農薬の空中散布問題

緑の党・信州主催で、農薬の空中散布を問題とした勉強会を開催しました。

松枯れを防止するために、森林に農薬を空中散布しています。
有機リン系の農薬は危険という事で、替わってネオニコチノイド系の農薬が撒かれていますが、このネオニコチノイド系農薬、だいぶ問題があるようです。

ネオニコチノイド系農薬とは、新しい(ネオ)、ニコチンと同様の(ニコチノイド)化学構造を持つ農薬のことで、神経を麻痺させるのが特徴。
神経が興奮すべきでないときに興奮し、伝えるべき信号は伝わらなくなり、方向感覚の喪失、短期記憶喪失、食欲の減退。                〜ハチはなぜ大量死したか

また浸透性農薬という特徴をもち、農薬が根や葉から吸収され作物全体に広がる性質を持ちます。
従来使用されてきた浸透性をもたない殺虫剤の多くは散布により農薬が葉などの表面に付着しても雨などで少しずつ落ちるが、この浸透性農薬は、ひとたび作物全体に内部から染みわたってしまえば、影響は長時間持続し洗っても落ちない。
                     〜新農薬ネオニコチノイドが日本を脅かす

欧米諸国では、ネオニコチノイド系農薬の一部を禁止、EUでは2008年12月より、例外を除き農薬の空中散布を原則禁止しています。
日本では、このような農薬を森林に空中散布をしています。

この日の勉強会は、まずミツバチの大量死をテーマにネオニコチノイド系農薬の危険性を訴えた「ミツバチからのメッセージ」を上映。
埼玉から制作者も駆けつけてくれました。

「この映画は、だからミツバチを助けようという映画ではない。ミツバチを通して人間や生態系にどれだけ影響があるのかをわかってほしい。」

とのコメントを頂きました。
ミツバチの大量死は、農薬だけではなく様々な原因が考えられますが、ネオニコチノイド系農薬の影響は大きいというのが最近の主流の考え方のようです。

映画上映の後は上田市の田口操さんさん、村山隆さんに話していただきました。

田口さんは、めまいや呼吸困難、痙攣がおこり、病院で農薬中毒と言われ農薬の解毒剤を飲む事で症状が解消。それまでは本当に生きていくのも大変だったと語ります。
上田市で自身が経営する保育園で、多くの子どもたちに同じような症状が発生。お母さんたちで”子どもの未来と健康を考える会”をつくり、行政に農薬の空中散布を訴えました。
佐久総合病院の名誉委員長の松島氏が協力、実態調査から子どもの被害と農薬との相関関係を実証。2009年、上田市は農薬の空中散布の中止を決めました。

脳科学者黒田洋一郎氏は、農薬の子どもの脳への危険性を説いています。子どもたちの多動が多くなった原因のひとつとも言っています。

村山隆さんは上田市で環境に係る市民団体「ヤマンバの会」事務局長で、田口さんたち活動を支えてきました。

村山さんは、そもそも松枯れの原因はマツザイセンチュウが原因ではないため、農薬を空中散布しても効果はないと言います。
酸性雨などの影響との事ですが、たしかに40年近く前から農薬を撒いていますが、まったく効果はありません。松枯れ被害は今でも西から東へ徐々に広がっており、西側はすべて枯れてしまったわけですから。

松枯れ農薬空中散布は昭和52年制定の「松くい虫防除特別措置法」を根拠としていますが、背景にはデータのねつ造があったことを9つの事例をもって説明していただきました。

たとえば

昭和49年山口県防府市の桑山:空散で被害ゼロ。しかし実際には上水配水池があったため、空散はしていない(県林政課証言)

昭和48年:実施の効果あり。しかし実際には空散は行われなかった(営林署証言)

などなど。
このことは当時の朝日、読売新聞にも取り上げているそうです。

ではなぜ、いまでも空散が続いているかというと、それは大きな利権が絡む”農薬ムラ”があるからだそうです。

現在長野県では駒ヶ根市、飯島町、豊岡村、筑北村、麻績村、生坂村、大町市、千曲市、坂城町で松枯れ予防のための農薬空中散布が行われています。

緑の党・信州では、調査・研究、市民団体を応援していく事で、このテーマを追っていきます。
また勉強会等の開催をしていきますので、よろしくお願いします。

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当日の模様をユーストリーム配信をしています。
よかったら見てくださいね。

緑の党・東京http://www.ustream.tv/recorded/44140073

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