Archive for the ‘境メガソーラー計画’ Category

境メガソーラー建設計画中止

水曜日, 1月 25th, 2017

レノバ社から境メガソーラー計画撤退の書面が送られてきました。
これで1年半にわたる運動もとりあえず終結。
解決には長いこと時間がかかると覚悟していたので、正直ホッとしています。

今回この問題に関わって、環境よりも経済の方が優先されている社会だということをつくづく思い知らされました。たとえば土砂災害の恐れがあっても、○年対応の調整池をつくればクリアされてしまします。ちなみに50年対応でも100年対応でも数ミリしか違いがありません。過去の実績ですから。
行政は、技術面がクリアされれば許可を出さざる得ません。なぜならば技術面をクリアされているのに許可を出さないと企業から訴えられる恐れがあるからです。うちの町長はそれをずっとビクビクしてました。
たしかに開発行為にはハードルがありますが、こうやって一つ一つクリアされ、住民感情を置き去りに開発は進んでいきます。そして環境アセスは事業を再考することなく、事業のお墨付きの役割を担っていきます。
住民が不安を感じる開発は、行政が止めてくれると思っている人が多いのですが、それは大きな間違いです。行政はみなさんが思っているほど強くはありません。

境メガソーラーが止まったのは、湧水利用の4集落が反対を表明したことによります。
”反対”することはネガティブなことなので嫌がる人も多いなか、地域の人たちが自分たちの意思表示をしたことはとても大きなことです。
ラブでピースな人たちは、すぐに代替え案を出すべきとか、妥協点を提示すべきだと言いますが、そんなことでは開発を止めることはできません。はっきり言って甘々です。自分たちの意思表示をしっかすることで、初めて話し合いが始まります。
自分の地域を守りたいのであれば、しっかりと意見を言っていくことが大切だと思います。

境メガソーラーは止まりましたが、県内最大規模の四賀ソーラーなど、各地にまだまだメガソーラーの問題が残っています。これからも、自然と共生した持続可能な社会づくりのための自然エネルギーについて考えていきたいと思います。

森に問いかけること

金曜日, 1月 6th, 2017

去年はメガソーラーの問題に追われた一年。森林を伐採してメガソーラーをつくることについての影響を、地質学や水理地質学の先生に話を聞きながら喧々諤々とやってきました。

理系か文系かに決めつける風習はあまり好きではありませんが、どうやらぼくは典型的な文系体質のようで、こんな時なかなか話が頭の中に入っていきません。
だからなのでしょうか、集落の上にある傾斜地で水源から数百メートルしか離れていないのだから土砂災害と水源への影響は当たり前で、わざわざ学問的に検証する必要があるのかと思ってしまします。


*赤い部分が計画地

同じ境メガソーラーを考える有志の会のメンバーの指摘ですが、湧水の周り以外は八ヶ岳の頂上に向かって開発されています。湧水の周りだけ取り残されたように森が残っています。昔の人は、この土地は開発してはいけないことをよくわかっていたのだと思います。
ぼくたちは、先人たちの生活の知恵を素直に引き継ぐべきではないでしょうか。

宮澤賢治の童話に「狼森と笊森、盗森(オイノもりとざるもり、ぬすともり)」というのがあるのですが、その冒頭で、森の外れの野原に入植を決めた人たちが、森に向かってここに住んでも良いかを問いかけています。

  「ここへ畑起こしてもいいかあ。」
  「いいぞお。」森が一斉のこたへました。
   みんなは又叫びました。
  「ここに家建ててもいいかあ。」
  「ようし。」森はいっぺんにこたへました。
   みんなはまた声をそろへてたづねました。  
  「ここで火たいてもいいかあ。」
  「いいぞお。」森はいっぺんにこたへました。
   みんなはまた叫ました。
  「すこし木貰ってもいいかあ。」
  「ようし。」森は一斉にこたへました。

     〜宮澤賢治全集8〜より抜粋

12月議会で町長は科学的に検証することの大切さの答弁をしました。
科学が発達して自然のことをなんでもわかったつもりでいるけれど、それは大きなおごりであって、ぼくたちはもっと自然に対して謙虚であるべきではないでしょうか。もっともっと「森に問いかける」べきではないかと思います。

哲学者内山節氏によると、ちょっと昔まではキツネにだまされたということが、ごく当たり前に日常のなかにあったそうです。しかし、1965年を境に人はキツネにだまされなくなったそうです。文明の発展とともに自然の捉え方が変わってきたということですが、その著書のなかで印象的な文章があったので抜粋しておきます。

現代の私たちは、知性によってとらえられたものを絶対視して生きている。その結果、知性を介するととらえられなくなってしまうものを、つかむことが苦手になった。人間がキツネにだまされた物語が生まれなくなっていくという変化も、このことの中で生じていたのである。

                    〜日本人はなぜキツネにだまされなくなったか

去年、環境NGOの人たちとの懇談があったのですが、彼らは自然を「知性」によってしか考えられないように感じました。彼らはとても頭の良い人たちです。自然エネルギーに関わっているベンチャーの人も頭の良い人たちです。
でも自然については、内山節さんがいう「知性を介するととらえられなくなってしまうもの」の部分がとても大切に思えてなりません。

