Archive for the ‘太陽光発電の問題’ Category

富士見町太陽光発電設備の設置及び維持管理に関する条例・可決

水曜日, 6月 19th, 2019

富士見町6月議会最終日を傍聴してきました。初日から一般質問、委員会審査と傍聴してきましたので、議員さんたちと同じ日数議会に行ってきたことになります。(笑)

富士見町太陽光発電設備の設置及び維持管理に関する条例の審議は、二人の議員から修正案が提出されました。
内容は周辺住民の定義を事業区域の境界を50mから100mに変更するものです。この事は、私たち「富士見町内の太陽光発電事業を考える会」で提出した意見書にもある内容なので喜ばしいことですが、委員会審査の時、町から以下のような説明がありました。

「富士見町は発電効率の良い立地のため、10kWの発電は200㎡ぐらいだと考えられる。200㎡に対して100mまで周辺住民を広げた場合、3,7㌶が対象となる。76筆ぐらいが考えられその全てが説明会の対象となると、謄本をとって確認するなど事業者にも過度な負担を強いることになり対応する側の事務も煩雑になる。集落区の対象を100mにすることでカバーできる」

このような説明を聞いた議員たちは、なかなか修正案に賛成できなかったのではないでしょうか。修正案は否決され原案が賛成多数で可決されました。

原案に反対した議員も条例案の内容について異論があるだけで、条例をつくって規制をすることについての反対ではないと思われます。このことは非常に大きなことだと思っています。

私たちが「考える会」を立ち上げたのは今から1年半ほど前のこと。その頃は行政も議会も条例をつくって太陽光発電施設を規制しようなどの雰囲気はなく、私たちは住民直接請求をも視野に入れて活動していました。勉強会を重ね、町への要望書提出、担当課との懇談などを行い、時代が追いついたこともありようやく条例の制定となりました。

さて、条例については「考える会」の中でも”もっと厳しい条例にすべき”など様々な意見がありますが、私個人としてはとても良い条例ができたと思っています。

立憲主義は、国民の権利自由の保障と、国民の権利自由を保障するための国家組織の基本としての権力分立制です。国民一人一人の権利を最大限保障することが一番の目的といえます。私たちが住みやすい住環境を享受する権利はもちろんですが、財産権を活用しての営業活動も当然の権利として認められています。太陽光発電事業が犯罪行為ではないので、どちらも国民の権利として保障しなければいけません。どちらか片方に過度の規制をかけることは「権利の濫用」ということになってしまします。

行政法は戦前の強すぎる行政権の反省から、如何に行政権に対抗しうるかという視点の元、考えられてきました。過剰な抑止を規制するための比例原則。「目的のため必要な最小限度」という原則もあります。そういった状況の中、今回の条例はかなりギリギリのところを攻めてくれたと私は考えています。一般の人が思っているほど行政は完全無敵ではありません。

そもそも太陽光発電の問題は規制だけすれば解決するものとも思っていません。規制の根拠となる、守っていかなければならない自然環境や文化施設など、地域の資源を再確認し景観条例の施行や、ハザードマップの見直しなども必要だと思います。
今、町では県が作成したハザードマップの見直しを始め、ハザードマップに載っていないところで危ないところはないか、などの確認をしているところだと聞きました。自然災害が多発していることを考えると、太陽光発電施設だけでなく建築物の規制などが必要かもしれません。

また、背景には少子高齢化などによる森林や田畑の管理が難しくなってきたことも忘れてはいけません。今の問題は、地域の弱ってきたところを都会の事業者が入り込んできている状況です。太陽光発電の問題を機に地域を見つめ直す機会にしていかなければならないでしょう。

なにはともあれ条例ができたことは大歓迎です。
これまで強すぎる財産権に、地域住民は何の対抗手段もありませんでした。憲法第29条「財産権は、これを侵してはならない」とありますが、第2項では「公共の福祉に適合するように」との条件がつけられています。これまで「生命・健康・財産」などの法的利益については「公共の福祉」の要件として考えれてきましたが、自然保護や景観保全は重く受け止められてはきませんでした。日本は「環境権」に関する考えが欧米に比べ非常に遅れています。

こうした条例が各地でできることで、自然保護や景観保全が「公共の福祉」として認められてくるのではないでしょうか。
2004年に景観法が施行され、ようやく景観を法的に守る必要性が認知され始めました。まだ最近の話です。景観を含めた環境権の大切さは「地域」から発進していく必要があると思います。

富士見町太陽光発電設備の設置及び維持管理に関する条例(案)

月曜日, 6月 17th, 2019

6月議会が始まり「富士見町太陽光発電設備の設置及び維持管理に関する条例(案)」の審議が始まりました。条例案はパブコメの意見を参考に、以前提示されたものから変更されています。

