Archive for the ‘教育のこと・子どものこと’ Category

子どもの権利条約フォーラムin関西

火曜日, 12月 13th, 2016

子どもの権利条約フォーラムin関西へ行ってきました。
子どもの権利条約は89年に国連で採択され、日本は94年に批准。子どもの権利条約フォーラムは、93年から権利条約の普及・啓発のために毎年開催しています。

オープニングは、中・高生によるリレートーク。「早く大人になりたいか」という質問に、壇上に上がった7人の子どもたちが、それぞれ答えていきました。
「専門の職業につきたい」「社会に役に立ちたい」など、意外なことに!?大人になることについて肯定的な意見が続きました。そんなに大人の世界ってよく見えるのかなあなどと思っていると、いつのまにか”いつから大人になるのか”へと変わっていきました。

経済的に自立している。仕事を持っている。いろいろな意見が出ましたが、では、大学生は大人なのか?
なかなか大人の定義を決めることは難しそうです。

長田弘さんの「あのときかもしれない」という詩があります。

確かにきみは、気がついたらおとなになっていた。ということは、気がついてみたらきみはもう子どもではなくなっていた、ということだ。
それじゃ、いったいいつ、きみは子どもじゃなくなっていたのだろう。

長田さんはこの問いに、自分のことをぜんぶ決めなくちゃならないとき。遠くへ行ってはいけないよ、と言われなくなったとき。「なぜ」という言葉を口にしなくなったとき。さまざまな「あのとき」を思い出しながら考えていきます。

やっぱり大人と子どもの境目は明確ではなく、少しずつ子どもから大人になっていくのではないでしょうか。
「経済的に自立したとき」なんて定義にしてしまったら、何かの事情で失業したらダメな大人になってしまいます。はっきり定義なんかしないほうが良いようです。

大人になったときは「あのときかもしれない」と考えるときが大人になったときで、忘れかけた子どもの頃の気持ちを思い出す、大事なことのように思います。

子どもたちの中から「子どもから大人へは少しずつ変わっていくもので、あいまいな状態のぼくたち中・高生が、子どもの気持ちを大人に伝えてあげれればと思う」という発言がありました。なかなか深い意見です。(ちなみに原村の子です。すばらしい)

子どもの権利条約とは、子どもの力を信じ、子どもたちの権利を守り、育ちを見守るというのが基本姿勢。子どもたちの「参加する権利」は4つの柱の一つです。子どもの意見を聞きながら、子どもたちが過ごしやすい社会をつくっていくことが、ぼくたち大人の役割ではないでしょいうか。

来年の子ども権利条約フォーラムは、12月2~3日茅野市で開催します。
大人と子どものパートナーシップを実現し、諏訪地域を子どもの住みやすい街にしたいですね。

チャイルドライン・受け手募集

日曜日, 7月 3rd, 2016

昨日からチャイルドラインの受け手養成講座が始まりました。

チラシはこちら →  2016年 第13期 「受け手」養成講座の開催について

添付した記事にもあるように、いま「受け手」が不足しています。
先日も、受け手が誰もいない日がありましたので、なんとか時間を作って受け手に入ってきました。せっかく子どもたちが電話をしても、受け手不足で繋がらないのはとても残念です。ひとりでも多く、受け手さんが増えてくれればと思います。

子どもたちの電話には深刻な悩みもありますが、その日の出来事だったり、ちょっとした質問やイタヅラもあったりで、いろいろのパターンがあります。イノセントなものを感じることもありますし「したたか」なものを感じることもあります。
電話を受けていると、「子ども」といってもさまざまで、ひとりの人間なんだなと改めて考えさせられます。

いま、子どもの施策を考える場合、「子ども」を一律に捉え話し合われていることが多いように思えます。いじめ防止対策推進法も淫行処罰条例も、記号化された「子ども」を想定してのもので、どれだけ実際の子どもたちの実情に合わせたものか疑問です。そこには「子ども」たちの不在を感じます。
まずは大人たちが子どもたちの声に耳を傾けることが大切だと思います。子どもに対する先入観を捨て、「子どもにとっての最善の利益」とは何かを考えることができるのではないでしょうか。

養成講座は始まりましたが、単発での講義参加もOKです。
ひとりでも多くの人にチャイルドラインを理解してもらい、子どもたちの現状を考えるきっかけになればとお思います。

