Archive for the ‘教育のこと・子どものこと’ Category

子どもの権利条約フォーラムin信州・キックオフ

日曜日, 6月 26th, 2016

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2017年の子どもの権利条約フォーラムは諏訪地域で開催。
きょうはキックオフとして東洋大学社会学部助教の林大介先生をお招きして「子どもの権利条約」について学びました。

子どもの権利条約とは、子どもの最善の利益とは何かという基本的な考えのもと、子どもたちの基本的人権を守り、子どもを一人の人間として尊重し、子どもたちのもともと持っている力を引き出してあげることで、子どもたちの育ちを支えることを基本理念としています。
1989年の国連総会にて全会一致で採択されました。

子どもの権利条約には4つの主な柱があります。

  1,生きる権利
  2,育つ権利
  3,守られる権利
  4,参加する権利

いじめ、虐待、不登校、貧困、環境、社会参加。
子どもたちの問題、課題は多岐にわたっていますが、縦割りで課題解決が行われている現状。「子どもの権利条約」を横串のように貫くと子どもとどう向き合うかという子ども感が統一され多くの団体が連携できるのではないかと林先生は言います。
いじめ対策防止法や、いま県議会で話し合われている淫行処罰条例も、何か表面的な解決に思えてなりません。子どもたちへの施策はその場その場の対処療法ではなく、子どもの権利を根底に考える必要があるでしょう。

日本は1994年、158番めに批准、先進国ではかなり遅い方での参加です。
非自民である細川内閣での批准でした。

日本では、権利と利己主義を混同している人が多く、「権利」とか「人権」などという言葉を聞くと拒否反応をしてしまう人が多くいます。
子どもに権利なんか渡したら、わがままになって困ると考える人が多くいるわけで、日本の批准が遅れたのもそういった意見が多数あったからだと思われます。人権についての誤ったイメージを直し、正しい知識を持つ人が多くなるようにしなければいけません。

今後、来年に行われる「子どもの権利条約フォーラムin信州」に向け、子どもの権利条約について考える場を提供しながら盛り上げていく予定です。
8月にはプレ・フォーラムを開催予定。
多くの人に参加してもらい、みなさんと一緒に子どもの最善の利益とは何か考えていきたいと思います。

熱く語り合おう高校生〜18歳選挙権を得て

土曜日, 4月 23rd, 2016

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諏訪文化センターで「熱く語り合おう高校生〜18歳選挙権を得て〜」が開催。高校生たちが、どんな発言をするのか興味津々だったので参加してきました。

熱く語るというよりは、形式的な質問を大人のコーディネーターがまとめるといった感が強かったのですが、選挙についての催しに高校生が参加するなんて初めてのことなので、まずは主催者に敬意を表したいと思います。
次は高校生主体で、憲法改正の賛否など、自由で熱い議論を望みます。

パネラーの高校生から、今の若い人たちの情報がsnsが中心であることを危惧する発言がありました。するどい指摘です。
実は昨夜、とある会で、今のネットの情報は両極端で中道の意見が少ないとの話題になりました。若い人に限ったことではありませんが、いろいろな情報に触れて自分の意見を持ってもらいたいと思います。

今日のことを、友達に声をかけたけどあまり関心を示さなかったとの本音も聞かれました。
会場を見渡すと、選挙に関心をもったおじさん、おばさんばかり。高校生の姿はあまり見られません。
もう少し関心を持ってもらいたいものです。

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*明るい選挙推進協会HPより

衆議院選挙の世代別投票率のグラフです。
下から20代、30代、40代と続きます。

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*東京新聞より

上の図は社会保障費の負担と給付の世代別格差を表したものです。
早稲田大学の森川教授によると、「現在70歳代の人たちが、生涯において差し引き1500万円くらい得をしている一方で、1980年前後に生まれた人たちは差し引き2500万円ぐらい損をしている。その差は4000万円!」若者は、選挙に行かないせいで、4000万円も損してる!?より。

また、1000兆円を超える国と地方の借金は次の世代への先送り。若い人たちは今の政権にもっと怒っていいと思います。

この若者の政治離れについて、この日第一部で行われた基調講演・信濃毎日新聞論説主幹の丸山氏によると1969年に文部省が「国家・社会としては未成年者が政治的活動を行うことを期待していないし、むしろ行わないよう要請している」と通達を出したことによるものとの指摘がありました。
この通達以降、学校で政治が語られることはなくなりました。いまでは政治の話題は日本ではタブーとなっています。

