Archive for the ‘四賀ソーラーのこと’ Category

県議選の結果について

水曜日, 4月 10th, 2019

県議選は残念ながら落選となりました。
多くの方の応援をいただきながら結果を出せず申し訳ございませんでした。決断が遅く表明が遅くなったことに原因があります。1月半ばの表明で投票まで3か月を切り時間が足りませんでした。

この間一番訴えてきたことは、これまで取り組んできたソーラーの問題です。安い土地を求め、都会の事業者や投資家たちが所かまわず建設し住民とのトラブルが増えています。今の法律では土砂災害警戒区域であっても建設できますし、景観条例で地域を守ることもできません。

特に茅野市米沢地区の方たちが心配しているのは、霧ヶ峰下に計画されている「四賀ソーラー事業」です。大きさは196,5ヘクタール。下流域の米沢地域への土砂災害の影響、茅野市の4分の1の人たちの飲み水として利用している「大清水湧水」への影響は甚大なものです。

私を突き動かしたのは、今のソーラー発電の乱立は東日本大震災から何も学んでいないという憤りです。あの時、私たちは大きな悲しみと共に築き上げたものが一瞬にして失ってしまうこと、そして科学技術の限界と自然環境と調和した社会をつくっていかなけらばならないことを知ったのではないでしょうか。
大きな利益は都会の事業者や投資家が得て、地域はリスクばかり背負わされる。本来、都会よりも豊かな生活ができる地方が、循環型の社会を築き都会から自立できる社会をつくっていかなければならないという思いです。

最初は数人で始めた選挙活動ですが、様々な政党や市民団体の応援を受け、大きな動きとなっていきました。日ごとに茅野市に設けた選挙事務所も賑わいを増していきました。遊説先では、日に日にあたたかな声援が多くなりました。ソーラーのこと何とかしてください、という声も多く聞きました。特に女性は「水」のことを心配している人が多いように感じました。

結果は残念でしたが、やって良かったと思っています。
意義もあったとも思っています。
多くの仲間ができました。とても良い仲間です。
今回つながった人たちと一緒に、今後も地域のための活動を続けていきたいと思います。

     *最終日の最後の訴え。1日20回以上の演説でへろへろです。

霧ヶ峰の地質の特徴から四賀メガソーラーを考える

火曜日, 10月 30th, 2018

信大理学部特任教授の小坂先生による講演会に参加してきました。
お題は「霧ヶ峰の地質の特徴から四賀メガソーラーを考える」
主催は「米沢地区Looopソーラー対策協議会
小坂先生には、境メガソーラーの折には大変お世話になりました。

小坂先生の専門は地質学。長野県に来て50年、真っ先に調査をしたのが霧ヶ峰から美ヶ原高原にかけて10年近く歩き回ったそうです。霧ヶ峰の地質の関しては一番詳しい地質学者といえるかもしれません。

霧ヶ峰の地質の特徴は、火山活動の産物である溶岩などの噴出物でできており2000m近い高地にもかかわらず、比較的新しい時期の溶岩が広く分布しているため日本でも特異な溶岩台地の地形。この辺りは昔から鉄平石の産地なのですが、この鉄平石も代表的な溶岩だそうです。

さて、小坂先生はLooop社が出した調査結果に対し問題を指摘しています。

1、ボーリングが計画地内のみ16本。溶岩層の広がりを知るうえで不十分
2、掘削深度が10m程度と浅く、溶岩層の累重関係を知るうえでは不十分
3、断面図は、縦方向をかなり誇張して作成した模式図でしかない
4、計画地から大清水水源方向への断面図がない
5、地下水の流れについて根拠データが示されていない
6、断面図に誤りがある

Looop社は調査結果から、水の涵養域を狭く限定的に考えていることや、計画地内の地下水の流出方向も限定していることを問題視し、Looop社の調査資料をみても、計画地から大清水湧水へ水が流れていないとは判断できないとしました。
大清水湧水は、たくさんの人が生活水として利用している大切な湧水です。

また、横河川や桧沢川の下流は扇状地が形成されているため、地震や豪雨による斜面崩壊は将来必ず起こると考えるべきでメガソーラーの建設はリスクを大きく高めるものとして警告をしました。

