自然エネルギーについての一般質問 その2

前回からずいぶん経ってしまいました。すみません。

エネルギーというと電気のことばかりですが、エネルギーは運動エネルギーや熱エネルギー、光エネルギーなど様々なものがあります。

実は家庭のエネルギー使用の7割ぐらいは冷暖房や給湯の熱エネルギー。
電気を熱に変えるのは非常に効率が悪いため、熱は熱で利用するのが望ましい。

長野県環境エネルギー戦略によると、
「長野県の最大電力発生は冬期にあり、冬期のピーク時消費は夏期のピークより小口主体の利用も多く、時間も夏期のように短時間に終わらない特徴がある」

寒冷地である富士見は電気のことも大事ですが、冬の暖房をもっと考えていくべきではないでしょうか。

ドイツでは90年代に、それまでの新築住宅の補助から省エネリフォームの優遇措置に切り替えました。大きな企業は打撃を受けたようですが、小回りのきく地域の中小工務店は毎年35~40万人の雇用を生んだとのことです。
人口が減少する中、空き家率が増え続けながらも新築住宅が増え続けるどこかの国の政策とは大違いです。

冬の暖を考えた場合、ペアガラスや高機密断熱などの普及によるエネルギーの消費を減らすことも考えていく必要があります。
この事はEUでは「エネルギーパス」として、当たり前の考えになりつつあります。

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エネルギー政策の中で、エネルギーの適正利用はとても大事な考えです。
熱のエネルギーは太陽熱、そして森林大国の日本には木質バイオマスという大きな資源があります。

日本の林業は安い外材に負けたとのイメージですが、実は戦後の復興特需による材価の高騰などにより皆伐してしまったため、国内の供給能力を補うために外材が入ってきたというのが本当のところのようです。

欧州では持続可能な森林経営として「成長量の一定内で安定的に伐採し、伐ったら植える」を実践しています。
過去に過伐状態が続き、洪水が多発するなど多くの問題を引き起こしたため、木を植えるのは子孫のためで、林業経営は世代を超えて引き継がなければいけないという認識が定着したためです。
こうした考えのもと、ドイツやフィンランド、オーストリアなどの林業・木材産業は日本と違い補助金がなくても重要な産業として成り立っています。

いま日本は戦後植林したものが育ち、森林蓄積がドイツ33億㎥、フィンランド21億㎥に対し日本44億㎥とドイツ・フィンランドを大きく上回ります。
木材は重くかさばるわりには単価が安いため、当然輸送コストがかからない資源立地が優位になるわけで、蓄積が44㎥というのは林業が復活するチャンスといえます。

しかし今まで間引きもせずに路網(作業道)も整備してこなかったため、建材に使うには1本1本の太さが足りず、持ち出すのにもコストがかかってしまうのが現状です。

ですから路網を整備しながら少しずつ間引きをし、日が当たるようになると木は太くなり、当面のあいだは間伐した木を薪やチップやペレットなどに活用する。
出口を整備する事(間伐材の活用)で森林を保全、林業の再生を目指す事ができます。

また長野県内で化石燃料に使うお金は年間4000億円、県内の農林水産業の総生産は1500億円、建設業の総生産3700億円です。
多少コストがかかっても、化石燃料に使う分を地域に落ちるようにすれば、一つの産業を誘致した事と同じになります。

町長は中小企業より大企業の方が断熱材などの研究開発は優れている。富士見の森林はカラマツが多く建材には使えない。森林資源は豊富だが活用するには化石燃料よりもコストがかかるといった答弁でした。

ま、3回の質問の中でうまく説明するのも難しく、こういった答弁でもしょうがないかなと思います。一般質問の3回までルールは、粗を探して突っつくにはいいですけど提案型には向いてないような気がします。

今回の一般質問は町のエネルギー政策を考える場合、地域にお金が循環するしくみや地域の人たちの生活が豊かになる視点で取り組むべき。といったテーマを具体例を示しながら訴えたつもりです。

売電ビジネスに参入しただけで”自然エネルギーの町”というのはちょっと変ですよね。

たとえば富士見の農業は施設園芸が盛んですから、冬の暖房を地域の資源を使う事でコストが下がり地域にお金が留まる。といったことを考えていくべきです。
まだコスト高にはなるでしょうが、将来に向けて少しずつ準備をしていく必要があると思います。

今回の一般質問は、この2冊の本を参考にしました。
とてもよい本なので多くの人に読んでもらいたいと思います。

  ・キロワットアワー・イズ・マネー
  ・日本林業はよみがえる

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