Archive for the ‘教育のこと・子どものこと’ Category

28日、解散へ

水曜日, 9月 27th, 2017

安倍首相は28日解散を表明しました。
「国難突破解散」とし、少子高齢化対策と北朝鮮問題を掲げていますが、解散には反対が64%、大義がない選挙との批判が報道されています。
衆院選は10日の告示、22日の投開票。

まずは、少子高齢化対策として消費税増税分を子育て世代への投資を拡充としています。
来年度、予定されている消費率10%の引き上げによる増収分を、幼稚園・保育園の無償化、高等教育の負担軽減に使うというものです。これまで増税分は2割を社会保障費の充実、残りの8割を借金の穴埋めに充てることになっていました。国の借金体質を改善し、社会保障の水準を守るためでした。
このことを、僕たちはどのように考えたら良いでしょうか。


*「我が国の教育行財政について」文部科学省より

上の図は、教育に行政がどれだけお金を使っているかを示す国際比較です。
この国がどれだけ、子どもにお金を使っていないかがよくわかります。選挙になると「子ども・子育て支援」を訴える議員が多い中、実態はこんなものです。ぼくたち有権者はしっかりチェックしていく必要がありますね。

このグラフを見る限り、子育て支援を充実させる政策には賛成です。しかし、社会問題になっている子どもの貧困の原因が格差の拡大ですから、低所得者により負担がかかる消費税の増税が、そもそもアリなのかとも思ってしまします。それに借金の先送りは次世代への負担に先送りなわけですから、ここはしっかり吟味する必要があると思います。
そもそも子ども・子育て支援の拡充は国会で反対されたわけでもなく(開いてもいないし。。)、解散して国民に問うべきことかという疑問が残ります。

そして、もう一つのテーマは「北朝鮮問題」です。
憲法を改正しなくても個別自衛権はあるという解釈のもと自衛隊があるわけで、防衛費は世界第8位(2016年・ストックホルム国際平和研究所調べ)もあるわけですし、まさか、これ以上防衛費を増やすつもりでしょうか。何を国民に問いたいのかよくわかりません。
本当に危機ならば野党の言う、「政治の空白を生む」という意見が正しいのではないかと誰もが思っているところだと思います。

内閣が、国民の意見に沿わない議会に制裁を与える意味を持つ解散権。しかし、今回の解散は国民不在で、自分の都合による解散としか思えません。
このように国民を蔑ろにし、自分のことしか考えない政権に対し、ぼくたち有権者はしっかりと意見を、投票行動で示す必要があるのではないでしょうか。

信州こどもカフェをやってみよう。

土曜日, 9月 16th, 2017

子どもの貧困が問題となり、全国的に「こども食堂」が急激に広がりました。しかし、共働きのため放課後に一人で過ごす子どもなど貧困ばかりではなく、多くの子どもたちが、安心できる居場所を必要としている現状があります。長野県では一つの場所で、食事提供、学習支援、相談機能や学用品リサイクルができるような、総合的な居場所「信州こどもカフェ」の普及を目指しています。

子どもの権利条約でも、子どもたちの安心できる居場所は重要なキーワード。長野県の条例でも、第12条に”子どもが安心して遊び又は生活することができる場の整備の促進”とあります。そこで、子どもの権利条約フォーラム2017in信州実行委員会でも「信州子どもカフェ」を開催することにしました。

「信州こどもカフェ」」開催にあたって、8月中旬にワークショップを行い、大人たちは「居場所」について、こうあったほうが良い。とか、このような居場所が以後ことが良いのでは。など、みんなで意見を出し合いました。

”多様な大人の参加。子どもも大人も決まった形は無くて良い”

”地域の大人が知恵を出して継続していく”

”雑居する場所”

”人が行き交う場所”

様々な意見が出ました。

子たちには当日食べたいもの、「居場所」で何をしたいかを話し合ってもらいました。
やりたいことは、鬼ごっこ、ベーゴマ、けん玉、など。
そのため、”何をする”ということではなく、様々な遊びコーナーを設けました。
もちろん何もしなくて、ボーとしてても結構です。

そしてメニュー。
バイキング丼とバケツプリンです。

いろいろ食べたいので、一つに決めることができず、こうなりました。
とてもたのしい「信州子どもカフェ」になりそうです。

今回の「信州子どもカフェ」は、継続的に行うものではなく、とりあえずやってみる、というものです。これから、「居場所」」づくりを考えている方のきっかけに、また、これまで子ども食堂を開催したことがある人なども参加し、みんなで「居場所」について考える場になればと思っています。

多くの参加お待ちしております。

子ども権利条約フォーラム2017in信州実行委員会 → HP

諏訪圏域子ども応援プラットフォーム

土曜日, 9月 9th, 2017


*8月23日 信濃毎日新聞

8月22日に諏訪圏域こども応援プラットフォームの総会&交流会が開催されました。

貧困対策として注目を集めた「子ども食堂」ですが、帰宅後、子どもだけで過ごすことが多くなってきており、貧困の子どもだけではなく、地域で大人と子どもたちのあたたかなつながりをつくるための「居場所」が必要となってきました。長野県では、一つの場所で「食事提供」ができて、「学習支援」があって、「相談機能」もあって、「学用品リサイクル」ができるような総合的な居場所「信州子どもカフェ」の普及を目指しています。