最後に防災についての4つの考え方を示していただきました。
まずは自然の成り立ちを正しく理解すること。生まれ育った大地、住んでいる土地に科学の目を向けなければなりません。そして「自然災害」についてもよく知ることです。特に過去の災害事例は謙虚に学ぶ必要があります。3番目に「災害」を恐れること。技術を過信せず、制御不可能な自然の力を恐れる必要があります。最後に「自然災害」に、長期戦略を立て、短期戦術で備えることが必要だと教えていただきました。

やはり、防災や飲み水、景観、どこからみても、あんなとこころにメガソーラーをつくることは良いことがありそうもありません。

米沢地区Looopソーラー対策協議会では、反対署名を募っています。
現在、3万6000ぐらい集まったとか。

ネットでも署名集めているようです。
もうじき締め切りです。
よかったらご協力お願いします。

ネット署名 → 土砂災害が日本中で起きているのに…。 絶対にいらない!長野県 霧ヶ峰
        高原の下 大自然の中に超大規模ソーラー発電所!

四賀ソーラー・環境アセス準備書事前説明会

土曜日, 2月 10th, 2018


                   *Loop社説明資料より

2日に茅野市で行われた、四賀ソーラーの環境アセス準備書事前説明会に参加してきました。
準備書とは、環境保全について調査、予測、評価、検討を実施した結果、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書のことです。この準備書に対し、県知事、市町村の意見を取り入れ修正した評価書を提出し、いよいよ事業の実施となります。

この日は準備書の事前説明会です。
7日に県に計画変更の報告をしたとの報道がありましたので、近々に正式な準備書の提出となると思われます。


                   *Loop社説明資料より

準備書作成に向け、主な事業変更内容です。

 ・湿地保全区域の拡大
 ・植物貴重種生育地の保全区域拡大
 ・盛土計画の見直し(残土の場外搬出)
 ・猛禽類営巣地の保全(調整池を4ヶ所から3ヶ所に削減)
 ・計画実施区域の拡大(8.5ha増)
 ・残森林区域割合の増(43.6%→49.5%)

以前より批判の多かった盛り土の問題は、計画地内の沢を埋めるのではなく、計画地外の鉄平石の採石跡地に搬出することになりました。また、4ヶ所計画されていた調整池も3ヶ所に減らし、動植物の生息地への配慮もみられます。
だからといって、これなら良いとも思えません。
そもそも、生活圏の上に、しかも自然環境を保護するための国定公園(霧ヶ峰)のすぐ隣に、巨大規模の開発をすることに疑問を感じないわけにはいきません。

会場からは、地元茅野市米沢区の人たちを中心に、計画に対する疑問、反対の意見がたくさんでました。多くは、土砂災害の危険性、飲料水・生活水への影響です。なかには、「土砂災害の危険性があるようなところに引っ越してくるぐらいの覚悟があるのか」といった意見もありました。感情論では解決にはつながらないかもしれません。しかし、地元の人たちの感情を逆立てている計画であることを、Loop社の人たちは認識すべきでしょう。

諏訪市に住む人たちからも計画に対する懸念の声が聞かれました。この計画は茅野市側に影響があって、諏訪市側には影響がないと思われてきましたが、ぼくたちは諏訪市側の生活水にも大きく影響すると考えています。諏訪市の人たちのなかでも、ようやく気がついてくれた人がでてきたようです。

しかし、このままでは環境アセスをおこない住民の意見を取り入れ計画を改善したというアリバイのもと、事業がこのまま進められる恐れがあります。環境アセスは事業を行うためのもので、止める制度ではないからです。
もっともっと、諏訪地域全体の問題として大きな声を出していく必要があると思います。

この春、正式な準備書が提出されます。
準備書は1ヶ月の縦覧期間があり、その期間内に説明会を行う義務があります。また、縦覧期間が終了してから2週間以内のあいだは、一般の人たちも事業者に対し意見書を提出することもできます。

