Archive for the ‘パノラマのこと・入笠のこと’ Category

教育の予算が大きく削減された平成25年度一般会計予算

水曜日, 3月 20th, 2013

きのうで3月議会が終わりました。
3月は来年度(平成25年度)の予算を決める議会です。

来年度の予算は64億7000万円。小林町政になってから一番規模が小さい予算です。

予算委員会では担当課から詳しい説明を受け、厳しい財政状況のなか、どの課もなんとかやりくりをしているというのが感じられました。

なかでも教育に対する予算は

・児童福祉費 1,305万4000円減
・教育総務費  293万9000円減
・小学校費   884万5000円減
・中学校費  1,611万5000円減

町長の教育にお金を使っているという発言は嘘っぱちなのだ。

子ども課所管の大幅に削減された予算について、本会議のなかで反対や消極的賛成として意義を申し立てる議員がいたことには納得です。

富士見町の財政はけっして裕福ではありません。
山のてっぺんにお花畑を作ったり発電事業で一儲けしようなんていう余裕はないのです。

今年も一般会計予算、観光施設貸付特別会計予算に対し反対をしました。
パノラマに多額のお金を投じているからです。

・観光施設貸付特別会計貸付  1億4000万円
・観光戦略構築事業        2400万円
・観光施設貸付事業        5000万円

パノラマに自立してもらうために町は10億の貯金を使いました。
これ以上なぜ多額の支援をしなければいけないのでしょうか。

基礎自治体としてやらなければいけない一般事務はまだまだたくさんあります。
「教育のまち」を進めなければいけませんし、高齢化社会に対応していくため、社会保障にますますお金がかかるでしょう。

財源のないところに予算を立てられません。
これ以上パノラマにお金を使うことに反対です。

平成25年度一般会計予算は7対3で可決されました。

第三セクターについての一般質問

火曜日, 12月 4th, 2012

富士見は新たな第三セクターをつくりメガソーラー事業を計画中です。
現在、国も県も世間一般の人たちも第三セクターには懐疑的。宮崎シーガイヤ、長崎ハウステンボスをはじめとした多額の破綻は、自治体財政に大きな影響を与え、今ある第三セクターも4割は赤字経営に陥っています。

責任の不明確、情報の不明瞭、行政が絡むことによる経営センスの無さな、などがその理由だと思われますが、町長はそのことを何処まで認識しているのでしょうか?
これだけ世の中が三セクにNOと言っているのだから、始めるのなら問題点をまず認識し、その事に対しどう対処していくかを考えていかね蹴れば行けないと思います。
その事を問うために以下の質問をしました。

第三セクターについて

 ①総務省は平成21年に「第3セクター等の抜本的改革等に関する指針」を地方公共団体に通
  知、国も県も第3セクターに関しては慎重の考えだが、町長の見解は。

 ②上記指針には、「情報開示の徹底による責任の明確化」が示されている。これについて、
  町長はどのように考えているか。また、3セクの責任者と、出資する側の町長が同じであ
  ることは問題ではないか。

 ③平成20年に総務省から出された「第3セクター等の改革について」の通達には、外部専門
  家等による経営検討委員会を設置し事業評価を行うよう記されている。事業評価につい
  て、どのような方法を考えているか。

さて、驚いたことに町長の答弁は、メガソーラー事業に限ったもの。ぼくが聞きたかったのは第三セクター全体の関することです。
たとえば①の質問に対し

”三セクにした理由は各所で述べているので割愛します。”

こらこら、誰がメガソーラー事業を三セクにした理由を聞いたんですか。
ぼくが聞いたのは「第3セクター等の抜本的改革等に関する指針」に書いてあることを鑑み、三セクについての考え全般を聞いたのさ。

ということで再質問でメガソーラー事業に特化したことではなく、
”三セク全般についての見解を聞いている”
ともう一度、3つの同じことを聞いてみました。すると次は

”パノラもの会計は専門家の会計士を監査に据え情報は適切に開示している。”

