Archive for the ‘みどりネット信州’ Category

政策サポーター制度

水曜日, 2月 25th, 2015

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2月のみどりネット信州政策研究会は、飯綱町議会の寺島議長をお招きして「人口減少時代の集落自治をどう支えるか」と題して行いました。

飯綱町は10年ほど前に合併してから毎年100~150人人口が減少。首長や行政は経済成長期が右肩上がりの頃の発想からのけ出していないということで、政策提言型の議会へと改革をしてきました。
しかし、合併して50に増えたのに議員数は15名、議員は地域から遠い存在に。
そして議員になる人は自営業、農家、退職者がほとんどで平均年齢は64歳。
とても世相を反映しているとはいえない状況です。
そこで政策サポーターを募り、町民と議会と一緒になって政策を提言する仕組みを作りました。

政策テーマは以下の4つ

・行財政改革
・都市農村交流事業
・人口増加対策
・集落問題の提言

政策サポーターはテーマごと募り、全部で27名。
サポーターは公募したのだが、集まらず議員が個別のお願いすることから始まりまったそうです。

取り組みを始めてわかったことは、住民の皆さんに理論的・政策的、高度なものを求めてはダメ。地域の現状、住民からの要求、いろんな悩み、現実問題を徹底的に会議に出してもらい、議会はそれを受け止め政策提言をする。この方法で参加したサポーターも意見が言いやすくなり活発な会になったそうです。

集落問題では地区によって悩みはいろいろありますが共通した課題もあり、地区の団体の役員になりたくないなどの意見がとても多かったとか。こうなると一番最初にダメになるのは高齢者クラブで会計をやりたくないために団体をやめるといった人が結構いるんだそうです。
どこでも同じような悩みを持ってますね。

この役員のなり手がいないというのは集落機能が脆弱していることを現わし、いろいろ話し合っているうちに、男性世帯主を中心とした伝統的な集落運営ができなくなってきたということがわかったそうです。若い女性など元気にやっている団体もあり、男性世帯主中心が足かせになっていたというわけです。

こういった話し合いを元に政策サポーター(町民)と議会で「集落機能の強化と町行政との協働の推進のための政策提言」を行い。この活動でマニュフェスト大賞をとりました。

政策サポーター、とても良い取り組みだと思います。
ちょっと違いますが、一つのテーマを町民のみんさんと議会とでワークショップ方式の話し合いをしたらどうかと、議会改革検討委員会に提案したことがあります。
議会報告会も大切ですが、ああいった場で一般の人が意見・質問を出すことはなかなか大変。また行政への意見やお願いなどの意見が多く、行政執行権も予算権もない議会はその場で答えることもできず、なんだかしっくりいかないことが多いように思います。委員のみなさんは概ね「いいね」という返答でしたが、その後バタバタして実行に移せなかったことは残念です。

経済成長の停滞が続き、少子高齢化などの問題がある中、住民参加の自治ということがとても大切になってきました。富士見町議会も住民参加の仕組みを模索していくべきだと思います。

リニアの勉強会

水曜日, 11月 5th, 2014

リニア・チラシ
*チラシはプチっとやると大きくなります。

みどりネット信州11月政策研究会は、経済学者の橋山禮次郎先生をお招きして「リニア新幹線は県民、国民に何をもたらすか」のテーマで行います。

今年10月17日、JR東海が2007年開業を目指す、リニア中央新幹線工事実施計画に国から許可がおりました。この計画は環境、技術面など不安や疑問視する声があとを絶ちません。
このような中、県はリニア関連事業、10事業500~700億円の整備案を出しました。もちろん国の補助金を含めたものですが、リニア建設に関連した地域だけの問題ではないと思います。

