学校給食のための放射能測定器購入
予算特別委員会子ども課所管の予算で、食品の放射能測定器の購入についての説明がありました。学校給食の食材を測るための測定器です。
購入機種:EMF211型 ガンマ線スペクトロメータ 2,508,000円
その他、メンテンスや測定する食材費などを入れると3,258,000円の事業になります。
購入する機器は県が使用しているものと同等の高性能なもので、食材は前日に納品されたもの、間に合えば当日納品されたものを基本に測定。
測定するのは保護者を中心としたボランティアということです。
15~30分で一桁のベクレルまでは測れるが、どこまで正確に測るかは実施しながら決めていくとのことす。ボランティアでの運営ということもあり、測りながらより良い方法を模索していくのだと思います。
今回の測定器購入に至までは紆余曲折ありました。
議員になったばかりの2011年の5月か6月だったと思います。放射能汚染に悩むお母さんたちの会に呼ばれました。子どもたちのことを心配、また今よりも、もっと西に避難すべきかを悩み、涙を流しながら話すお母さんたちのことは今でもわすれられません。
その年の9月議会の一般質問で食品の放射能測定器の購入についてをとりあげましたが、町長は「必要ない!」の一点張り。そこを教育長が「大事な問題なので持ち帰って検討する」と助け舟をだしていただき、教育長と保護者たち(子どもの未来を考える会)との懇談をおこなったのが始まりです。
何回かの懇談を重ね、最初の放射能測定器を購入したのが翌年2012年2月です。
この測定器はチェルノブイリで医療支援活動に従事していた菅谷市長が、松本市で食品の検査に使っているとういことで購入したのですが、正確な数値は測れないということがわかりました。
当時、放射能測定の関する知識が少ないなか「あの菅谷市長が選んだ…」ということで購入した自治体は多いです。放射能汚染対策で有名な菅谷市長ですがその罪は大きいと思います。
その後、こどもの未来を考える会は何回かの勉強会を重ね啓蒙活動、町長への公開質問状、そして2012年の9月議会に、ぼくが紹介議員となり「食品の測定器の購入を求める請願」を提出、7対3賛成多数で可決されました。
この日の傍聴者は立ち見も出るぐらいの多さで、あれほどの傍聴者数は富士見町議会始まって以来のことのようです。そのような中で反対討論をした3人の議員は、ある意味尊敬に値するような気がします。
請願が通ったからといって、即購入になるとは限りません。あくまでも購入は執行部が決める事です。
そこで去年の初夏、こどもの未来を考える会が町長に食品の放射能測定器購入を求める要望書を提出し、町長が受託。その後何回か、担当課との打ち合わせを経て今回の予算計上となりました。
上田市で、松枯れ予防のための農薬空中散布を市民運動で止めた一人の村山氏は
「市民運動は最初は声が大きいが続かない団体が多い。息の長い活動が必要」
と言っています。
今回の測定器購入は、こどもの未来を考える会の、あきらめずに粘り強い活動があったからこそだと思います。
本会議での質疑では、請願に反対した議員からのいやらしい質疑がありましたが
「測定することで出荷先への抑止力になる」
と、担当課を押さえて町長自らの熱い答弁。
2年前に聞きたかったな…(笑)なんて思ってしまいました。
で、予算特別委員会での採決では一人の議員が反対。
「測定をする団体の継続性に疑問」
とのことです。
賛成多数で可決。
正式には18日の本会議で決まります。