町ホームページ → 条例案に対するパブコメの結果について

大きな変更点は、10kW以上に対象を広げたこと。これでFIT法の買取事業者の全てが対象となりました。それと前文にて「太陽光発電設備が、富士見町の景観や自然環境と調和し、適正に設置・維持管理されることが町民の安全で安心な生活の確保と地域との共生を図るうえで非常に重要」との理念が示されたことです。

町の説明ではパブコメは任意団体も含め30件の意見があり、その内容は大きく分けて4つ。      

①近隣住民、集落区の「同意」を必要とすべきではないか      
②対象規模をもっと小規模にすべき 10kW以上      
③近隣の対象範囲を広げるべきではないか。50m→100m      
④禁止区域を広げるべき(土砂災害特別警戒区域だけでなく、土砂災害警戒区域も禁止区域にするべき)      

パブコメに出された意見を踏まえ今回の条例案を作成。      
一番大きな変更は対象を50kW以上から10kW以上に範囲を広げたこと、その他、他市町村の条例を参考に専門家の意見を聞きながら修正を行った。なお、「同意」については法的に無理があり、町に対するリスクを排除することができないため組み入れなかった、とのこと。

禁止区域については、町内の土砂災害警戒区域は176ヶ所、土砂災害特別警戒区域は133ヶ所、土砂災害警戒区域の76%を占める。特別警戒区域で多くをまかなっていること、建築基準法では土砂災害警戒区域での建設を禁止していないこともあり、他法令との兼ね合いから警戒区域まで広げることは難しい。との答弁がありました。

12日の総務経済常任委員会の審査も傍聴したのですが、3対1で賛成多数で可決となりました。反対議員は、もっと厳しい条例にすべきとの意見で反対のようです。

明日18日は議会最終日。
本会議にて採決されます。

富士見町の太陽光発電規制の条例(案)パブコメ募集

月曜日, 4月 29th, 2019
4月29日 長野日報

富士見町が、いよいよ太陽王発電事業を規制するための条例案を作成しました。現在、パブコメを募集しています。


「富士見町太陽光発電設備の設置及び維持管理に関する条例(案)」に対する住民意見(パブリックコメント)の募集について
http://www.town.fujimi.lg.jp/page/photovoltaic-public.html

先日、富士見町内の太陽光発電事業を考える会は、この条例(案)に対して意見書を提出して起案した。

ポイントは3つです。

・規制対象の規模
・禁止区域の設定(ゾーニング)
・住民同意の方法、関係住民の範囲

意見書提出後、担当課と1時間ほど意見交換をしてきました。担当課の考えも分かり、かなり考えられて作られたものだということも分かりました。

パブコメは5月6日まで募集しています。
多くの方の意見が出ればと思います。 

 富士見町太陽光発電設備の設置及び維持管理に関する条例案についての意見書      
                               平成31年4月26日
富士見町長 名取 重治 殿
                      富士見町内の太陽光発電事業を考える会
                      代表 佐久 祐司

 これまで富士見町内の太陽光発電事業を考える会では、太陽光発電事業の規制を含めた条例制定に向け勉強会を重ね町民の意見の集約を行ってきました。今回出された「富士見町太陽光発電設備の設置及び維持管理に関する条例(案)」は、残念ながら多くの町民が望む内容とはなっておりません。現在の問題は規制が緩和された50キロワット以下の低圧案件が、近隣住民の同意のないまま乱立していることが問題です。事実、富士見町内におけるFIT認定146件中の92件が50キロワット以下です。また、近年自然災害が多発しているため、土砂災害警戒区域への建設に不安を覚える町民が多くいます。この条例(案)では、50キロワット以下を非特定発電事業と緩和し住民同意は努力規定、禁止区域は急傾斜地崩壊危険区域と土砂災害特別警戒区域の2件のみ、現在の問題解決にはなりません。そこで「富士見町内の太陽光発電事業を考える会」では、以下の修正を提案します。
                   記

・第2条4,5項 特定、非特定に分けず、10キロワット以上で統一し規制する。近隣の茅野市
 や北杜市でも、50kWで規制を分けるような条例を検討していない。
・第2条6項 周辺住民の定義を事業区域の境界から100メートルとする。
・ 第5条禁止区域に土砂災害警戒区域、長野県景観育成重点地域、「信州ふるさとの見える
 丘」 認定箇所に影響が在る場所、を加える。
・「町長は、必要があると認めるときは、抑制区域を変更することができる」を加える。
・第8条3項 事業者は区と周辺住民の合意文書又は協定締結を義務規定とする。
・「町長は区と周辺住民の同意がないものは許可しない」を加える。
・第8条4項 「・・下流域の区・集落組合の同意を得なければならない」に変更する。
                                  以上



富士見町議選立候補者への太陽光発電の規制条例についての公開質問

月曜日, 4月 15th, 2019

富士見町内の太陽光発電事業を考える会では、平成31年4月16日告示の富士見町議選立候補予定者に公開質問を行いました。

野立ての太陽光発電施設を規制する条例の制定について
   あなたは条例が必要だと思いますか?
    必要と思う        必要ない(2者択一と自由記述)

