Archive for the ‘環境のこと’ Category

農薬の空中散布問題

木曜日, 2月 27th, 2014

緑の党・信州主催で、農薬の空中散布を問題とした勉強会を開催しました。

松枯れを防止するために、森林に農薬を空中散布しています。
有機リン系の農薬は危険という事で、替わってネオニコチノイド系の農薬が撒かれていますが、このネオニコチノイド系農薬、だいぶ問題があるようです。

ネオニコチノイド系農薬とは、新しい(ネオ)、ニコチンと同様の(ニコチノイド)化学構造を持つ農薬のことで、神経を麻痺させるのが特徴。
神経が興奮すべきでないときに興奮し、伝えるべき信号は伝わらなくなり、方向感覚の喪失、短期記憶喪失、食欲の減退。                〜ハチはなぜ大量死したか

また浸透性農薬という特徴をもち、農薬が根や葉から吸収され作物全体に広がる性質を持ちます。
従来使用されてきた浸透性をもたない殺虫剤の多くは散布により農薬が葉などの表面に付着しても雨などで少しずつ落ちるが、この浸透性農薬は、ひとたび作物全体に内部から染みわたってしまえば、影響は長時間持続し洗っても落ちない。
                     〜新農薬ネオニコチノイドが日本を脅かす

欧米諸国では、ネオニコチノイド系農薬の一部を禁止、EUでは2008年12月より、例外を除き農薬の空中散布を原則禁止しています。
日本では、このような農薬を森林に空中散布をしています。

この日の勉強会は、まずミツバチの大量死をテーマにネオニコチノイド系農薬の危険性を訴えた「ミツバチからのメッセージ」を上映。
埼玉から制作者も駆けつけてくれました。

「この映画は、だからミツバチを助けようという映画ではない。ミツバチを通して人間や生態系にどれだけ影響があるのかをわかってほしい。」

とのコメントを頂きました。
ミツバチの大量死は、農薬だけではなく様々な原因が考えられますが、ネオニコチノイド系農薬の影響は大きいというのが最近の主流の考え方のようです。

映画上映の後は上田市の田口操さんさん、村山隆さんに話していただきました。

田口さんは、めまいや呼吸困難、痙攣がおこり、病院で農薬中毒と言われ農薬の解毒剤を飲む事で症状が解消。それまでは本当に生きていくのも大変だったと語ります。
上田市で自身が経営する保育園で、多くの子どもたちに同じような症状が発生。お母さんたちで”子どもの未来と健康を考える会”をつくり、行政に農薬の空中散布を訴えました。
佐久総合病院の名誉委員長の松島氏が協力、実態調査から子どもの被害と農薬との相関関係を実証。2009年、上田市は農薬の空中散布の中止を決めました。

脳科学者黒田洋一郎氏は、農薬の子どもの脳への危険性を説いています。子どもたちの多動が多くなった原因のひとつとも言っています。

村山隆さんは上田市で環境に係る市民団体「ヤマンバの会」事務局長で、田口さんたち活動を支えてきました。

村山さんは、そもそも松枯れの原因はマツザイセンチュウが原因ではないため、農薬を空中散布しても効果はないと言います。
酸性雨などの影響との事ですが、たしかに40年近く前から農薬を撒いていますが、まったく効果はありません。松枯れ被害は今でも西から東へ徐々に広がっており、西側はすべて枯れてしまったわけですから。

松枯れ農薬空中散布は昭和52年制定の「松くい虫防除特別措置法」を根拠としていますが、背景にはデータのねつ造があったことを9つの事例をもって説明していただきました。

たとえば

昭和49年山口県防府市の桑山:空散で被害ゼロ。しかし実際には上水配水池があったため、空散はしていない(県林政課証言)

昭和48年:実施の効果あり。しかし実際には空散は行われなかった(営林署証言)

などなど。
このことは当時の朝日、読売新聞にも取り上げているそうです。

ではなぜ、いまでも空散が続いているかというと、それは大きな利権が絡む”農薬ムラ”があるからだそうです。

現在長野県では駒ヶ根市、飯島町、豊岡村、筑北村、麻績村、生坂村、大町市、千曲市、坂城町で松枯れ予防のための農薬空中散布が行われています。

緑の党・信州では、調査・研究、市民団体を応援していく事で、このテーマを追っていきます。
また勉強会等の開催をしていきますので、よろしくお願いします。

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当日の模様をユーストリーム配信をしています。
よかったら見てくださいね。

緑の党・東京http://www.ustream.tv/recorded/44140073

農薬の空中散布やめようプロジェクト

金曜日, 2月 21st, 2014

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チラシはプチッとやると大きくなります。

松枯れ防止のために空中散布しているネオニコチノイド系の農薬は、人の脳や神経、生態系に悪影響が危惧されています。
ヨーロッパでは使用を禁止している国もあるのに、日本では生態系の源ともいえる森林に散布している自治体が多く存在しています。

