子どもの権利条約フォーラム2018㏌とちぎ

「子どもの権利条約フォーラム2018inとちぎ」に参加してきました。
去年の「・・in信州」に続いて、今年で26回目となります。
今年のテーマは「知ろう!聴こう!伝えよう!みんなが未来の主人公」です。

今年の基調講演は映画「さとにきたら ええやん」の荘保共子さんです。

大阪市西成区にある釜ヶ崎は日本最大の日雇い労働者の街。
わずか6ヘクタールの広さに最大で4万5000人もの人が住んでいたそうです。
高度成長期には労働者による暴動がたびたび起こり治安が悪いイメージがあります。昨今では不況による求人の激減や労働者の高齢化、路上生活者や生活費受給の問題など多くの課題を抱えている街です。
そんな釜ヶ崎に荘保さんが「こどもの里」を開設したのは40年前のこと。
ボランティア活動で訪れたとき、子どもたちの目の輝きに魅了されたことがきっかけだったそうです。

「こどもの里」は地域の児童館として子どもたちの遊び場の機能のほか、一時預かりや宿泊、様々な事情から親元を離れている子どもたちに寄り添い安心できる「居場所」となっています。

児童館としてのスタートでしたので最初は1年生~3年生までが対象。しかし来る子供たちは右手に弟、左手に妹を連れてくる。赤ちゃんを抱きかかえてくる子どももいる。そして、その子たちは「さと」に来て子どもたちの世話をしている。
その姿をみて1年生から3年生だけだよ。とは言えなくなった。だから誰でもこれる場所。0歳から20歳まで、誰でも来ていい場所になったそうです。

家庭に問題を抱えた子どもも多く、親が薬物依存、アルコール依存。貧困のため、お弁当を親に頼めなくて遠足を休むこどもたち。
発達障害を持つ子に、理解しながらもついイライラして手を出しそうになってしまう母親が、危ないなと思ったら「さと」につれてくる。子どもたちだけではなく、親たちにとっても大事な「居場所」になっているように思いました。

「さと」にきた子どもたちは一生懸命遊びます。とにかく一生懸命遊びます。ですから遊びを用意することをやめたそうです。道具だけそろえておけば、子どもたちは自分でやりたいことをやるそうです。
「さと」での子どもたちとの関りから子どもたちに生きる力を教わったと何度も力説していました。

会場から地域に児相をつくることを運動している人からの質問がありました。
荘保さんは、我々が一番やらなければいけないことは「予防」、児相は最後の最後に必要となってくるところ。それまでは地域で支える体制をつくらなければならない。
家族のことに他人を入れたがらない日本文化の中で、民生委員などの地域の人がいかに入れるかが課題。つらくなった時にちょっと預けられる場所。地域の場をつくることが大事。と回答しました。

長野県では、子どもたちの居場所「信州こどもカフェ」の普及が進められています。「こども食堂」や「居場所」を考えるうえでたくさんのヒントがありました。
子どもの権利条約は、子どもだけの権利を守るということではありません。子どもに関わるすべての人たちの権利を守ることでもあります。子どもの施策を考える場合、まずは「地域」のことを考える必要を痛切に感じました。

Leave a Reply