いよいよ、四賀ソーラー問題も佳境に入ってきました。
諏訪地域の自然環境を守るため、できることは何か考えていきたいと思います。

なぜ、境メガソーラーが止まったか

日曜日, 8月 6th, 2017

たあくらたあvol42に寄稿しました。
富士見町の境メガソーラーが、なぜ止めることができたのか書いてくれと頼まれたからです。

境メガソーラーの建設予定地は、生活水として利用している湧水が近くにあるため、これまでなんども開発の話があり住民の力で止めてきました。そういった背景があったので止まるべくして止まったといえるでしょう。ですから、他の地域で参考になるようなことはあまりありません。それでもこれまで住民がしっかりと自分たちの意思を示し、生活を守ってきたということは参考にすべきことだと思います。

いまの日本では自分自身の思いや意見を主張することは、わがままや自分勝手とみなされる傾向にあります。ですから、何かに反対するなんてネガティブな行動は嫌厭される傾向にあります。話し合う前から”代替案”を出すべきなどと言ってくる人もいます。
なぜ、企業が営利目的で開発しようとしていることに、こちらから代替案を出す必要があるのでしょう。妙に物分かりの良い、大人ぶっている人たちの意見は、無責任でしかないように思います。


*8月5日長野日報

先日、茅野市北大塩区の人たちが、霧ヶ峰に計画されている四賀ソーラーについての説明会の要望や、反対署名を集めるとの記事が掲載されました。四賀ソーラーができることで、土砂災害や湧水への影響が考えられる米沢・北大塩地区の人たちにとっては死活問題です。

こんな時行政は、みなさんが思っているほど力はありません。
民間が行う開発行為に対して、必要以上に干渉すると自治体が訴えられる恐れがあるためです。人任せではなく、自分の意思を伝えていく必要がある必要があるとお思います。

戦後、日本では政治はお任せで、経済振興中心で進んできました。
そのツケがまわってきたのか、今、憲法や安保、市民の意思を明確にしなければいけない場面が増えてきたように思います。民主主義が試されている状況にあると言えます。

自治とは、自らが治めることをいいます。
自分たちの生活を守るためには、臆することなく自分たちの意見を表明すること。
それ以外に方法はないと思います。

「暮らしの手帖」四賀ソーラー視察

日曜日, 6月 11th, 2017

雑誌「暮らしの手帖」の編集の方々が、四賀ソーラーを視察に来ていただきました。
暮らしにとってエネルギーは欠かせないもの。
いまの自然エルギーの問題にも関心があったのだと思います。

これまで、いろいろな方が視察に来ていますが、「なぜ、こんなところに…」という感情を持つことは共通のようです。森林のなかに、大きな沢があり、小川が流れ、湿地には多様な植物があり、この起伏のある形状をならしてメガソーラーを開発するのは自然破壊ではないのか。現地をみれば、そのように思うのは普通のことだと思います。
紙面で見る計画書では納得できる計画も、現地を見れば違う感情が湧き上がってきます。
ぼくらは現場を見ることの大切さを痛感しています。

計画地のすぐ上は霧ケ峰高原、池のくるみという場所です。
雨が降るとここに水がたまり、計画地の地下を通り茅野市の大泉湧水、諏訪市の南沢水源に流れているというのがぼくらの主張ですが、開発業者の主張は、計画地の地下を迂回して水は流れるので、メガソーラーをつくっても湧水への影響はないという考えです。
ちなみに南沢水源の湧水は諏訪市の4割の人が水道水として利用しています。

視察の後の意見交換の場では、エネルギーの地産地消の話が中心となりました。
自分たちで使うエネルギーを自分たちで設置するご当地エネルギーならば、こんな場所につくることはありえません。
「食」についての地産地消の考えは定着しつつあります。もちろん健康にも良いのですが、自分たちの暮らしの中の風景にあるものを食べることで、自分たちは自然から命を分け与えられているという感覚、自然とのつながりを感じることが良いことだと思います。

エネルギーの問題も同じことがいえるのではないでしょうか。
水道から流れる水は水道局が作り出すものではありません。ぼくたちは自然のなかにある水を利用しているのですが、文明社会での生活は、そのことを意識することなく快適な生活ができてしまいます。
自然エネルギーの普及は、そのことをもう一度考えるためのきっかけになると思っていたのですが、マーケティング重視のいまの普及方法では、真逆の結果にしかなりません。

今回の視察から得たことを、「暮らしの手帖」で記事にしてくれるそうです。
どんな記事になるのかたのしみです。