長野県子ども支援条例

今月のみどりネット信州のテーマは「長野県子ども支援条例」についてです。

阿部知事は前回の選挙で子どもの権利条約を参酌した「子ども条例」の制定を公約にし、子どもの育ちを支えるしくみを考える委員会を立ち上げ、子どもたちにアンケートなど調査しながら話し合われ、今年7月に最終とりまとめを提言として知事に提出をしました。

2人の副委員長、諏訪児童相の顧問弁護士も務める北川和彦弁護士とNPOすわ子ども文化ステーションチャイルドラインの宮澤節子氏をお呼びしての勉強会ですが、直前の25日に子ども支援条例骨子案が発表されたので、提言と骨子案の差なども話して頂きました。

まずは提言について

条例ありきではなく子どもの育ちを支えるしくみを考えようということで、子ども権利条例検討委員会ではなく子どもの育ちを支えるしくみを考える委員会という名で23年度にスタート、小中高7000人にアンケートをとり現在子どもたちの置かれた状況を検討し、子ども部会をつくり、どういった条例が良いか話し合いをしてきたそうです。

アンケートのよると自己肯定感がある子は63%と他県よりも高いが、大人や友達に暴力を振るわれたとき、他の人に相談するのではなく、我慢する子が6割以上いることがわかったため第1に相談・救済機関、そして県内の子ども・子育て支援のNPO・市民団体が各地でバラバラで活動していることから、県が主導でネットワークを構築していきます。

支援策は子どもの育ちを支援することと子どもの育ちを支える者の支援を2つの柱とし、相談・救済機関は教育委員会とは別組織として首長のもとに置き、相談はチャイルドラインの受けて研修を終えているような専門家を配置する。以前も紹介しましたがチャイルドラインはアドバイスではなく”聴く”に徹する、いわば相談を受けるプロなのです。

長野県の子どもたちは比較的自己肯定感が高いのですが、弁護士140名のアンケートでは非行に走る子どものほとんどは自己肯定感が低いとの回答で、自己肯定感を高める工夫が必要。
そのため子ども参加、居場所づくりが提言に盛り込まれています。

子どもの育ちを支える者の支援の中心に考えているのは教職員。
現在、東北信、中南信にそれぞれ相談窓口があるようですが、教育委員会の人と一緒に相談にくるシステムで一人で相談に来ることができる場所はないそうです。
ちょっとおどろきですね。
上司と一緒にメンタルに行く社員がどれだけいるのでしょうか。
直接、相談に行ける第三者機関をつくるべきとのことです。

子どもも大人も秘密を担保にしてくれる安心できる場でなければ、誰も相談しませんよね。

そして各地域に公共と地域、NPO、市民団体とでネットワークを組み、地域で子どもたちを支えるしくみをつくる。

この提言の基本的な理念は

・子どもは、一人の人間であり、そのいのちや尊厳や人格が大切にされ、社会の一員として共に生きるパートナーであること。

・子どもは、生まれた時から生きる意思と力を持っている。子どもがその意思と力を発揮して能動的、自立的に活動しながら、のびのびと成長していくことができるように、おとなは支えていくこと。

これは権利条約をべースにしており、大人が何かを与えていくのではなく、子どもを信じて支えていくという子ども観にあります。

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で、県の骨子案

5項目あげている基本理念はそれぞれは良いものですが、上記の2つの理念が抜けているため、大人が子どもに与えているようなイメージになってしまったため不十分。

これは保守系議員がなぜか子どもの権利という言葉がお嫌いであるためと思われます。
国会議員も地方議員も、市民の権利を認めない議員なんてやめてもらいたいと思います。

今回の条例の目玉は相談と救済の充実で、委員会で話し合われたことは相談と救済は一つの組織だが、県の骨子案イメージ図だと別々の機関となっていて、それぞれの連携の難しさを感じるそうです。

そしてこの相談・救済機関(子ども支援委員会)の任務

「委員会は、以下の子どもの人権侵害に関する事項について、調査審議し、関係する県の機関(知事・教育委員会)に意見(勧告)することができる。

とあるが、一番大切なのは調査審議の後、子ども、保護者、学校の調整なのに勧告でとどまっている。これでは学校側にしてみると恐ろしいものができてしまった印象になるとのことです。

子どもの問題が起こったとき、まずは子どもの話しを聞く、その後学校や保護者と調整をしながら救済をしていくことを考えるべきで、一番大事なものが抜けているようです。

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せっかく条例ができるわけですから少しでも良いものにしていきたいと思います。
24日までパブコメを募集しています。意見をどんどん言っていきましょう。

http://www.pref.nagano.lg.jp/kodomo-katei/koshipabukome/20131125.html

とはいっても普通の人は条例というものは馴染みがないものです。
のびのびネットワーク、こんなまちすみたいネットワークでは各地で勉強会を開催します。

このブログでも紹介しますので、ぜひ参加してください。
まずは諏訪で12月8日午後、場所は未定。またお知らせします。

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