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*6月14日長野日報
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子どもの権利条約フォーラムin信州・キックオフ

日曜日, 6月 26th, 2016

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2017年の子どもの権利条約フォーラムは諏訪地域で開催。
きょうはキックオフとして東洋大学社会学部助教の林大介先生をお招きして「子どもの権利条約」について学びました。

子どもの権利条約とは、子どもの最善の利益とは何かという基本的な考えのもと、子どもたちの基本的人権を守り、子どもを一人の人間として尊重し、子どもたちのもともと持っている力を引き出してあげることで、子どもたちの育ちを支えることを基本理念としています。
1989年の国連総会にて全会一致で採択されました。

子どもの権利条約には4つの主な柱があります。

  1,生きる権利
  2,育つ権利
  3,守られる権利
  4,参加する権利

いじめ、虐待、不登校、貧困、環境、社会参加。
子どもたちの問題、課題は多岐にわたっていますが、縦割りで課題解決が行われている現状。「子どもの権利条約」を横串のように貫くと子どもとどう向き合うかという子ども感が統一され多くの団体が連携できるのではないかと林先生は言います。
いじめ対策防止法や、いま県議会で話し合われている淫行処罰条例も、何か表面的な解決に思えてなりません。子どもたちへの施策はその場その場の対処療法ではなく、子どもの権利を根底に考える必要があるでしょう。

日本は1994年、158番めに批准、先進国ではかなり遅い方での参加です。
非自民である細川内閣での批准でした。

日本では、権利と利己主義を混同している人が多く、「権利」とか「人権」などという言葉を聞くと拒否反応をしてしまう人が多くいます。
子どもに権利なんか渡したら、わがままになって困ると考える人が多くいるわけで、日本の批准が遅れたのもそういった意見が多数あったからだと思われます。人権についての誤ったイメージを直し、正しい知識を持つ人が多くなるようにしなければいけません。

今後、来年に行われる「子どもの権利条約フォーラムin信州」に向け、子どもの権利条約について考える場を提供しながら盛り上げていく予定です。
8月にはプレ・フォーラムを開催予定。
多くの人に参加してもらい、みなさんと一緒に子どもの最善の利益とは何か考えていきたいと思います。

熱く語り合おう高校生〜18歳選挙権を得て

土曜日, 4月 23rd, 2016

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諏訪文化センターで「熱く語り合おう高校生〜18歳選挙権を得て〜」が開催。高校生たちが、どんな発言をするのか興味津々だったので参加してきました。

熱く語るというよりは、形式的な質問を大人のコーディネーターがまとめるといった感が強かったのですが、選挙についての催しに高校生が参加するなんて初めてのことなので、まずは主催者に敬意を表したいと思います。
次は高校生主体で、憲法改正の賛否など、自由で熱い議論を望みます。

パネラーの高校生から、今の若い人たちの情報がsnsが中心であることを危惧する発言がありました。するどい指摘です。
実は昨夜、とある会で、今のネットの情報は両極端で中道の意見が少ないとの話題になりました。若い人に限ったことではありませんが、いろいろな情報に触れて自分の意見を持ってもらいたいと思います。

今日のことを、友達に声をかけたけどあまり関心を示さなかったとの本音も聞かれました。
会場を見渡すと、選挙に関心をもったおじさん、おばさんばかり。高校生の姿はあまり見られません。
もう少し関心を持ってもらいたいものです。

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*明るい選挙推進協会HPより

衆議院選挙の世代別投票率のグラフです。
下から20代、30代、40代と続きます。

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*東京新聞より

上の図は社会保障費の負担と給付の世代別格差を表したものです。
早稲田大学の森川教授によると、「現在70歳代の人たちが、生涯において差し引き1500万円くらい得をしている一方で、1980年前後に生まれた人たちは差し引き2500万円ぐらい損をしている。その差は4000万円!」若者は、選挙に行かないせいで、4000万円も損してる!?より。

また、1000兆円を超える国と地方の借金は次の世代への先送り。若い人たちは今の政権にもっと怒っていいと思います。

この若者の政治離れについて、この日第一部で行われた基調講演・信濃毎日新聞論説主幹の丸山氏によると1969年に文部省が「国家・社会としては未成年者が政治的活動を行うことを期待していないし、むしろ行わないよう要請している」と通達を出したことによるものとの指摘がありました。
この通達以降、学校で政治が語られることはなくなりました。いまでは政治の話題は日本ではタブーとなっています。