今回お招きした橋山先生は、大平内閣の「田園都市国家構想」にも参画、様々なビックプロジェクトに関わってきた経済学者で、専門は政策評価、公共計画、経済政策です。

橋山先生の著書「リニア新幹線・巨大プロジェクトの真実」の冒頭です。

「長年、公共的プロジェクトの評価にかかわってきた筆者自身が改めて再認識したのは、計画決定以前の徹底した検討と事前評価がいかに重要かということである。
また、その事前評価も、経済性、技術的信頼性、社会や環境への影響など、多面的な視点から総合的になされなければいけない….」

リニアの問題は、今後人口減少に進む中、公共的インフラをどう考えていくかというテーマにもつながると思い企画いました。
多くの参加お待ちしております。

      リニア新幹線は県民、国民に何をもたらすか
         ~国、地方自治体、事業者、住民に問われるもの~
                     講師:橋山 禮治郎 氏

            日時:11月9日(日)13:30~
            場所:塩尻市総合文化センター 2F教養室

        参加費:会員無料 一般500円 議員1000円

泰阜村地域交流センター悠々視察

金曜日, 5月 16th, 2014

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今月のみどりネット信州は、泰阜村地域交流センター”悠々”へ泊まりがけで視察に行ってきました。
悠々を立ち上げた本田先生には、2年前に政策研究会で話していただいたことがあり、いつか泊まりがけで視察に行きたいと思っていました。

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泰阜村地域交流センター”悠々”は、建物の中心に掘りこたつや薪ストーブがあり、村からの委託事業地域交流センターとして、地域の人が集える場となっていて、それを囲むように高齢者共同住宅”悠々長屋”があります。

この悠々長屋を運営するのは高齢者協同組合”泰阜”。
人口1800人弱で高齢者率38%の泰阜村。
この泰阜村で住民自身が責任を持ち、支え合うことで「住み慣れたこの村で、最後まで安心して暮らす」ことを目的とし、協同企業組合”泰阜”を設立しました。

企業組合は4人以上の個人でつくる法人のことで、一口5万円の出資金を払い、体調が悪くなったり、将来永住するために協同住宅を使用することができます。
法律では組合員が組合員の半数以上が事業に携わる必要があり、”泰阜”では年60時間のボランティアを義務づけ、草取りや送迎など、お互いに支え合うシステムをつくっています。

代表の本田先生は「施設」ではなく、共同住宅であることを強調し、一部を除き保健に頼らない運営をしています。
時間で区切られる介護保険制度では限界があるそうです。

ケアの基本は

  1.人生の継続性
  2.残存能力の活用
  3.自己決定

「人によってペースも違えば食べるこ順序も違う。それぞれが歩んできた人生をなるべく続けられるような支援をしたい」

と本田さん。

入居者たちはとても楽しそうにみえました。

高齢者福祉というと制度の枠の中のみで考えがちになってしまいます。
高齢者になっても安心して生活できることはもちろんですが、最後まで助け合い、支え合い、地域のなかで生きがいのある生活が必要ではないでしょうか。

少子高齢化が進み、人口減少が進むなか、泰阜での取り組みは、今後の地域づくりをの参考になると思います。

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長野県農薬空中散布検討会の問題点

金曜日, 4月 25th, 2014

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今月のみどりネット信州政策研究会は「ミツバチ大量死は警告する」の著者であるフリージャーナリストの岡田幹治さんを呼んで松枯れ予防のための農薬空中散布について考えました。

長野県は2年前、この問題に対して検討委員会をつくり「松くい虫防除のための農薬の空中散布の今後のあり方」を作成。この報告書の問題点を中心に空散のこと、農薬のことを話していただきました。

まずは検討部会の構成メンバーの問題を指摘しました。
9人のメンバーのうち7人が県の職員。外部有識者は呼吸器系(ぜんそく)が専門の小児科医。いま農薬で問題になっているのはぜんそくではなく脳神経の問題であり、この選定には疑問があり、もう一人の有識者は林野庁関係団体職員。
構成メンバーをみると最初から「空散は必要」との答えは決まっているように思えますね。