「信州子どもカフェ」を増やしていくのには、子ども支援に関心をもつ個人やNPO・市民団体が横のつながりをもち、行政や企業と連携をつくっていく必要があります。
たとえば、月一回子ども食堂を開催している団体が4つ集まれば毎週開催になりますし、食事提供をしている団体と学習支援をしている団体が連携することで、より多様な機能をもつ居場所になるわけです。
この個人や市民団体の連携に、行政がバックアップ、企業が資金面でバックアップ体制が整えば、地域で子どもたちを見守る環境が整います。そのための仕組みづくりが、この「子ども応援プラットフォーム」です。

この「子ども応援プラットフォーム構築事業」は平成28年度に、佐久圏域と諏訪圏域の2ヶ所を先行地区としてスタート、今年度は長野県内すべての地区、佐久・諏訪以外の8圏域でも、プラットフォームが立ち上がる予定です。
「プラットフォーム構築事業」をプロポーザル方式での公募だったため、8月末のスタートとなってしましました。佐久と諏訪は、去年立ち上がっているわけですから、運営員会と随意契約でよかったのでは、、、と思ってしまいます。
行政と組むことでの良さは非常に大きいのですが、こんなところで弊害も感じてしまいます。

去年スタートしたといっても補正予算での事業であったため、とりあえず集まったといった段階でした。それから随分経ってしまったので、どれだけ集まるか心配だったのですが、総会には40団体以上、80名ぐらいの参加者がありました。
行政と市民団体による連携の必要性を感じている人が多いということだと思います。

総会のあとの交流会では、「食事」「学習」「相談」「居場所」「遊び」の5つのテーマに分かれ、それぞれのテーマごとに課題を出し合い、今後の進め方など自由に話し合い交流を深めました。それぞれに課題も多いのですが、ネットワークをつくることにより克服できることも多いのではないかと感じています。

今後ですが、子ども・子育て支援の実施団体の視察、学習会の開催、登録団体を増やし、将来的には「こども・子育て支援カタログ」を作成する予定です。

少子化なので、本来子どもたちに手厚く支援の手が差し伸べられていても良さそうですが、そうはなっていないのが現状です。核家族化が進み、社会構造の変化から”地域”が変わってきたからでしょうか。地縁組織やNPOや市民団体がつながり、地域で子どもたちを見守る新たな仕組みが必要になってきたと思います。

県の条例を学ぼう

土曜日, 9月 2nd, 2017

子どもの権利条約フォーラム2017in信州・実行委員会で、県の条例の学習会を開催しました。

長野県は、平成26年に子どもの権利条約を参酌した「長野県の未来を担う子どもの支援に関する条例」が制定されました。
子どもの権利条約を参酌した条例の制定は、阿部知事の選挙時の公約によるものですが、県議会の反応は必ずしも積極的なものではありませんでした。権利を認めるとわがままになる、権利を乱用されたら困る、権利と義務はセットだ!など、権利についての誤った認識による意見が多数。結局、権利条例ではなく支援条例という形で、なんとか制定されました。
権利の保証=個人の尊重は、現代、民主主義の根底を成す基本原則ですから、”権利”を正しく理解していない議員が多いということは長野県民にとって大きな悲劇です。

講師にお招きした子どもの権利ネットワーク代表で早稲田大学教授の喜多明人先生は、「支援条例」であっても精神は「権利条例」であるとし、広く県民に周知していく必要性を説きました。喜多先生は、条例制定時の検討委員会「子どもの育ちを支えるしくみを考える委員会」の委員長でもあります。

その精神は、基本原則として条例の”前文”に書かれています。

子どもが、生まれた時から持っている育つ力を発揮して能動的かつ自立的に活動し、自らを大切に思う気持ちを持って自分らしく成長していくことができるよう、大人は、子どもの力を信じ、支えていく必要がある。

子どもは、本来力を持っているという子ども感は、子どもの権利条約の重要な考えです。
この子ども感は、子どもの自己肯定感を伸ばし本来持っている力を出すためには重要な考えになります。いまある子どもの問題の、多くの部分の解決に影響を及ぼす考えではないでしょうか。この子ども感を中心に現在の教育や学校のあり方も見つめ直す必要があると思います。

具体的な施策は、第11条の”子どもの社会参加を促進するための仕組みの整備の促進”。子ども会議や子ども議会など、子どもの意見を反映させたまちづくりの仕組みは、それぞれの自治体が導入し始めています。第12条の”子どもが安心して遊び又は生活することができる場の整備の促進”。いま、長野県では、「食事提供」「学習支援」「相談機能」などがある、子どもたちが安心して過ごせる居場所「信州子どもカフェ」の普及を目指しています。これは第12条に基づいた施策と言えます。

