要とするものが、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように、生活に関する相談に応じ、助言その他の援助を行うこと」とあり、福祉サービスのあり方が、誰もが一人の人間として普通に社会生活を送れるようになりました。

手話を使う人が普通に暮らすためには、どのようなサービスが必要でしょうか。たとえば役場に手話の通訳師を配置するとか、町長が行う住民懇談会に通訳師をつける。議会での要約筆記もしくは通訳師がいたら良いかもしれません。
しかし、現在通訳師の人数は少なく、茅野市から来てもらわなければいけない状況です。
災害時も不安ですよね。
「手話言語法」が制定され、手話がもっと理解され、普及をして通訳師の人数も増やしていく必要があると思います。

全会一致で採択されました。

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           「手話言語法」制定を求める意見書

 手話とは、日本語を音声でなく手や指、体などの動きや顔の表情を使う独自の語彙や文法体系をもつ言語である。手話を使うろう者にとって、聞こえる人たちの音声言語と同様に、大切な情報獲得とコミュニケーションの手段として大切に守られてきた。
 しかしながら、ろう学校では手話が禁止され、社会では手話を使うことで差別されてきた長い歴史があった。

 2006年12月に採択された国連の障害者権利条約には、「手話は言語」であることが明記されている。
 障害者権利条約の批准に向けて日本政府は国内法の整備を進め、2011年8月に成立した「改正障害者基本法」では「全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む)その他の意思疏通のための手段についての選択の機会が確保される」と定められた。
 また、同法第22条では国・地方公共団体に対して情報保障施策を義務づけており、手話が音声言語と対等な言語であることを広く国民に広め、聞こえない子どもが手話を身につけ、手話を学べ、自由に手話が使え、更には手話を言語として普及、研究することのできる環境整備に向けた法整備を国として実現することが必要であると考える。

 よって本町議会は、政府と国会が下記事項を講ずるよう強く求めるものである。

                   記
 手話が音声言語と対等な言語であることを広く国民に広め、聞こえない子どもが手話を身につけ、手話で学べ、自由に手話が使え、更には手話を言語として普及、研究することのできる環境整備を目的とした「手話言語法(仮称)」を制定すること。

改正介護保険法についての一般質問

土曜日, 12月 13th, 2014

介護保険制度が来年度からの改正で大きく変わります。
軽度者の「要支援1・2」の予防給付のうち訪問介護と通所介護(デイサービス)が外され、地域支援事業として市町村の責任に移ります。

介護保険はこれまでも3年に一度の見直しをしてきましたが、今回の改正は国が直接サービスを給付するのではなく、市町村が地域支援事業として市民相互の支え合いの体制をつくり対応するという、これまでの改正とは違う大変革だと言っていいと思います。

2000年から始まった介護保険制度は3,6兆円の規模から始まり、2013年度には9,6兆円にまで膨れ上がりました。この改正がなかった場合、2025年には21兆円にまでなると予測されています。
要するにこの改正は介護保険にかかる財源を減らし、市民の支え合い(ボランティアなど)に頼り、その旗振りを市町村が行うというものです。

そこで以下の5つの質問をしました。

①平成27年度に改正される介護保険制度では、予防給付のうち訪問介護・通所介護が地域支援
 事業への移行される。どのような計画で行われるか。

介護報酬額は、75歳以上高齢者人口の伸び率4~5%を限度としています。毎年対象者は6~7%増えると言われていますから、介護報酬は減らされ、今の7割前後を想定している自治体が多いようです。

②新基準の単価は「国が定める額(予防給付単価)を上限としつつ、ふさわしい単価を定め
 る」とあり、現行の介護保険報酬単価よりも下がると思われる。どのような対策を考えて
 いるか。

国の示したガイドラインでは地域ケア会議の活用を推奨しています。
地域ケア会議とは、自治体職員、包括職員、ケアマネージャー、介護事業者などの専門職で構成され、個別の課題を把握し地域の課題を解決していくところです。

③地域課題を共有し、課題解決に向けた関係者のネットワーク構築 や資源開発、施策化を図
 っていく地域ケア会議の設置状況は。

高齢者への支援サービスは多様な主体からなる「協議体」で行うことになっています。
主なサービスは家事援助、交流サロン、声かけ、配食+見守りなど。
事業主体は民間企業、NPO、協同組合、社会福祉法人、ボランティアなどを想定しており、生活支援コーディネーターが地域資源の開発、ネットワークの構築、ニーズと取組のマッチングを行います。
そして、この協議体は自治体がつくることになっています。

④多様な主体による、生活支援・介護予防サービス充実のための「生活支援コーディネータ
 ー」と「協議体」は、どのようにつくっていくか。

60代、70代をはじめとした高齢者の多くは、要支援状態や要介護状態に至っておらず、地域で社会参加できる機会を増やしていくことが、高齢者の介護予防にもつながっていく。できる限り多くの高齢者が、地域で支援を必要とする高齢者の支えてとなっていくことで、より良い地域づくりにつながる。(厚労省ガイドラインより)

