生態系からエネルギーを考える

小池先生の勉強会の1週間前にも富士見自然エネルギー推進協議会と信州ネットSUWAで勉強会を開催しました。

お題は「省エネとエネルギー」

第2部の沖野外輝夫先生による「生態系からエネルギーを考える」が面白かった。

沖野先生の専門は生態学  

生態学では自然を認識するときに自然は一つのシステムとして考えるそうです。

自然界は環境と生物群集で成り立っていてお互いに関係し合っている。

 ものを作っているもの   生産者
 食べるもの        消費者
 壊すもの         分解者

自然界はこういった生物群集で成り立っているため、自然の中の様々な事象は生物群集と無関係なものは無く、そのまわりは光や水で囲まれている。

太陽光→環境→生産者→消費者→分解者→環境→宇宙へ帰る

流れを繋いでいるものは物質で、物質を動かすエネルギーはすべて太陽からエネルギーをもらっているとのこと。

太陽から来たエネルギーは生きものの中身として残り、取り込むときのロスで熱として放出され、最終的には宇宙空間に流れていく。
エネルギーは宇宙から来て帰っていくという循環が大切なんだな。

エネルギーは流れている。

なんかこの前紹介した小池先生の話と同じだね。

生態系の主な働きは3つある(オダム

1、エネルギーの流れ
  太陽から供給され、一方向的な流れで、次第に減衰し、蓄積を避ける。

エネルギーは全部流れるわけではなく、どうしても溜まってしまう。
たとえば土が無いところに植物が生え、土壌が溜まって草原になるのはエネルギーが蓄積した結果。

2、物質循環

土壌はエネルギーをためているので、生物はそれをうまく利用して生きている。
エネルギーの流れを作っている物質は、太陽から来るわけではなく地球にしかないため、循環させるしかない。
 
これまでの高度経済は、この物質を流すことをやってきた。最近の有限な資源を有効利用した静脈産業の考えは生態学の考えから生まれたものだそうだ。

3、自己調整作用

それぞれが自己制御作用があり、生物群集がネットワークをつくりバランスをとっている。
だから種はなるべく多く、複雑な方が良い。
生物多様性ってことだね。

さて、省エネや温暖化に対してぼくたちができることはなにか。

実態を冷静にみて、原因はどこにあるかを理解すること。
現在使っているエネルギーはどこで使われているか。無駄はないか。
未利用のエネルギーはないか。

と沖野先生。

2006年諏訪市は新エネルギービジョンで期待可採量を計算した。
どのくらいエネルギーを使っていて、どのくらい減らせるかを計算。
こういうことが大事。

http://www.city.suwa.lg.jp/open_imgs/info/0000003061.pdf

富士見にもかつてはありました。

http://www.town.fujimi.lg.jp/page/somu-kikaku-energy.html

小林町長になってまったく進展がありません。
まずは実態を知ることが大切なのに残念なことです。

最近バイオマスもあっちこっちで普及しているが、ぼくたちはどれだけ森林のことを把握しているのだろうか。

シラカンバは1年間で1haあたり6,4t作り出します。
でも幹は52%で、他は枝10%や葉は20%、根が18%。
昔は使ったのですが今は葉や枝は使わず、幹しか使いません。
バイオマスといった場合でも幹しか使わない場合が多いので、生産量の配分比も含めて考えないと間違ってしまう。

木が炭酸ガスを使ってどれだけ葉や幹になっているかというと、3割ぐらい。
呼吸などに使ってしまい、森林が炭酸ガスを固定されるのは3割ぐらいでしかない。

こういった数字で実態をまず知らないとおかしなことになってしまいます。

では森林が太陽エネルギーを固定しているかというと年間3%。

太陽パネルは変換率は12~15%ぐらいだから、めちゃくちゃ高い熱蓄積になります。一時期心配したのだが、今の程度なら心配ないだろうとのことです。

自然界で太陽エネルギーを効率よく使っていても3%、諏訪湖でも0,2%でしかないそうです。
だから地球が安定しているわけで、世界で人間がどれだけの太陽エネルギーを蓄積しても良いかを計算しなくてはいけない。

太陽エネルギーにもキャパがある。
無尽蔵にあると思っていたので驚きです。

そのキャパを上回った場合の影響は予測できず、社会の目標を「成長」から「均衡」へ転換する必要だと言います。

エネルギーを考える場合、単なる電力の代替えではなく、環境や生活そのものも考えていかなければいけませんね。

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