その結果、地方議会では、首長を中心とした体制を維持することが仕事だと思っている議員が多数です。困ったことに、そのような考えをもった市民も大半です。
本来、議会の役割は強い権限を持つ行政に対し、市民の人権を守り、市民の意見を反映させることのはずです。
これは政治への免疫力がない上に、人権教育もなされてこなかったために、飼いならされた大人が多くなってしまったためではないでしょうか。政治に対する市民力ということでは、日本は先進国で最低の地位になってしまいました。
今の若者たちには自分で考える力を持ってもらいたいと思います。

吉本隆明氏が「13歳は二度あるか」の中で、それまで自分が興味のあることしか関心を持たなかったが、終戦を機に新聞を読み世の中のことを知ろうと思うようになったことが書かれています。

戦争中ぼくは、世の中の動きをまったくつかんでいなかった。自分の興味があること、自分の生活に直接影響してくることだけを見ていればいいと思っていた。だから、自分とは、関係のないところで社会がひっくり返ると、お手上げになってしまったわけです。
自分にはどうにもならないことで、世の中が180度変わってしまう、そういう経験をすると、大きな衝撃を受けると同時に、生きていること自体が虚しくなってしまいます。

ぼくは今、世の中が18度変わってしまうかもしれない危機にあると思っています。
次の選挙のことは、若い人をはじめ、多くの人が関心をもってもらいたいものです。

性被害からこどもを守る条例・必要14%

木曜日, 4月 21st, 2016

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*長野県世論調査会HPより

長野県世論調査会は、12日に阿部県政へのアンケートを発表しました。
アンケート結果は、こちら

アンケートでは条例制定を含む5つの選択肢を提示したところ、「県民運動の充実」がトップ。「性教育の充実」が次に続きます。
条例の制定は14,2%と最も低い数字でした。

このアンケートは2014年にも行われていて、このときは「ネット・スマホの使い方の指導」がトップだったことを除けば、ほぼ同じような順位と数字でした。このときも「条例の制定」は15,6%と最下位でした。

この2年間、タウンミーティングなどで繰り返し意見交換を行ってきたわけですが、まったく数字が増えていません。
こどもの置かれた環境は決して良いものではないが、だからといって条例を制定すれば改善すると持っている人は少数だということでしょう。

行政は得てしてわかりやすい対策を取りたがるものですが、こどもの育ちに関わることなので安易な方法はとって欲しくはありません。
報道によると阿部知事は「論点は出つくした」との見解をだしました。あとはパブコメの意見をまとめて検討するとのことです。
締め切りは、今月25日まで。多くの意見が出ることを期待しています。

ご意見募集
http://www.pref.nagano.lg.jp/jisedai/happyou/happyou/160325pabukome.html

性教育についてですが、俄かに注目を集めているのがCAPです。
CAPとはChild Assault Prevention(子どもへの暴力防止)の頭文字をとったもので、こどもたちがいじめ、痴漢、誘拐、虐待、性暴力 といったさまざまな暴力から自分を守るための人権教育プログラムです。
中学生へのプログラムでは、性の問題も取り扱っています。

現場の先生たちは、普段顔を合わせている子どもたちに性教育をすることは少し抵抗があるようなので、性の問題は外部に委託することもありだと思います。
CAPでは、ワークの終わりに子どもたちの声を個別に聴く時間を設けるのですが、そのとき幼少期の性暴力などの話がよく出てくると聞いています。
そんな話を聴くと、表面化していないだけで多くの問題を抱えていることが想像できます。

子どもを性被害から守るための条例に関する基本的な方針では「条例ができれば被害を受けた子どもたちは相談しやすくなる」とありますが、条例ができたからといって、子どもたちが相談しやすくなるとは思えません。
子どもたちの話やすい環境とは何か、自己肯定感も含めた議論が大切ではないでしょうか。
県民運動とはそういうことだと思います。

富士見中学校ではCAPの導入について前向きに検討することになったようです。
以前、一般質問をしたときは「予算がない」とのことで、残念ですが検討されることはありませんでした。

 CAPの導入についての一般質問はこちらから。

一歩前進です。

長野県子どもを性被害から守るための条例について

月曜日, 4月 11th, 2016

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*4月10日信濃毎日新聞より

「淫行処罰」を盛り込んだ「長野県子どもを性被害から守る条例」の論議が盛んに行われています。この条例は他地域でいう「青少年保護育成条例」のことで、長野県以外のすべての都道府県に制定されています。