Oh No! 町長は「第3セクター等の抜本的改革等に関する指針」を知らないのだ。

ここで「第3セクター等の抜本的改革等に関する指針」を簡単に説明しておきます。
「第3セクター等の抜本的改革等に関する指針」とは、あまりにも多く問題を抱えた三セクがあるため、専門家を集めた第三者機関を使って既存の三セクの経営状態、資産状態などを調査し、事業の意義、採算性を十分吟味する検討委員会を設けること。
その上で、営業を続けるかどうかを決めるためのチェック項目などが書かれた指針だ。

年度ごとの会計報告のことを言っているのではないのだよね。

富士見町の一般質問は通告票を2週間ぐらい前に提出します。
(かなり詳しく、わかりやすく書いたつもりですが)
だから町長は質問に対し、きちんと調べて準備する義務があります。

というか、県内でもトップクラスの負債を抱えているパノラマスキー場があるのだから、このくらい知っていて欲しい。
それにぼくは何回も議場で「第3セクター等の抜本的改革等に関する指針」のことを持ち出しているんだけどな。。。
ま、聞いてないってことなんだろうけどね。

ぼくは今回、あらゆる回答を想定し総務省の資料などを集め、重たい3つのファイルを用意していったのに、一回も開くことがありませんでした。
重たい自治法を持っていかなかったのはせめてもの幸いです。

議会に対し厳しい意見が多い中、議会の質を落としているのは議員だけではなく、首町にもあると思います。
お互いの知識を集約し、議論を深め正しい結論に導く、それが本当の民主主義ではないでしょうか。
単なる多数決ではないのです。
もう少し勉強して欲しいと思います。

再々質問で町長は
”法律で決められているわけではないので、第三者によるチェック機関は置く必要がない”
との答弁。

法律で決められていることなら、わざわざ議場で聞きません。
やるのが当たり前ですから。
そうではなく、三セクについてどこまでシビアに考えているか議論したかったわけです。

この一般質問でわかったこと。

町長は自治について、なにも勉強していません。
過去の三セクに対し、何の総括もされていません。
パノラマ、土地公、富士見にある三セクは全て失敗しているにもかかわらず、何の反省もありません。

このような状態で富士見は三セクをつくってメガソーラーを建設します。

入笠湿原

火曜日, 10月 23rd, 2012

下諏訪、原、富士見の町村議員の勉強会がありました。今年は入笠山で山彦荘を営む伊藤高明さんの案内で入笠湿原の自然観察です。もう花の季節は終ってしまいましたが秋めいた湿原は心地よい風が吹いていました。

伊藤さんが入笠湿原に来たのは昭和40年代、その頃は入笠湿原の名前すらなく、キャンプ場として利用、スズランの群生地はスキー場として草を刈っていました。そのころ近くの大阿原湿原が花盛り、入笠湿原はスゲやカヤが覆い茂り花などない状態で、それを灌木を伐採しクマザサを刈り、大事に花を育ててきました。伊藤さんが中心となって「入笠ボランティア協会」を設立。今では大阿原湿原は花の乏しい地となり、当時とは逆転の状態になりました。
入笠湿原と名前がついたのは昭和52年、平成16年には県の環境保全地区に指定されました。

伊藤さんは湿原の花を守り続けてきて感じたこは、ある程度人の手を入れる必要があるのではないかということだそうです。移植してもともとあるものと競争して根付かせるのは大変なことで、一旦花が絶えるともとに戻すのに20年.30年とかかってしまう。
また下から持ってきたものが根付いてしまった場合、これを絶やすのも相当な苦労がいるといいます。かなり以前に原村から水芭蕉を200株を植えたが全て絶えてしまい、その後努力してなんとか根付かせることができた。しかしこのミズバショウは自然保護区を受けるとき、本来この地にないものなので問題になり、排除しようとして上を刈ったがなかなか減らない。今ではそれなりに人気があるのであきらめているが、一旦植えてしまうと絶やすのも大変となってしまうそうです。