(あいうえお順)

牛山基樹氏
必要と思う
はじめまして牛山基樹です。
先日お電話にて説明いただきありがとうございました。
町の未来の為に考えていきたいと思います。

小倉裕子氏
必要と思う
太陽光発電自体は反対ではありません。家庭も含めて施設ごとに自前で電力を確保するとか、地域で供給するなどの方向でなら大いに意義があることだと思います。蓄電技術も上がってきました。しかし今の同事業は現在の電力会社への売電が主体で送電ロスも大きい状況です。このままでは国も手を引き、放置されたパネルだけが残ると思います。

織田昭雄氏
必要と思う

太陽光発電所はクリーンエネルギーとして必要であると私は考えていますが、設置できる場所とできない所のすみ分けが必要であるし住民の合意なくして設置は出来ないとすべきではとも思います。

川合弘人氏
未選択
大規模な太陽光発電施設メガソーラーは、自然環境を守るという観点からも一定の規制が必要だと思います。しかし、低圧の小規模な施設まで同様の網をかけてしまうのは、どうかと思います。再生可能エネルギーは必要であると思います。適した場所に地域の同意が得られれば進めるべきではないでしょうか。

小池隆氏
必要と思う

自然エネルギーの利用は重要ですが、無秩序な開発は設置期間が長期になるので、開発前の検証が重要です。条例の制定を推進します。

五味仙一氏
回答拒否

五味平一氏
必要と思う

太陽光発電は再生可能エネルギーとしては地球環境を守るには良いエネルギーではあるが、発電設置場所においては森林の伐採や景観を壊す、そして反対を押し切っての強引と思えるトラブル設置もあり、はたして太陽光発電は本当にクリーンな発電方法なのでしょうか?
それからパネルの腐食剤についても、環境への影響が心配される。

島正孝氏
必要と思う

無思慮、無計画、金もうけだけを考えての太陽光発電設備の設置には無条件で反対であります。この信州・富士見高原には緑の森や林こそ必要で、時流に迎合した金儲け主義のいかなる設備も必要ないです。

名取久仁春氏
必要と思う

6月制定を目指す。

名取武一氏
必要と思う

麻績村並みの厳しい条例が必要と思う。町は関係集落の同意を要件に入れようとしているが、近隣住民の同意は渋っています。しかし太陽光の計画は集落から離れたところが多く、集落の多くの方には影響がないために同意される恐れがあります。影響を受けるのがほんの数件ですがこの方々の権利を守ることが大事なことです。

矢島尚氏
必要と思う

お世話になっております。現在町でも策定中です。9月議会を目安に慎重に必要項目を審議しています。議会では既に町側に提出済みです。

三井新成氏は、公開質問状を送付した時点での出馬表明が無かったため、送付していません。

4月10日信濃毎日新聞

県議選の結果について

水曜日, 4月 10th, 2019

県議選は残念ながら落選となりました。
多くの方の応援をいただきながら結果を出せず申し訳ございませんでした。決断が遅く表明が遅くなったことに原因があります。1月半ばの表明で投票まで3か月を切り時間が足りませんでした。

この間一番訴えてきたことは、これまで取り組んできたソーラーの問題です。安い土地を求め、都会の事業者や投資家たちが所かまわず建設し住民とのトラブルが増えています。今の法律では土砂災害警戒区域であっても建設できますし、景観条例で地域を守ることもできません。

特に茅野市米沢地区の方たちが心配しているのは、霧ヶ峰下に計画されている「四賀ソーラー事業」です。大きさは196,5ヘクタール。下流域の米沢地域への土砂災害の影響、茅野市の4分の1の人たちの飲み水として利用している「大清水湧水」への影響は甚大なものです。

私を突き動かしたのは、今のソーラー発電の乱立は東日本大震災から何も学んでいないという憤りです。あの時、私たちは大きな悲しみと共に築き上げたものが一瞬にして失ってしまうこと、そして科学技術の限界と自然環境と調和した社会をつくっていかなけらばならないことを知ったのではないでしょうか。
大きな利益は都会の事業者や投資家が得て、地域はリスクばかり背負わされる。本来、都会よりも豊かな生活ができる地方が、循環型の社会を築き都会から自立できる社会をつくっていかなければならないという思いです。

最初は数人で始めた選挙活動ですが、様々な政党や市民団体の応援を受け、大きな動きとなっていきました。日ごとに茅野市に設けた選挙事務所も賑わいを増していきました。遊説先では、日に日にあたたかな声援が多くなりました。ソーラーのこと何とかしてください、という声も多く聞きました。特に女性は「水」のことを心配している人が多いように感じました。

結果は残念でしたが、やって良かったと思っています。
意義もあったとも思っています。
多くの仲間ができました。とても良い仲間です。
今回つながった人たちと一緒に、今後も地域のための活動を続けていきたいと思います。

     *最終日の最後の訴え。1日20回以上の演説でへろへろです。