⑤介護予防・日常生活支援総合事業ガイドラインで推奨している、生き甲斐や介護予防のため
 の高齢者の社会参加について、どのように実施していくか。

町長の答えは①〜④まで一括で

今回の改正は、買い物、ゴミ出し、話し相手など、介護専門職でなくても、提供可能なサービスを地域で行う事がポイント。この活動を通して地域の絆が強まるように、町全体で意識を持って取り組む。地域包括支援センター、社協、住民福祉課を中心に移行期間である2年以内に実行に移す。

⑤に関しては

6市町村の中で富士見町は、介護予備者が多く、憂慮すべき状況。
改善するためには、仲間を作り、生きがいを持ってもらうことが必要。現在、高齢者クラブ等の支援に力を入れている。

介護保険事業のなかで要支援1・2は5%にすぎません。ドイツの介護保険は日本の要介護3,5以上を対象としており、最近介護保険制度を導入した韓国もドイツにならった制度設計をしています。
今回の改正で特養は要介護3以上になりましたし、将来は要介護1,2も保険制度から市町村の事業に移行されることも考えられます。

また、これまで使っていた要支援1・2の予防給付資金は、初年度については100%地域支援事業に回りますが、2年目からは後期高齢者の伸び率以下に抑えなければいけません。2年の移行猶予はありますが、なるべく早く移行したほうが有利であり、将来想定される改正に備え、早めに協議体作りに着手したほうが良いのではないか。

担当課

早めの移行は有利ではあるが、諏訪6市町村広域で話し合いが始まった段階。広域では、法令で認められている平成29年4月までの移行を考えている。
新制度の細部が未確定のまま、大枠の介護保険制度の改正が示されている状況。先進事例を研究し、現状の取り組みを精査しながら進めていく。

全国約1800ある自治体で来年から制度を移行する自治体は100ぐらいだそうです。
今回の改正は、地域の資源をつかってお金をかけずに支え合いの仕組みをつくれという、これまでの行政には無かった仕事です。行政側に戸惑いがあるのは仕方がないことだと思っています。

しかし年金、医療も含めた社会保障費が、国家予算を上回る104兆円となった今、この制度を受け入れるしかありません。成熟した社会は経済が停滞し、町民のニーズが多様化するのは当然のことで、これを対処していくのには町民と行政が協働で社会を作っていくしか方法はないと考えています。

最後に町長に「協働」について、どのような考えを持っているか聞いてみました。

富士見町の中で、協働の精神は伝統として生きている。しかし協議体をつくることよりも今ある問題の解決のために個別の課題を個々に考えていくことが重要。そのためには現状を町民の皆様に知ってもらうことが必要だと考えている。

今回の改正は高齢化社会を乗り切るための”まちづくり”をしていくということであり、自治体によって大きく差が出ることも想像できます。
富士見町は認知症対策など、他の地域よりも進んでいる取り組みが多くあります。
強みを生かしながら、市民参加を促すこと、介護以外の町内にある各種団体と連携をとることが重要です。これからの”まちづくり”のため、しっかりと取り組んでいっていただきたいと思います。

12月議会一般質問

金曜日, 11月 28th, 2014

12月議会の日程が決まりました。
12月5日から16日までの12日間です。

今回の一般質問は来年度改正される介護保険制度についてです。

・改正介護保険制度について

①平成27年度に改正される介護保険制度では、予防給付のうち訪問介護・通所介護が地域支援
 事業への移行される。どのような計画で行われるか。

②新基準の単価は「国が定める額(予防給付単価)を上限としつつ、ふさわしい単価を定め
 る」とあり、現行の介護保険報酬単価よりも下がると思われる。どのような対策を考えて
 いるか。

③地域課題を共有し、課題解決に向けた関係者のネットワーク構築 や資源開発、施策化を図
 っていく地域ケア会議の設置状況は。

④多様な主体による、生活支援・介護予防サービス充実のための「生活支援コーディネータ
 ー」と「協議体」は、どのようにつくっていくか。

⑤介護予防・日常生活支援総合事業ガイドラインで推奨している、生き甲斐や介護予防のため
 の高齢者の社会参加について、どのように実施していくか。

  答弁者・・・町長

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2000年4月1日にスタートした介護保険は、3年に1度の見直しでこれまでも改正をされてきまたが、2015年からの改正は、要支援1.2の軽度者たちに関して介護保険ではなく市町村担い、市町村が地域のネットワークを構築して対応していくという大きな改正です。
介護保険は根本から変わると考えていいと思います。

富士見町の高齢化率は32,2%。(平成26年4月1日現在)
この改正を機に、まちづくりとは何か考えていく必要があると思います。

12月9日(火)9:00~  お時間ある方は、ぜひ傍聴にいらしてください。

他の議員の一般質問はこちらです。

http://www.town.fujimi.lg.jp/uploaded/attachment/11084.pdf