「狼森と笊森、盗森」は、森に問いかける謙虚さはあるのですが、入植した後、収穫について喜ぶばかりで森への感謝を忘れてしまします。その都度、奇妙な事件が起こり「森が自分たちを滅ぼす可能性」があることに気づき、自然に対する畏怖を思い出しては贈り物をしたりするのです。宮澤賢治は、ぼくたち人間は自然に対する畏怖の念を、ついつい忘れがちになりやすいと警鐘を鳴らしているのではないでしょうか。

3.11の震災に対し、科学は無力でした。
その後も、御嶽山の噴火、熊本の地震、様々な自然災害がありました。
科学が発達したとしても、自然の威力は強大で、ぼくたちは常に自然に対して畏敬の念を持つべきではないでしょうか。
森を開発してまでのものを、自然エネルギーとは言って欲しくありません。

いま、「森に問いかける」謙虚さが、僕たちには必要だと思います。

レノバ社からの回答・その2

月曜日, 12月 26th, 2016

公開質問状の回答書についてレノバ社から電話がありました。

質問状はこちら → レノバ社への公開質問状

回答期日の延期の連絡   → 公開質問状の回答について

レノバ社としては、これまでの説明通り「地域の同意」が得られない場合は事業を進めるつもりはない。現在、多数いる地権者への説明をしているところで、説明が終わる前の文書による回答は避けたいとのことでした。
回答は1月下旬になりそうとのことです。
電話では、もっと突っ込んだ話をしましたが、正式なコメントではないので、この辺にしておきます。

残念ですが、これで年内解決は無くなりました。
しかし、良い結果になりそうなので、もう少し待ってみようと思います。

公開質問状の回答について

月曜日, 12月 12th, 2016

レノバ社から公開質問状の回答について、延期の申し入れがありました。

あくまでもぼくの想像ですが、事業を進めてきたことによる関係諸団体との調整があるのではないでしょうか。
来週には回答が頂けそうだということですので、もうしばらく様子をみたいと思います。

正式な回答がありましたら、また、お知らせします。

レノバ社への公開質問状

水曜日, 12月 7th, 2016

先日の町長の答弁を聞いていると、なんだか今の段階で住民投票を行った集落区が悪いような言い方をしていますが、計画の実施側から早く結論が知りたいと各集落区に連絡があったと聞いています。そのため滞っていた集落への説明会を急遽実施たようです。

  信濃境区  説明会11月10日  投票11月12日
  高森区   説明会10月25日  投票11月13日
  池袋区   説明会11月2日   投票11月19日

これだけ急いだ背景には、改正FIT法のこともあり事業実施を急がなければならなくなったのですが、今年は御柱のため、この時期までずれ込んでしまったのではないかと思います。

この事業は、町長が地元集落の同意を前提としました。環境アセスは多大な費用がかかるため(たぶん億単位)、まずは地域の同意を取ってからと考えるのが普通でしょう。
すでに住民投票での結果が出たのにも関わらず、町長の「アセスの結果を受け、住民投票をすべき」との発言は、アセスをクリアされればなんとかするよというメッセージなのでしょうか。そうでなければ、かなり無責任な発言です。

一体、町長はどちらを向いて発言しているのか、理解に苦しみます。

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*レノバ社説明会資料

この説明資料をみると、今回の説明会は審議のための説明であり、審議の結果、同意を得られない場合は撤退すると理解するのが普通だと思います。

さて、あてのならない町長はともかく、肝心な事業を行うレノバ社はどのように考えているのでしょうか。
きのう、以下の質問状を送付しました。
いまごろ着いているころかな。
企業として、責任ある回答を望みます。

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                             平成28年12月6日
株式会社レノバ代表取締役社長 木南陽介 殿

                       境メガソーラーを考える有志の会
                         代表 佐久祐司                

          境メガソーラー建設計画に関する公開質問状

 貴社が計画している境メガソーラー建設について、関係4集落が同意をしないことを表明したと報道されました。信濃境区、高森区、池袋区にあっては、住民投票を行い、9割近くの大半の人が、境メガソーラー建設計画に反対をしております。貴社は以前より「関係区の同意をいただいた場合においてのみ事業が推進されるもの」との説明をしてきました。また、貴社が作成した関係区の説明会資料にも「関係各区にて、ご賛同が得られない場合は、事業化を断念いたします」と明記されています。
 しかし、関係4集落が同意をしないことが判明してから2週間以上も経過するにも関わらず、未だに計画を断念するか否か表明されないため、地域住民のなかから心配の声が上がってきました。そこで以下の質問について回答をお願いします。

                   記

(1)関係集落区での採決の結果をどのように受け止め、どのように考えてい
   ますか。

(2)レノバ社のロゴが入った説明資料に、「関係各区にて、ご賛同が得られ
   ない場合は、事業化を断念いたします」とあります。地域住民を安心さ
   せるため、約束通り1日でも早く事業の断念を表明することは企業として
   の責任ではないでしょうか。
                                     以上
回答は、文書にて12月12日までにお願いいたします。
回答は、広く公開することを前提としております。ご了承ください。