入笠湿原が有名になったのは平成8年の花の百名山に選ばれてから。春のザゼン草から秋のリンドウまで2週間ごと花が入れ替わるぐらい種類は多い。関東から一番近くに日本スズランの群落を見ることができることで人気も定着(ドイツスズランではない)。

どのように花を増やしてきたかというと他から移植したわけではなく、花のまわりの雑草を刈り、競争相手をなくしてあげることで花が増えたそうです。しかしこれをいつまで続けていけば良いのかは疑問を感じていて、放っておけばススキ、灌木が入り黒木の林の戻ってしまう。毎年秋に草を刈る時、コナシやマユミが必ずある。クマザサも刈るから他より弱っているだけで、放置すればすぐ繁茂してしまう。知名度が上がった事は良い事だがこれを維持していくのは大変な事だと言います。もしかしたら自然に手を入れているのではなく、食い止めているだけかもしれない。お話の中から、伊藤さんが自然とは何なのか日々悩みながら湿原を守っている様子が伺えました。

この小さな湿原の中のたくさんの植物、中には学術的にも貴重なものもあります。これだけ多くのクサレダマが群落しているのは珍しい、そしてノハナショウブ、他で咲いてるハナショウブのほとんどは改良種、原種が群生しているのは本州でも稀なようです。

以前にも書きましたが湿原というのは地球の歴史の中では一瞬の出来事でしかありません。この入笠湿原もいずれは陸地化して湿原ではなくなります。この貴重な自然とどのようにつきあっていくか、単なる観光ではなく自分たちの残したい自然として考えていきたいですね。

入笠植栽の記事について訂正および謝罪

土曜日, 9月 8th, 2012

先月に書いた入笠植栽に関する記事で誤りがありました。
写真のウツボグサを園芸種を植えた例として批判の文章を書いたのですが、町に植栽した一覧を見せてもらったところ、ウツボグサを植栽した記録はありませんでした。担当課に聞いたところウツボグサは何処にでもあるため、あえて植えたりはしないとのことです。
確かに…

ではなぜ園芸種があそこにあるのだろう?担当課の説明では、もしかしたら町ではなく、公社が独自で植えた可能性もある。でも本当に園芸種なんですか?と聞かれ、ちょっと考えてしまいました。入笠湿原にも同じような花を咲かせたウツボグサがあります。湿原は県の管理区域なので植栽はしていません。もしかしたら一緒に行った先生が間違えた可能性もあり、もしかしたら他の植栽したもののポットに種が混入していた可能性もあり、今の時点ではよくわかりませんが町が植栽したものではないことは事実なわけで、訂正と謝罪をしたいと思います。

間違った情報を書いてしまい申し訳ございませんでした。
関係者含めご迷惑をおかけしたことをお詫びします。

自分の発言は影響があるものと認識し、以後間違いの無いように務めたいと思います。

さて、このまま謝罪で終るのはバツが悪すぎるので、この前読んだ本の紹介でもしとこうかな。

新田次郎原作の「霧の子孫たち」は昭和40年代、車山から霧ヶ峰、美ヶ原につづくビーナスラインが計画されたとき、地元有志が反対運動をして路線変更を実現、文化遺産である旧御射山遺跡(もとみさやまいせき)と七島八島の高層湿原地帯を守った時の話。リーダーの一人は諏訪が誇る考古学者藤森栄一先生。

この作品で考えさせられるのは自然と人間との関わりだ。自然は人が入ることで既に破壊が始まる。微妙な栄養バランスで成り立っている湿原にとって、人間の排泄物は栄養過多になってしまうのだ。また移動するはずのハシブトカラスは、人間の捨てた食べ物で移動の必要がなくなり定住し、知能指数の高さから習癖が変わり凶暴化、希少な小鳥や小動物を食べるようになってしまったという。

これを新田は”人間によって演出された、自然による自然破壊”という。

なんだか人間が関われば関わるほどろくにならないことが見えてくる。
この頃は高度経済成長まっしぐら、観光のための乱開発が問題になった。そして今の農業、田舎、農村ブーム。そこに関わることでエコになった気分で満足してしまってはいないだろうか。いまこそ自然とどのように関わっていくのか考えていくべきだ。

