災害時の情報提供についての一般質問

一般質問二つ目は「災害時の情報提供について」です。
2月の豪雪災害を受け、大きな課題として浮かび上がった「行政の情報」について取り上げました。

災害時の情報提供について

①現在、災害時の町民への情報提供はどのような仕組みで行われているか

②2月の豪雪災害時に近隣市町村に比べ、行政からの情報提供が少ないとの指摘が多いが、どのように考えているか

③2月の豪雪災害での情報提供での課題は何か。また今後の対策は

   答弁者   町長

町長・・・町民への情報提供は告知放送とHPを活用している。
     これまでは、いかに被害を最小限にするのかの考えから災害対策本部、消防、地区
     防災会、区長との情報連絡網を構築していくことに力を入れてきたが、町民が知り
     たい情報を適時に伝えることには抜かりがあったと思う。反省している。
     
     町民の誰もが容易に情報を得られる手段が必要。告知放送の加入率、HPのアクセス
     数を考えるとLCVテレビの掲示板の活用が有効だと思われる。LCVに富士見町専用
     の行政チャンネルを設置することも同時に検証していく。

全協での説明では専用の行政チャンネルの設置には初期投資に4〜5000万、毎年800万円ぐらいかかるとの説明。大きな投資をする前に、まずは町民がどの媒体を活用しているか、どの時点でどのような情報が欲しかったのかをアンケートなどを活用し調査をするべきでは。

町長・・・LCVの掲示板は今あるものを活用することなので、コストがかからず一番有効だと
     考えている。行政チャンネルについては必ずしもやるということではない。調査は
     必要だと考える。ぜひやっていきたい。

さまざまな媒体を活用しての情報発信は大事だが、情報が集約された場所が必要。その場合HPが有効と考えられるが、HPを強化するべきではないか。

町長・・・アンケートの結果を見ながら検討していくが、現在考えているものはLCVの掲示板
     とHPは同じ情報が流れるものを考えている。

情報は受け取っても、必ずしも避難などの行動に移すとは限らない。普段から防災意識を高めるような取り組みが必要ではないか。

町長・・・普段からの防災訓練の強化。災害時の行動についてのマニュアルを小さな冊子を作
     って啓蒙。防災メールで情報発信とともに、避難行動も誘導する。

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ひとつめの「子どもの育ちを支えるしくみについて」の一般質問で、持ち時間のほとんどを使ってしまったので、10分ちょっとしかなく言いたいことの半分も言えませんでしたので、この場を借りてこの質問のために調べたこと、考えたことを紹介したいと思います。

災害時の情報は人的被害、物的被害、そして心的被害を回避するために大きな役割を担うものです。しかし情報には負のインパクトも伴うものなので慎重に考えていかなければいけません。
災害時の情報というと、どの媒体が有効かといったツールの話になりがちですが(ぼくの一般質問も結果的にそうなってしまいました)、情報そのものについて、人の心理的過程や行動様式などをもとに考察していく必要があると思います。

では災害時に情報として必要なものは何があるでしょうか。
考えられるものをあげてみますと

・災害状況
・行政の災害対応
・生活情報
・気象情報
・ライフライン等の復旧情報
・安否情報                 などなど

では、こういった情報をどこから入手し、その情報をどのように伝えるか。
実は①の質問のしくみというのは、このことを聞きたかったのです。この辺のシステムづくり、マニュアルづくりを進めていってほしいと思います。

・受け取った情報をすぐに行動に移すとは限らない。

人間は危険や脅威が迫っても「たいした事はない」「自分は大丈夫」と思ってしまう傾向があるようです。これは心理学用語で「正常化の偏見」といい、人間が日々生活を送る中で心が過剰に反応し疲弊しないように、それを正常の範囲内としてとらえ心を平静に保とうとする動きです。

緊急時の情報について、避難を迷い始めてから避難を決断し、実行するまでに平均で2時間程度かかるとの研究結果もあります。ということは町民に避難してもらうには2時間前に避難勧告をしなくてはいけません。また普段から災害情報の必要性・利用方法について啓蒙していく必要があると思います。

・情報の心理的効果

情報は素早くすると不確かになり、確実性を求めると遅くなるというジレンマがあります。長野日報に「状況が刻々と変化する中で、中途半端な情報を流せば住民が混乱すると考えた」との町のコメントが載っていました。それに対し「町の動きが見えず、区民に説明できなかった。この大雪なら仕方ないが、早い段階から情報があれば助かった」との区長さんのコメント。今回の場合、町の慎重さが裏目に出てしまったと言えると思います。

また阪神・淡路大震災のとき、災害対策本部に避難所から「食料はいつ届くのか」の問い合わせに対し、「わからない」と返答したが、別の答え方をすれば良かったという職員のコメントがあります。
「今、名古屋を出たとの連絡が入った」
「何時に30万食を発注した」
などの回答をすれば良かったと言っています。
状況の推移を示す情報や、一定の判断作業に入った事実や、その根拠を伝えることが重要という事だと思います。

災害時の情報が与える心理的効果は大きく、どのタイミングでどの情報を出すのか、どういった表現方法をとるのかなど考えなければいけない事が多くあると思います。

災害時の多様化する情報をどう整理していくか。緊急時には情報の生産技術・伝達技術・利用技術のギリギリの調整が求められます。普段から考察し備えていく必要があるでしょう。

情報過多の時代、パブリックな情報は増々重要なのものなってきたと思います。
災害に強いまちづくりはハードの整備ばかりではありません。
今回の豪雪災害の課題を検証し、ソフト面も含めた災害に強いまちづくりに取り組むべきだと思います。

3 Responses to “災害時の情報提供についての一般質問”

  1. tomio takahashi Says:

    先日はありがとうございました。
    災害に対する一般質問、拝読いたしました。
    私の住む千葉県も地震が多く、いつ大地震がおきてもおかしくない時期にさしかかっているようです。
    おっしゃるとおり、この手の議論ではとかく「ツール」の選定などの議論になりがちですが(もちろんそういう議論もとても重要ですが)、「情報の心理的効果」に関する配慮など、ソフト面での施策検討も必須だと思いを新たにしました。
    本件についても、取り組みや施策の方向性など、また勉強させてください。
    今後ともよろしくお願いいたします。

  2. kobayashi yoshihiro Says:

    災害時の情報提供についての一般質問、お疲れ様でした。
    先日の大雪の時、唖然としたのは富士見町公式ホームページの緊急情報が
    2013年7月1日のままだった事です。
    せめて情報を収集中であるとか・・・何か掲載して欲しかったと思います。
    これから発生が予想される巨大地震の時は今回とは状況が全く違って来るとは思いますが。
    何はともあれ良い予行演習になりました。
    佐久さまの迅速な対応に感謝申し上げます。
    ありがとうございました。

  3. さんきゅー Says:

    新聞、テレビ、ネット、いまはいろいろな媒体で様々な情報が飛び交っている割には、その情報を送ることの意味や影響にあまりにも無頓着に思えます。それぞれには役割があり、だからこそ行政が発信するパブリックとしての情報は重要で、心理的影響が大きいものと言えると思います。

    来年度の役場職員の人事異動で災害に関する係が新たに加わったようです。この事の説明はまだ受けてませんが、今回の事を教訓に本気で対策を考えていこうというものだと思います。
    良いものにしていくために、議員として意見を言っていきたいと思います。これからもご意見お願いします。

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