ミツバチとネオニコチノイド

米・ハーバード大の研究チームが、ネオニコチノイド系農薬とミツバチ大量死の因果関係についての実験結果を発表しました。

ミツバチにネオニコチノイド系農薬を与えると、冬場から春先にかけて群れの中のハチが激減し、蜂群崩壊症候群(CCD)によく似た現象が起こるそうです。チームは「世界各地で起こっているCCDの原因がこの農薬である可能性が高まった」としています。

信濃毎日新聞の記事によると、県内でもミツバチの大量死は確認されており、2006~2009年には小谷村、中野市、長野市鬼無里など計9件で発生。このうち、09年の長野市戸隠ではミツバチの死骸からネオニコチノイド系農薬が検出されたそうです。
そのため、農業関係者、養蜂関係者などでつくる連絡会をつくり農薬散布の時期などの調整を図り、その後ミツバチ大量死の報告はないそうです。

僕たちが毎日食べる野菜や果物は、ミツバチなどの花粉媒介者によって食卓に並ぶことができます。このような花粉媒介者をポリネーターと呼びますが、ミツバチがいなくなるということは蜂蜜がなくなるだけではなく、自然界に与える影響は大きく僕たちの食生活にも大きな影響を与えます。

またネオニコチノイド系農薬はミツバチだけではなく、人への報告されています。
東京女子医大の平久美子先生は「ネオニコチノイドは、哺乳類アセチルコリン受容体への結合性は昆虫類に比べて弱いとされていますが、肝心のヒト受容体を介した神経毒性は十分強いことが証明されています」と論文に書いています。  
              〜知らずに食べていませんか?ネオニコチノイドから〜

脳神経学者の黒田洋一郎先生は、近年増えつずけている高機能自閉症、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)など子どもの脳の障害とネオニコチノイド系農薬との因果関係を指摘しています
*黒田先生の岩波から出ている雑誌「科学」へ寄稿した論文を、有効に活用して欲しいと何冊
 かいただいております。欲しい方は連絡してください。

ネオニコチノイドの海外での規制は1990年ごろから始まりました。最近ではオランダがすべてのネオニコチノイド系農薬とフィプロニルの使用を全面禁止することが去年議会で可決。アメリカではオバマ大統領が「ミツバチ、その他花粉媒介生物の健康を促進する連邦レベルの戦略の策定」を命じ対策が始まりました。欧米に比べ日本は何の対策もしておらず大きく遅れをとっていると言わざる得ません。早めに対策を講ずるべきだと思います。

さて、富士見町の状況です。
ネオニコチノイド系農薬は、松枯れ予防のための森林へ空散、そして田んぼのカメムシ防除のための空散が特に問題になっていますが、富士見町では現在、田んぼへの空散は危険とされる有機リン系農薬、ネオニコチノイド系農薬は使っていません。また、松枯れ予防に関しては伐採で対応。農薬の空散は行っていません。
もちろん全ての空散を止めることも考えなければいけませんが、富士見の田んぼの多くは高齢者が守っている現状。高齢者は作業上、空散ができないのならば田んぼの管理を辞めざる得ないと言っています。この問題は「農薬」だけでなく、富士見の農地や農業をどのようにしていくかという大きな枠で考えなければいけない問題だと思います。

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ぼくたちは森林への空散の問題は去年1年かけて長野県の実情などを調査・取材を行ってDVDを完成させました。
東京女子医大の平久美子先生のインタヴューも納めています。
価格は2500円。欲しい方は連絡してください。
また団体で試写会をご希望の方連絡お待ちしています。
近場なら無償で伺います。

DVD製作実行委員会FBページ   https://www.facebook.com/yamanbadvd

2 Responses to “ミツバチとネオニコチノイド”

  1. 下川潤 Says:

    かなり前から、グリーンピースジャパン、という団体がこれを取り上げて、ヨーロッパでは禁止されている、とか言っていました。禁止ではなく、制限だったかもしれません。記憶力はゼロに限りなく近くなっています。

  2. さんきゅー Says:

    去年の夏、空散防止連絡会などの団体が県知事に要望書を出しましたのですが(DVDにも収録)、その時グリーンピースさんもわざわざ東京から参加してくれました。

    EUでは2013年、ネオニコチノイドのうちクロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサムを禁止にしました。その他はネオニコチノイド全てを禁止だったり、一部だったり、対応は各国バラバラで、その辺の表現が難しいところです。

    何れにしても先進国の中で日本が一番対応が遅れていると思います。

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