これまで長野県は「青少年問題は単に青少年だけから起因するものではなく、様々な社会環境が起因している。有害な環境を条例により排除するのではなく、青少年は地域から育むという観点から一人一人が自分の事として取り組む」として制定をしてきませんでした。
ぼくはこの考えがとても好きなので、条例制定の動きになったことを残念に思っています。

問題となっている淫行処罰規定は
子どもに対し、脅迫し、欺き若しくは困惑させ、またはその困惑に乗じて、性行為またはわいせつな行為を行った場合は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金を科すものとする

現在、刑法の第百七十六条 「十三歳以上の男女に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の男女に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする」というものがあるのですが、暴行または脅迫以外は取り締まれないから問題だとしています。 → Q&A

また、児童福祉法には、してはならない行為として「児童に淫行をさせる行為」が掲げられています。
Q&Aによると、行為者が相手に対して影響力があり、18歳未満ということを知っている場合は処罰できるが、それ以外は処罰できないとしています。

条例がないことで長野県は他県よりも、子どもたちの性被害が多いのでしょうか?
ぼくは現行法以上の部分はグレーゾーンであるため、罰則すべきことか判断が難しく、これまで通り法規制ではなく県民運動として取り組むべきだと思います。
たしかに、ネットをはじめ性の情報が氾濫し、子どもたちの置かれた環境は悪化しています。
いま必要なのは、子どもたちに判断する力をつけること。1年前に制定された「長野県の未来を担う子どもの支援に関する条例」の総合相談窓口の充実。県民運動の推進。などであり、条例制定の前にやるべきことは多いと思います。

また、骨子案の「深夜外出の制限」も気になります。
深夜、子どもを外出させない。連れ出さない。深夜子どもを見かけたら注意する。といった内容です。道徳的にはそうかもしれませんが、法律で生活の内容まで規制することはするべきではないと思います。
過度の規制はするべきではありません。

1年前に制定された「長野県の未来を担う子どもの支援に関する条例」の前文の抜粋です。

「子どもが、生まれた時から持っている育つ力を発揮して能動的かつ自立的に活動し、自らを大切に思う気持ちを持って自分らしく成長していくことができるよう、大人は、子どもの力を信じ、支えていく必要がある。」

過度の規制は、子どもたちの自主性を尊重した「長野県の未来を担う子どもの支援に関する条例」の趣旨に反するのではないでしょうか。
一貫した教育行政を望みます。

*県民文化部次世代サポート課では、4月25日までパブリックコメントを募集しています。 
             こちらから
               ↓

「長野県子どもを性被害から守るための条例(仮称)骨子(案)」へのご意見を募集します。

淫行処罰条例について

月曜日, 10月 5th, 2015

10.3信濃毎日
10月2日・信濃毎日新聞
*クリックすると大きくなります。

9月県議会で阿部知事が「青少年との性行為を罰することを盛り込んだ条例を制定する方向」と表明したとして、連日新聞で大きく取り上げています。これまで長野県は、全国で唯一「青少年健全育成条例」を持たず、県民運動、業界の自主規制、行政の啓発の三本柱で取り組んできました。

ぼくもこの長野県の考えに賛成で、そもそも条例を作らずとも刑法や児童福祉法などで対応ができますし、地域で見守りながら子どもたちが自分で判断する力を育てることの方が大切。安易に淫行処罰条例によって子どもを性被害から守ろうとするのではなく,これまで進めてきた県民の取り組みを後押しする施策を充実させるべきだと思います。
この青少年健全育成条例については、以前、富士見町議会の一般質問でも取り上げました

以前は長野県のHPに、「どうして長野県に青少年健全育成条例がないのか」という質問に対し答えているものがありましたが、なぜか消えてしまっています。良い回答だったので、改めて紹介しておきます。

青少年問題は単に青少年だけから起因するものではなく、様々な社会環境が起因している。有害な環境を条例により排除するのではなく、青少年は地域から育むという観点から一人一人が自分の事として取り組む。
              〜長野県ホームページ・フレッシュ目安箱より〜

新聞記事によると自民党議員が「規制によりも自由を大切にしてきた県民性を誇りとし、その継続をすべきだ」として、条例制定に対し反対の討論をしたそうです。この淫行処罰を盛り込んだ条例については、条例制定を望む保守層と反対するリベラル層の図式かと思っていましたが、そんな簡単な図式ではないようです。
どのような話し合いになるのか、注意深く見守っていきたいと思います。

県知事は「県民と意見交換し方向性を決める」と答弁したとのこと。
子どもの権利条約と健全育成条例は相反するもの。
子どもの権利条約を参酌した条例を制定した阿部知事を信じたいものです。