考古館事業についての一般質問

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9月議会では考古館事業についての一般質問を行いました。

①井戸尻史跡公園の蓮の花が少ない、公園全体が雑然としているなどの苦情を聞くが、
 町や考古館に寄せられた苦情はどのくらいあるか。また原因は何が考えられるか。

教育長・・・今年度になって4件の苦情があった。
      内容は蓮の花のつきが悪い、草刈りなどの管理が行き届いていないなど。
      
      蓮の管理は例年通り、株の間引き、施肥、消毒など行っているが、何故か花のつ
      きがわるい。気候、降雪などの環境の影響も考えられるが、専門家と話しても原
      因はわかっていない。専門家の意見を聞きながら来年は多くの花を咲かせたい。

      草の成長度合いにより、現在のシルバー人材センターへの委託だけでは間に合わ
      ないこともある。また職員は発掘業務などの作業のため、公園管理が間に合わ
      ないこともあった。
      業務の調整や人員の確保をして公園環境を整えていく。

②総合計画目標4の政策6「町の歴史と人々の生活、文化遺産を学ぶ環境を整備します」
 の予算が年々減少している。特に人件費の減少が目立つが政策達成に支障はないか。

教育長・・・県営発掘事業の終了に伴い、この2年間で2名の臨時職員が減っている。
      このことにより、民俗資料館の窓口業務に一部苦慮する面がある。
   
      また遺跡発掘後の調査報告書の作成には、トレースなどの技術習得した熟練の臨
      時職員の安定的な雇用が必要。

      公園管理も安定的な委託が必要で、考古館職員が報告書作成など、本来の業務に
      専念できるよう臨時職員の計画的な雇用が望ましい。

③井戸尻遺跡事業を町の事業としてどのような位置づけで考えているか。
④第5次総合計画のなかで井戸尻考古館をどのような位置づけに考えているか。

教育長・・・町の財産・宝であることから、関係機関と連携し、後世に伝え残すべく縄文文
      化の啓発や、遺跡・出土物の調査・研究、保存、観光などへの活用を考えていく
      ことが重要だと考える。子どもたちへの教育にも生かしていきたい。

                        
⑤文化財事業に対し、予算執行者としての町長の考えは。

町長・・・・井戸尻には重要なものがあるということは認識し、発展ための努力をしてきた。
      今後とも多くの国の重要文化財を発掘し調査・研究をしていただきたいと思う。
      その結果を地域の子どもたちに伝える教育をしていただきたい。井戸尻は富士見
      の宝であり、守り、PRしていきたいと考えている。

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蓮の花が小さい、井戸尻史跡公園全体が雑然としている。そんな意見を多くの人から聞き、調べたところ、考古館事業の経費が年々削減されていることがわかりました。
考古館事業は遺跡の発掘事業があるかないかで経費の増減があり、いままで気がつかなかったのですが、特に人件費に関わる経費の削減がされています。

以前は正職員4名と臨時職員2名で運営していたところ、いまは正職員3名、臨時職員1名で運営しています。
この職員たちが、井戸尻考古館の管理運営、歴史民俗館の管理運営、史跡公園の管理、発掘事業、報告書の作成などの研究事業を行っているわけですが、以前は臨時職員含め6名で運営していたことを、いまは臨時職員含め4名で運営しています。
普通に考えても、これだけの仕事を4名で運営するのはムリがありますよね。

遺跡というのは文化財保護法のもと管理されています。保護をするのが目的で、発掘は保護ではなく壊してしまうという認識のもと、発掘した場合は後世に残すために丁寧な報告書を作成することが義務となっているそうです。

教育長の答弁にある「トレースなど習得した熟練の臨時職員」というのは、この作業ができる職員という意味です。この報告書は図書館にあるので、ぜひ手に取ってみてください。
内容は素人には難しいかもしれませんが、中に書いてある土器や石器のイラストはとても美しく、なんだかわくわくしてきます。

発掘事業もそれなりに熟練者の確保が必要なようで、以前は公園の草刈りも委託事業ではなく、いざとなったら発掘事業に従事できる人たちを確保できるように、そのひとたちに公園の管理をお願いしていたようです。おおらかな時代だったということかもしれませんが、現在ではこうした発掘のベテランボランティアも少なくなってしまい、発掘現場の指揮をとる正職員(学芸員)は公園管理や窓口業務におわれ、いざ発掘事業が入っても対応できる体制か疑問に思います。

そこで現在の人員体制で井戸尻遺跡を守れるかを聞いてみました。

教育長・・・現状ではあちこちに無理がかかっている。現在学芸員は3名だが、そのうち一人
      は歴史民俗資料館の窓口業務をやっている。考古館の方は館長とまだ独り立ちで
      きていない新人との2名体制。こういったなかで作成しなければいけない報告書
      がたくさん残っている状況。苦しい現状である。

町長・・・・これまで考古館の予算についての議論はなかった。井戸尻考古館は学術施設とし
      て優れており、土器をはじめとした貴重な出土品を保存し、調査・研究して後世
      に残していくことが必要。
      そのために必要な費用は精査し対応していく。

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井戸尻考古館の設置は、昭和30年代に井戸尻遺跡が発掘され、一大ブームを巻き起こした事がきっかけで地域住民による井戸尻遺跡保存会が立ち上げられ、広原財産区からの寄付を受け設置されることになったそうです。
多くの地域の人たちが携わり、地域の人たちの思いのつまった場所です。

諏訪の誇る考古学者藤森栄一氏の意思を受け継いだ誇るべき研究施設でもあります。

大変な時代でも、こういった施設を守ることが町をはかる尺度になると宮崎駿さんは「甦る高原の縄文王国」の中で述べています。

ぼくたち富士見町民の誇りであり宝である井戸尻考古館。
しっかり守る体制を整えていくべきだと思います。
                         

One Response to “考古館事業についての一般質問”

  1. 下川潤 Says:

    今後も、見張っていきましょう。前にも言いましたが、信濃境方面には、従来から目が向けられていない、という不満があるそうです。境小学校の本の好きな子が、図書館へはまだ一回しか言ったことがないと言っているという話を聞いて、何とかならないのか、と思っていました。小っちゃくていいから分館を作れないものでしょうか。考古館を整備していく過程で、そこに作れないかとも思っています。

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