太陽光発電設備・総務省の勧告

先日の要望書についての投稿のところで、太陽光発電施設は適切な管理が必要とのことを書きましたが、その件についてもう少し詳しく書いておきたいと思います。

去年の9月、総務省が経産省と環境省に勧告を出しました。


*「太陽光発電設備の廃棄処分等に関する実態調査」結果に基づく勧告
 HP → http://www.soumu.go.jp/main_content/000506225.pdf

たぶん多くの人が、今急激に普及している太陽光パネルは将来、ゴミの問題が起こるんだろうと想像しています。そして、たぶん、まだたっぷり時間があるのだから、きっとそのうちリサイクルのルートができるだろうと思っているのではないでしょうか。
ぼくもその一人でししたが、まだまだ先に起こるはずの廃棄処分の問題がすでに起こっているというのが「太陽光発電設備の廃棄処分等に関する実態調査」です。

2012年のFIT法施行以降も、大きな災害がありました。東北の集中豪雨や熊本の震災は多くに人が記憶していると思います。当然、太陽光発電施設も破壊されました。

太陽が照っていれば、どこでも発電することが利点の太陽光発電。しかし、陽が照っていれば破損していても発電し続けるので感電の恐れがあり、利点がマイナスに働いてしまいます。そして、破損したパネルも放置されたままなかなか撤去しない事業者が多くいたようで、それはとても危険な状態ですね。
破損時の太陽光パネルの危険性を把握していない自治体、地域住民が多くいるため、周知徹底させろというのが今回の勧告。

それから太陽光パネルには以外と有害物質を使っているものも多くあるようで、放置された破損パネルから基準値以上のセレンが検出されたことも問題として指摘しています。
海外のパネルは、企業秘密ということでパネルの含有物を公表していないところもあるようで、産廃業者の間でも混乱するのではと予想されています。今回のもう一つの勧告は、パネルの回収・適正処理・リサイクルシステムの構築です。

太陽光発電も当初、想像していたよりも様々な問題が出てきましたが、だからダメだ、とは思いません。だから「適正な管理」が必要だとぼくは考えます。

いま、富士見町内で住民とトラブルを起こしている事業者の多くは、他地域から投機目的で参入してきた事業者です。そんな事業者が災害時に迅速に対応してくれるのか不安ですし、そもそも20年間、しっかりと管理してくれるのかさえも怪しい。

バブル時には八ヶ岳に多くの企業が保養所を建てたのですが、その保養所の多くは企業が撤退し、今は空き家になり問題となっています。20年間発電事業を行う予定だった企業が、途中でどっか行ってしまって放置された太陽光発電施設だらけになったらとても困るわけです。危険ですし…

ちなみに、この勧告に対する一回目のフォローアップが今年3月に行われました。下記を参照してください。いろいろと検討が始まったようです。

*1回目のフォローアップ 
HP → http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/000111991_0330_1.html

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この「総務省の勧告」という出来事に、いち早く対応したのが北茨城市です。

*北茨城市太陽光発電施設の適正管理による地域環境の保全に関する条例
 HP → http://www.city.kitaibaraki.lg.jp/docs/2017121900025/

対象事業は500kW以上と少し大きめですが、この条例では、太陽光発電施設の設置者・管理者の責務として、周辺環境の保全・災害防止のために必要な措置や、地域住民に対する設置計画の説明、災害時と事業廃止後の速やかな措置の実施、等を定めています。さらに、災害時と事業廃止後の措置に充てる費用を積立てること。年に一度、積み立てた通帳のコピーを提示することも義務化しています。

農薬の使用制限も書かれています。農作物に対する農薬使用には厳しいルールがありますが太陽光発電施設についての農薬の使用にルールはありません。やたら撒かれても困るわけです。

北茨城市のような迅速な対応は、本当にすばらしいと思います。
国の対応が後手後手となっている今、自治体独自で地域をどのように守るのか、どのような地域を作っていくのかを考えるのが地方分権の本旨ではないでしょうか。

先日の要望書提出時、町長は6月議会の一般質問の回答を、ぜひ聞いて欲しいと言っていました。2名の議員が一般質問で太陽光発電事業を取り上げます。
一般質問日程 → http://www.town.fujimi.lg.jp/uploaded/attachment/15708.pdf
ちょっと期待したいと思います。

*本日の長野日報にも先日の要望書提出が掲載されましたので添付しときます。

*5月31日長野日報より

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