長野県子どもを性被害から守るための条例について

IMG_1155
*4月10日信濃毎日新聞より

「淫行処罰」を盛り込んだ「長野県子どもを性被害から守る条例」の論議が盛んに行われています。この条例は他地域でいう「青少年保護育成条例」のことで、長野県以外のすべての都道府県に制定されています。

これまで長野県は「青少年問題は単に青少年だけから起因するものではなく、様々な社会環境が起因している。有害な環境を条例により排除するのではなく、青少年は地域から育むという観点から一人一人が自分の事として取り組む」として制定をしてきませんでした。
ぼくはこの考えがとても好きなので、条例制定の動きになったことを残念に思っています。

問題となっている淫行処罰規定は
子どもに対し、脅迫し、欺き若しくは困惑させ、またはその困惑に乗じて、性行為またはわいせつな行為を行った場合は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金を科すものとする

現在、刑法の第百七十六条 「十三歳以上の男女に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の男女に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする」というものがあるのですが、暴行または脅迫以外は取り締まれないから問題だとしています。 → Q&A

また、児童福祉法には、してはならない行為として「児童に淫行をさせる行為」が掲げられています。
Q&Aによると、行為者が相手に対して影響力があり、18歳未満ということを知っている場合は処罰できるが、それ以外は処罰できないとしています。

条例がないことで長野県は他県よりも、子どもたちの性被害が多いのでしょうか?
ぼくは現行法以上の部分はグレーゾーンであるため、罰則すべきことか判断が難しく、これまで通り法規制ではなく県民運動として取り組むべきだと思います。
たしかに、ネットをはじめ性の情報が氾濫し、子どもたちの置かれた環境は悪化しています。
いま必要なのは、子どもたちに判断する力をつけること。1年前に制定された「長野県の未来を担う子どもの支援に関する条例」の総合相談窓口の充実。県民運動の推進。などであり、条例制定の前にやるべきことは多いと思います。

また、骨子案の「深夜外出の制限」も気になります。
深夜、子どもを外出させない。連れ出さない。深夜子どもを見かけたら注意する。といった内容です。道徳的にはそうかもしれませんが、法律で生活の内容まで規制することはするべきではないと思います。
過度の規制はするべきではありません。

1年前に制定された「長野県の未来を担う子どもの支援に関する条例」の前文の抜粋です。

「子どもが、生まれた時から持っている育つ力を発揮して能動的かつ自立的に活動し、自らを大切に思う気持ちを持って自分らしく成長していくことができるよう、大人は、子どもの力を信じ、支えていく必要がある。」

過度の規制は、子どもたちの自主性を尊重した「長野県の未来を担う子どもの支援に関する条例」の趣旨に反するのではないでしょうか。
一貫した教育行政を望みます。

*県民文化部次世代サポート課では、4月25日までパブリックコメントを募集しています。 
             こちらから
               ↓

「長野県子どもを性被害から守るための条例(仮称)骨子(案)」へのご意見を募集します。

Leave a Reply