そして、あまり知られていないのですが、第10条”相談体制の充実”に基づき、平成27年に「長野県子ども支援センター」が開設されました。子どものことでしたら、子どもだけではなく大人も相談できる窓口です。
相談件数は、平成27年度が1286件、平成28年度が828件。減少しているのは、いたずらが減ったためと県はみているようです。相談内容のトップは「学校関係(教師の言動、部活、進路など)」がトップ。「子育て」「交友関係」「いじめ」「不登校」と続きます。

この相談窓口の他県に無い特徴は、第18条”人権侵害の救済”いじめ、体罰等の人権侵害を受けた、若しくは受けている子ども又は当該子どもに係る保護者は、長野県子ども支援委員会に対し、救済を申し出ることができるというもので、そのことで、弁護士や心理療法士、スクールカウンセラーなどの専門家が集まった子ども支援委員会も設置しています。
開設して2年半が経ちますが、今のところ権利救済を求めてきた事例はないようです。
問題が無いということは良いことですが、このシステムがあまり知られていないという問題もあります。

きょうの信濃毎日新聞に、阿部県政の検証記事に権利条約フォーラムのことも書かれていましたので添付しておきます。
記事の内容は、条例をつくって満足しただけでは意味がない、せっかくつくった条例を活用すべきとの内容です。子どもの権利条約フォーラムを通じて広く周知できたらと思っています。

子ども支援条例の設置のための「子どもの育ちを支えるしくみを考える委員会」の副委員長は、2007年に諏訪で子どもの権利条約フォーラムが開催された時の実行委員長と事務局長でした。また、子ども実行委員会に参加していた子どもたちが、子ども部会skipとして条例制定に直接係りました。前回のフォーラムが県の条例をつくりあげたといえます。

2017年のフォーラムでは、次のステップを考えています。
条例を周知し、それぞれの地域で活用していくことです。
そのためフォーラムに向けて、学習会や講演会、ワークショップなどを開催しています。
みなさんも、ぜひ、参加してください。

子どもの権利条約フォーラム2017in信州実行委員会 → HP


*9月2日信濃毎日新聞

子どもの権利とは

月曜日, 7月 24th, 2017

子どもの権利条約フォーラム2017in信州実行委員会で、子どもの権利についての勉強会を開催しました。
講師は山梨学院大学法科学院の荒牧重人教授(子どもの権利条約ネットワーク副代表)です。
さまざまな問題を、子どもの権利の視点からお話していただきました。

たとえば「子どもの貧困」の問題です。
この問題は経済面だけではなく、子どもの権利が奪われている状態であると考えなくてはいけないとのこと。健康、医療、学び、遊びなど、そういった権利が奪われている状態で、子どもの貧困の問題は、そういった権利を保障することが大事であるそうです。
平成25年に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」もできたこともあり、現在、多くの自治体は対策に乗りだしました。貧困対策という形はとらず、居場所、学習支援、子ども食堂に対する支援など、総合的な権利保障という観点からの取り組みで意味のあることだと語っていました。

いじめの問題では、国では、人間として許されない行為として指導していますが、これではいじめる側、傍観する側が出発になってしまいます。その場合、いじめられる側にも問題があるという言い訳が生まれてきます。そうではなく、いじめられているということは権利侵害である。いじめの問題はいじめられている側から考えるべきとのことです。

また、子どもの権利というのは子どもだけの権利ではなく、親、保育士、教師など、子どもに関わる人の権利も保障していかなければならない。出生率の向上で成功しているところは女性の権利にとても熱心で、子どもの参画、女性の権利、子育て支援は、3点セットで考えていくべきとも話されました。

しかし、子どもの権利というと、わがままになる、とか、権利を乱用されては困るといった意見も聞きます。この意見の分かれ目は、子どもを信頼しているかどうかで決まってくるそうです。子どもの力を信じられないから、権利を認めるとわがままになると考えてしまうわけですね。
権利を保障するということは、お互いの権利を尊重するということ。わがままとは違います。
みんながわがままになれば、この社会は自由ではなくなります。お互いの権利を尊重しあうから自由でいられます。

子どもには本来、解決する能力があり、ぼくたちはその力を信じ育ちを支えることが大切だと思います。そうすることで自己肯定感も高まるのではないでしょうか。

子どもたちは、東洋大学の林先生(子ども権利条約ネットワーク事務局長)による、ゲームをつかった子どもの権利の学習会です。
子どもの権利を保障するということは、それぞれの個性を認め一人一人の存在を大切にすること。子どもたちも自分のことを肯定的に捉え、のびのびと育って欲しいと思います。

子どもの権利条約フォーラムin信州実行委員会では、これからも様々な切り口から、子どもたちの権利について考え、子どもたちの「最善の利益」について考えていきます。
一緒にフォーラムを盛り上げてくれる仲間を募集中。
詳しくは、ホームページをご覧ください。

HP http://kodomo-forum2017.chu.jp/