太陽光発電所開発問題に関する意見交換

Foeジャパン主催の「太陽光発電所開発問題に関する意見交換会」に参加してきました。場所は国連大学ビル。環境系NGO、反対運動をしている住民団体、事業系の団体もいました。もちろん、ぼくは反対運動をしている住民団体として招かれての参加です。

最初に環境NGOから再生可能エネルギーの現状や課題などの外枠の話があり、住民団体からの各地の事例報告、意見交換です。ここで紹介された山形の620㌶・400㌶には驚きました。四賀ソーラーの188㌶にものけ反りましたが、山形では山を伐採し1000㌶のメガソーラーが進行中。ちなみに諏訪湖の面積は1330㌶です。

会場からの質問で、ドイツでは太陽光発電の住民トラブルはあまり聞かない。なぜ、日本だけがこのような問題が起こるのかという質問がありました。isepの回答は、一つはゾーニングがされていて設置しても良い場所がきちんと決められているということ。それと開発のため森林を伐採した場合、同じ面積の植林をしなければならないことが自然保護法で定められているとのこと。そんなコストをかけてまで行う事業者はいないので、ドイツでは太陽光発電のトラブルは無いとの話でした。

日本の森林法はぐだぐだ。抑止力にはなるものの手続きさえ踏めば開発できてしまいます。環境アセスも同じこと。八ヶ岳西麓は県の景観育成重点地区には定められていますが開発の歯止めにはなっていなません。ですから、ぼくらは町に対し条例をつくりゾーニングをするべきだと訴えているのですが、まちは「やるやる」と言いながらなかなか進まない状況です。林業大国であるドイツでは森林への開発が規制されゾーニングもされながら再生可能エネルギーの普及は進んでいるわけですから、条例をつくることと「再生可能エネルギーの普及」とは別の問題ではないかと考えることもできるのではないでしょうか。

住民側の発表に対し、太陽光発電は環境に負荷は少ないし廃棄の問題もクリアとされている。悪質な事業者は一部であり我々の登録団体にはいない。といった趣旨の発言をする方がいました。なんだか事業者が地域住民への説明会でするような言い訳がましい物言いで、環境NGOにしてはおかしな発言だなと思ったらJPEA(太陽光発電協会)です。

廃棄の問題は総務省が環境省と経産省に勧告を出しており、まったくクリアにはなっていませんし、悪質な事業者はあまりにも多すぎて「一部」という表現は正しくありません。ここひと月ぐらいの間でも千葉県市原市では森林法で定められた調整池をつくらず土砂災害を起こした事例がありました。長野県駒ケ根市では地域との住民協定無く工事を始めて一時停止命令が出されました。事業者団体としては「うちの団体にはいない」ではなく、どのようにしたらこういった問題が起きなくなるのかを考えるべきではないでしょか。事業者と住民の感覚のずれを感じました。

ちなみにJPEAの要請によって未稼働案件についてのFIT法改正は、かなり緩和されたものに修正されてしましました。企業・企業団体のロビー活動は弊害しかありません。長くなるので今日は省略。詳しくはミンツバーグライシュの本をどうぞ。

一緒に参加した住民団体の方が「今日初めてエネルギーの問題だと思った」と笑いながら話してきました。ぼくらはついついエネルギーのこととして考えがちですが、いま起きていることは、明らかに環境破壊でありこの環境破壊をいかに止めるかという問題であると思います。環境NGOは環境を守るため市民に代わって行政や企業を監視することが本来の姿ではないでしょうか。再生可能エネルギーは大切ですが、その立ち位置は忘れずにいてもらいたいと思います。

環境NGO、事業者、住民運動団体が集まっての意見交換は初めてのこと。意見交換の時間が少なく消化不良ではありますが、まずはこういった機会をつくってくれたFeoジャパンに感謝です。今後も続けてもらえればと思います。

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