ミツバチの警告を通して、環境や子どもの未来について考えていきましょう。

  2月23日(日)  13:00~
  松本市勤労福祉センター第4会議室
  参加費:500円
  主催:緑の党・信州

上田市は3年前、住民たちが声を上げ空中散布が取りやめになりました。
市民が声を上げていく事は大事です。
まずは、空中散布のこと、ネオニコチノイドのこと、生態系のこと、みんなで勉強をしていきましょう。  

多くの参加お待ちしております。

「森林吸収源対策及び地球温暖化対策に関する地方の財源確保のための意見書採択」に関する陳情

土曜日, 9月 28th, 2013

9月議会に「森林吸収源対策及び地球温暖化対策に関する地方の財源確保のための意見書採択」に関する陳情というのが、全国森林環境税創設促進議員連盟というところから提出されました。

地球温暖化対策のための石油石炭税の税率の特例措置」という、化石燃料からエネルギーを生み出すときに排出されるCO2を抑制するために、化石燃料に対し税をつけたもの。

CO2削減のために集めた税ならばCO2を吸収してくれる森林の整備にその一部を充てるべきで、そのため自治体に森林面積に応じて配分するべきというもの。

総務経済常任委員会の報告は趣旨採択。
賛成意見の議員と、石油石炭税を財源にすることで経済活動に支障が出るとの反対意見との折衷案で趣旨採択になったようです。

趣旨採択というのは趣旨はわかったけど意見書を送るのはヤダよ。ということ。
なんじゃそりゃ。という方法です。
以前にも書きましたが採択か不採択かはっきりさせるべきで趣旨採択という中途半端な答えは出すべきではないと思います。

富士見町は地目で森林が4割を超えていて、この陳情は明らかに富士見町に取って利益になるもの。
議会は執行部ではないので、町民・富士見町が利益となる請願・陳情はまずは採択するべき。

  7対3 賛成多数で趣旨採択

森林の多い長野県では全国森林環境税創設促進議員連盟に加盟している議会は77市町村中32。

ん〜

森林の多い富士見町が採択しないというのは不思議な結果です。

前回の「きこり見学」の記事で簡単に紹介しましたが、経済の循環に乗っかっていない森林を整備するには、まだまだ国の支援が必要です。

地球温暖化対策の名目で集めた税金なら森林に使われても良いのでは。と思うのですがねえ…

きこり見学

金曜日, 9月 27th, 2013

富士見自然エネルギー推進協議会は今年度より、富士見自然eライフ会議として生まれ変わりました。

自然エネルギーは広く浅く分布されているもの。だから一カ所に集めたり移動させたりすることはロスも多く、その場で効率のよいエネルギーの活用方法が必要。
メンバーもエンジニアやIT事業者、農家などを中心(ドシロウトはぼくだけです)に身近で活用できる自然エネルギーの調査・研究に取り組んでいます。

今回はバイオマスを語るには森を知らねば!ということで原村のきこり集団「緑化創造舎」さんにお仕事を見せて頂きました。

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見学に来たのは茅野市のとある山奥です。
伐採した木は重機で枝を払い、4mの長さに調整して搬出します。
今の林業は重機がなければ成り立たず、この重機を入れるため、また伐採した木を搬出するための道をつくることが大切な仕事だそうです。

こういった道のことを路網といいます。

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緑化創造舎さんはこの道づくりを四万十方式でつくっています。
削って道をつくるだけでなく、法面に削った部分の緑を入れることで強度が増し、維持管理は必要だが長い期間使える道になるそうです。

今までの荒い道の作り方は一回限りしか使えませんが、この方法でつくっておけば、段階的な間伐が可能(これ大事!)で、市民の散策の道にもなります。

以前、日本は林道に多額の国費を投入してきたのに路網が整備されていないことを書きました

路網が整備されれば、木材の搬出のコストも下がり、安い輸入材ではなく国産の木材が使われることになります。
いま森林が荒れているのは、森林は経済性としては価値が少ないからで、経済的な価値を持たせてあげれば森林の整備は自然と進むことでしょう。

緑化創造舎の道の作り方はコストだけを考えたら不利ですが、強度がある路網の整備は将来の地域の財産になると思います。

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これまで手入れをしてこなかった森林は、混みすぎて日が当たらないため、一本一本の木は細く鬱蒼としています。

実はこの林、昭和初期は木材を燃料として使い切ってしまい、禿げ山の状態だったそうです。
最近の自然エネルギーブームでバイオマスに注目が集まっていますが、このことをわすれてはいけませんね。