その結果、地方議会では、首長を中心とした体制を維持することが仕事だと思っている議員が多数です。困ったことに、そのような考えをもった市民も大半です。
本来、議会の役割は強い権限を持つ行政に対し、市民の人権を守り、市民の意見を反映させることのはずです。
これは政治への免疫力がない上に、人権教育もなされてこなかったために、飼いならされた大人が多くなってしまったためではないでしょうか。政治に対する市民力ということでは、日本は先進国で最低の地位になってしまいました。
今の若者たちには自分で考える力を持ってもらいたいと思います。

吉本隆明氏が「13歳は二度あるか」の中で、それまで自分が興味のあることしか関心を持たなかったが、終戦を機に新聞を読み世の中のことを知ろうと思うようになったことが書かれています。

戦争中ぼくは、世の中の動きをまったくつかんでいなかった。自分の興味があること、自分の生活に直接影響してくることだけを見ていればいいと思っていた。だから、自分とは、関係のないところで社会がひっくり返ると、お手上げになってしまったわけです。
自分にはどうにもならないことで、世の中が180度変わってしまう、そういう経験をすると、大きな衝撃を受けると同時に、生きていること自体が虚しくなってしまいます。

ぼくは今、世の中が18度変わってしまうかもしれない危機にあると思っています。
次の選挙のことは、若い人をはじめ、多くの人が関心をもってもらいたいものです。

性被害からこどもを守る条例・必要14%

木曜日, 4月 21st, 2016

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*長野県世論調査会HPより

長野県世論調査会は、12日に阿部県政へのアンケートを発表しました。
アンケート結果は、こちら

アンケートでは条例制定を含む5つの選択肢を提示したところ、「県民運動の充実」がトップ。「性教育の充実」が次に続きます。
条例の制定は14,2%と最も低い数字でした。

このアンケートは2014年にも行われていて、このときは「ネット・スマホの使い方の指導」がトップだったことを除けば、ほぼ同じような順位と数字でした。このときも「条例の制定」は15,6%と最下位でした。

この2年間、タウンミーティングなどで繰り返し意見交換を行ってきたわけですが、まったく数字が増えていません。
こどもの置かれた環境は決して良いものではないが、だからといって条例を制定すれば改善すると持っている人は少数だということでしょう。

行政は得てしてわかりやすい対策を取りたがるものですが、こどもの育ちに関わることなので安易な方法はとって欲しくはありません。
報道によると阿部知事は「論点は出つくした」との見解をだしました。あとはパブコメの意見をまとめて検討するとのことです。
締め切りは、今月25日まで。多くの意見が出ることを期待しています。

ご意見募集
http://www.pref.nagano.lg.jp/jisedai/happyou/happyou/160325pabukome.html

性教育についてですが、俄かに注目を集めているのがCAPです。
CAPとはChild Assault Prevention(子どもへの暴力防止)の頭文字をとったもので、こどもたちがいじめ、痴漢、誘拐、虐待、性暴力 といったさまざまな暴力から自分を守るための人権教育プログラムです。
中学生へのプログラムでは、性の問題も取り扱っています。

現場の先生たちは、普段顔を合わせている子どもたちに性教育をすることは少し抵抗があるようなので、性の問題は外部に委託することもありだと思います。
CAPでは、ワークの終わりに子どもたちの声を個別に聴く時間を設けるのですが、そのとき幼少期の性暴力などの話がよく出てくると聞いています。
そんな話を聴くと、表面化していないだけで多くの問題を抱えていることが想像できます。

子どもを性被害から守るための条例に関する基本的な方針では「条例ができれば被害を受けた子どもたちは相談しやすくなる」とありますが、条例ができたからといって、子どもたちが相談しやすくなるとは思えません。
子どもたちの話やすい環境とは何か、自己肯定感も含めた議論が大切ではないでしょうか。
県民運動とはそういうことだと思います。

富士見中学校ではCAPの導入について前向きに検討することになったようです。
以前、一般質問をしたときは「予算がない」とのことで、残念ですが検討されることはありませんでした。

 CAPの導入についての一般質問はこちらから。

一歩前進です。