そして「あり方検討会」の現状説明には、

「空中散布は、県民の暮らしに重要な松林を守るため、他に代替えできない有効な方法」

とありますが、松枯れの原因は大気汚染、群落遷移など様々な要因が考えられ、松くい虫(マツノザイセンチュウ)だけに限定した考え方はおかしい。

出雲市では、健康被害を訴える住民が出たため空散を一時中止。その後松枯れ被害が拡大したため、要望により2011年に空散の再検討委員会を、もう一度立ち上げたが、

「空散だけでは、マツノザイセンチュウ病が無くなった事例はひとつも無い」

との意見から、再検討会議でも空散は再開せず、松枯れになった松林の現状を調べ、松林ごと、それぞれ対応していくことになったそうです。

実は空散を始めて30年も経ちますが、効果については実証されていません。
このことについては、また今度書きます。

そして健康被害についての認識ですが、

「一般の住民に対しては、一定の安全が確保されているが、化学物質過敏症等の感受性の高い人等への影響の有無や可能性等については、解明されていない」

出雲市の事例では登校中の中学生たちを含む1200名が、目がかゆくなったり気分が悪くなったり、健康被害を訴えたことにより空散を中止しました。一部の過敏な人だけの問題ではありません。
また、安全性はマウスなどを使って実験をしていますが、精神に関わる問題は動物実験では測定できないものだそうです。

他にもいろいろ「あり方検討会」の報告書に対する問題を指摘されましたが、現在長野県はこの報告書をもとに空散が実施されてる現状です。

出雲市は平成20年に

「薬剤空中散布については、その絶対の安全性が確立されるまでは実施せず、薬剤樹幹注入と伐倒駆除により松くい虫による被害の進行をできるだけ食い止め、あわせて抵抗性マツ苗の植栽及び広葉樹への樹種転換を図ることにより、対策を行うものとする」

との基本方針を打ち出しました。

自治体の役割は住民の福祉の向上。
農薬と健康被害の因果関係がはっきりしないから実施するではなく、予防原則をもとに判断すべきだと思います。

今回の勉強会には多くの県会議員が参加してくれました。
さて、長野県は変わるのでしょうか?

松枯れ防止のための空散についての勉強会のお知らせ

水曜日, 4月 9th, 2014

松枯れ防止のための農薬空中散布が問題となっています。
長野県では駒ヶ根、飯島町、豊岡村、筑北村、麻績村、生坂村、大町市、千曲市、坂城町で、農薬空中散布が行われている現状です。

空中散布による松枯れ防止の効果については疑問の声が多くあり、使用されている有機リン系、ネオニコチノイドの農薬は人の脳や神経、生態系に悪影響が危惧されています。

そこで、今月のみどりネット信州政策研究会では、フリージャーナリストの岡田幹治氏をお招きして、長野県空中散布検討会の報告書の検証を中心に、松枯れ予防の農薬空中散布の問題点を考えていきたいと思います。

「松枯れ防止のための空中散布の問題点〜長野県空中散布検討会の検証〜」

講師:岡田幹治氏  フリージャーナリスト
          元朝日新聞論説委員 元週刊金曜日編集長
          「ミツバチ大量死は警告する」著者

日時:4月21日(月)13:30~
場所:上田創造館コミュニティホール(上田市)
   
   一般      500円
   市町村議員   1000円
   県議会議員   1500円
           

富士見町の松くい虫防除対策事業費予算は、去年の59万8000円から104万3000円と倍近い金額になりました。高冷地だから大丈夫だと思っていましたが、少しずつですが松枯れ被害は広がっているようです。

今は被害が少ないため伐倒駆除の対策をとっていますが、今後被害が拡大すれば「空散を!」という意見も出てくるかもしれません。この問題は今から勉強をしていく必要があると思います。

会場は上田市と少し遠いですが、良い講師を用意しましたので、関心がある方は参加お待ちしております。

空中散布ちらし