60年放ったらかすと禿げ山もこのような状態になるわけですが、植林をして15年くらいしてから計画的に間伐していけば、良い森の状態が維持できるそうです。

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太陽の光が入ることで新しい植物も芽生え、効率の良い自然の循環が生まれます。

混み入った森林も、自然の調整力があるから間伐の必要がないという意見もありますが、しかしエネルギー利用も含めた人間との共生を考えると、計画的な管理で持続可能な仕組みをつくっていく必要があります。

日本は資源が無いといいますが森林は国土の70%、森林の利用が進めば資源大国です。
多くの木材を輸入に頼ってい現状は問題があると思います。

森林は資源の宝庫。
また、僕たちの飲み水や田畑も森林からの恩恵を受けています。

森林整備のため国や県、市町村がやらなければいけないことは、まだまだたくさんありそうです。

長野県環境エネルギー戦略

土曜日, 4月 27th, 2013

今回のみどりネット信州の政策研究会は「長野県における環境エネルギー戦略の展望」
です。
長野県は3月に平成25年度から平成32年度までの8年間、地球温暖化対策を進めるための指針「長野県環境エネルギー戦略~第三次長野県地球温暖化防止県民計画~」を策定しました。
この計画の策定に中心的に関わった温暖化対策課企画幹の田中信一郎氏に講師としてきて頂きました。

日本は経済成と連動してエネルギーの消費量も増えてきました。しかしドイツなどのヨーロッパでは経済は成長しつつ、温室効果ガス排出量とエネルギー消費量は減少しています。
ちなみに長野県は経済は成長していませんが連動しています(笑

そんな経済・社会構造(デカップリング)をめざし、「持続可能で低炭素な環境エネルギー地域社会をつくる」を基本目標に第3次長野県環境基本計画が策定されました。

これまでは環境というとライフスタイルと考えられがちでしたが、この計画は経済の視点でも考えれていて、このことは長野県の総合5カ年計画にも方針1「貢献と自立の経済構造への転換」の中の③地勢と知恵を基盤とした環境・エネルギー自立地域の創造として盛り込まれています。

具体的な姿は住宅を高断熱化するとか、次世代自動車が蓄電池の役割をして電力のピークカット。太陽熱、地中熱、薪、ペレットなどを活用した暖房など、がまんする省エネではなく、イノベーションを取り入れた経済の発展しながらの温暖化防止、省エネの形です。

具体的な目標は2025年に`90年度比で10%の削減。
現在`90年度より8%上昇しているのでちょっと大変な目標です。その先2030年には30%の削減を目指します。

政策は
・家庭省エネ政策パッケージ
・事業活動省エネ政策パッケージ
・建築物省エネ政策パッケージ
・電力需要抑制対策
・自然エネルギー政策パッケージ

これからの省エネ、温暖化防止の推進、自然エネルギーを考える場合、いかに地域で生み出し他からお金が入る仕組みを作るかを考えなければいけません。

たとえば
2000万円の家を建てて年間30万円の光熱費を払う
2200万円の家を建てて年間10万円の光熱費を払う

どちらも10年間で200万円かかるわけですが、この200万円はアラブの石油王へいくのか地元工務店へ行くのかの違いがある。

そして熱供給に関しては、バイオマス、コジェネなどで地域で活用。
この場合、同じお金を払うならアラブの石油王に払うのか、地元の森林組合に払うのかの違いがあります。

そのためには林道の整備もしなくてはいけません。

実はこれまで林道に多額の国家予算が投入されてきましたが、林業に使える林道はほとんどないそうです。だから一本の木を切って運び出すのに相当なお金がかかるし、労働者の安全性も悪い。だから生物多様性も考慮しながら地域経済に貢献するような路網の整備をこれから進める必要があるといいます。

ヨーロッパではこの路網を100年かけて作ってきました。
環境破壊ということではなく、森林整備にも使えるし人々のレクリエーションにも活用されています。
いったい日本の林道整備の予算はどこにいったのでしょうか。

世界のエコタウンのモデルになっているストックホルムのハンマルビー・ショースタッド地区のコンセプトは

 ・住みやすさ
 ・イノベーション
 ・移動のしやすさ
 ・景観
 ・環境

4番目に環境がきます。
日本の場合、まずLTEを導入するとか、太陽光パネルを並べるなど◯◯ありきで進められますが、ハンマルビー・ショースタッド地区では地域を住みやすく快適にするために全体を見渡して、そこにあったものを導入し計画が進められているようです。

自然エネルギーの導入が急ピッチで進めれていますが、ピジョンのない政策は後世の負担になります。
これからのエネルギー政策を考える場合、地域経済、環境、景観、ゴミ問題、移動手段、人口構成比などを鑑み、そこに住む人々の暮らしやすさを考えながら進める必要があると思います。