さて、入笠の植栽事業。植えたものを引っこ抜いて元に戻せとはいわない。実は花が増え、チョウの種類が増えたという利点もある。しかし下界で栽培したものは1800mの厳しい環境に耐えず、無くなってしまうものもあるだろう。そんなとき安易に補植で補うのではなく、今後どういう自然を残していくか考えながら進むべきだと思います。

入笠御所平の植栽事業

火曜日, 8月 7th, 2012

前回の続きです。大阿原湿原から入笠山御所平へやってきました。御所平は入笠湿原から入笠山山頂へ向かう途中にあります。
この日はカラマツソウ、クガイソウが満開でした。

この御所平は平成17年から花の宝庫入笠山の花々を残すため「花と里山プロジェクト」として植栽事業を行ってきました。植栽する苗は園芸種が中心で識者から環境、景観などの観点から危惧する声が出ています。そこで専門家に説明を受けながら植栽事業の現状を見にきました。ちなみに今年度のパノラマ植栽事業は御所平の植栽予算は入っていません。

コオニユリ。園芸種を植えています。野生種に比べ葉の数が多いのが特徴。園芸種はウィルスが混入しているものもあるので奇形のものもありました。もともとの野生種もある場所なので交雑が気になります。
このコオニユリ、平成19年に77万円かけて3500株植栽していますが、100株咲いているかも怪しい様子。植物の先生は園芸種のコオニユリ2年は咲くが5年も経てば消えるだろうとのコメント。

シモツケソウ。本来この辺りに咲くシモツケソウは、橙色がかったものにピンクが入ったもの。色がきつすぎて、この地には合わない。
カワラナデシコも同じ

これは大阿原湿原に咲いていたウツボグサ。

これは御所平のウツボグサ。園芸種というのは他よりも色が濃い、形が変わっているなどの特徴が強い。そこにあるのだからなにも違うもの植える必要はないと思うのだが…

このお花畑を作るのに歩きやすいように下からの土を客土している。また植栽する時のポットの土からだろうか、この辺には本来無いはずのイネ科の雑草が浸食し始めている。所々に牧草も生えている。花を植えるのと一緒に帰化植物を持ってきてしまったのだ。大阿原湿原から御所平に向かう途中、マーガレットを見た。以前はなんとマーガレットも植えていたらしい。種は雨に流れお花畑には留まらない。

キリンソウ、キバナノヤマオダマキ、オトギリソウなどこの山本来のものもある。園芸種ほど派手ではないが、それなりのきれいだと思う。

所々に白樺が育ち始めている。秋に全部刈ってしまうので残らないのだが、ここは放っておけば50年〜100年でしらかばとカラマツの林になるという。それならそれで良いにではないか。草原として維持するのであれば、笹、ノガリヤス、スズランが自生。地味だがそれも良い。霧ヶ峰のように火入れをすれば、植生が変わりまず最初にヤナギランでいっぱいになる。ヤナギランはパイオニア植物と言われている。しかし火入れの事は問題には上がるのだが協議する場所がない。もしやるのなら専門家を呼んだり、研究をしたりやる事はいろいろあるのだが、短期的な経済効果のため園芸屋さんに相談し、植栽を行なっている。要するにビジョンがないのだ。

自然、景観は富士見の宝、将来にわたっての観光資源。短期的な収支ではなく、この先どのように自然を残していくか、子どもたちにどのような未来を残していくかを考えていかなければいけません。もちろん人の手を一切入れないのではなく、自然の働きに有効に手助けする事が必要だと思います。

ゴンドラ頂上付近のドイツスズランの様子です。2000万円もかけてなんとお粗末な状態。
大丈夫だろうか?
人工的な作り物はメンテナンスに必要以上にお金がかかります。

※この記事には訂正があります。入笠植栽の記事についての訂正および謝罪