子ども条例についての一般質問

子ども条例について一般質問で取り上げました。

①子どもの権利条約について、どのような考えを持っているか。

②子どもが「権利の主体」であることを基盤にした子どもの権利条約を制定する自治体が増えている反面、子どもを「保護の客体」と位置づける青少年健全育成条例制定の動きがあることについて、どのように考えるか。

③子どもの権利条約第42条には、国の義務としてこの条約を広く知らせるよう書かれているが、多くの町民の認知は得られていないと思われる。町独自で「子どもの権利条約」を広く知らせる必要があるのではないか。

④町として、子どもの権利条約を基盤とした「子ども条例」をつくるべきではないか。

子どもの権利条約は1989年採択され1994年に日本で批准されました。
子どもを「保護の対象」としてではなく「権利の主体」と捉えることが特徴で、

子供に関わることについて、それに関わる大人が関与する場合、現在や未来において子供によりよい結果をもたらすような関与の仕方をしなければならないとする。(第3条)

子どもの権利条約には4つの柱があります。

・生きる権利
・守られる権利
・育つ権利
・参加する権利

従来の子ども施策は非行対策や有害図書の排除が中心、それは大人が描く”良い子ども”であって、”良い子ども”になるように大人が守ってやる、指導してやるといったものです。
それに対し子どもの権利条約は子どもを一人の人格を持った主体と認め、本来持っている権利を保障し、子どもの最善の利益を実現していくというものです。

いじめ、暴力、虐待、不登校、子どもをめぐる様々な問題が浮上してくる中、世間ではいじめ条例のようなものをつくって罰則規定を作るなど、子どもたちを押さえつけるような動きがあることに危惧してこの質問を取り上げました。

さて、教育長の答弁は

子どもの権利条約は教育基本法と並ぶ憲法のような存在として認識。
町の総合計画に「子どもの人権・最善の利益を尊重します」と政策に掲げている。これは子どもの権利条約の精神を表したもの。

教育長就任時に子どもの権利条約を子どもたちのものにするために、難しい条文を子どもたち自身の言葉にする作業をしようとしたようですが、校長会で大変との意見がでて取りやめになり、変わりに中学生が訳した「子どもによる子どものための子どもの権利条約」を全小中学校に置いたそうです。

ぼくも読みましたが、谷川俊太郎さんも絶賛のこの本は表現力も豊かですごくわかりやすい。子どもの権利条約に最初に触れるには最適な本です。
この本を読んでもわかるように、子どもたちが条文を訳すことはとても良い効果が得られることが想像できます。取りやめになったことは本当に残念に思います。

富士見町独自の条例についての質問は

PTAその他各関係者の機運が高まっていないなか、制定を急ぐことは子どもの最善に利益にはならない。
国連で満場一致で採択された子どもの権利条約は、子どもの最善の利益を考え包括的で優れている。なぜ富士見町独自でつくる必要があるのか。

ごもっともでございます。

気運が高まっていないのは、子どもの権利条約が理解され認知されていないから。教育委員会で率先して勉強会などを開催し啓蒙すべきでは。
総合的、安定的、継続的な教育行政を進めるには条例の制定が必要。
国連の権利条約は紛争国も対象にした包括的なもの、権利条約をもっと身近にするためにも町独自でつくる効果の意味はある。

以前やっていた教育委員会だよりに「子どもの権利条約って知ってる?」のコーナーを復活させ広報活動をしていく。
勉強会を開催し、意見交換の場を作ることから始める。

阿部知事は選挙のとき、子どもの権利条約を基盤とした子ども条例制定を公約にし、今年の11月議会で制定を目指していますが、これまでなかなか進まなかったのが現状です。
保守系議員のなかでは、子どもに権利を与えるとわがままになると思っている人が多いからです。

権利とは何かがわかっていないんだな、きっと。

実は教育の理事者で、富士見町の教育長のように子どもの権利条約を理解し精通している人はめずらしい。国連でも採択されたものなのに不思議です。

子ども条例ができることでいろいろな問題が解決するとは思っていません。でもみんなで子どもの権利を考えること、子どもの最善の利益とは何かを考えることで、地域ぐるみで子どものことを見守る体制ができるのではないでしょうか。

教育長の意見交換の場を作るといった発言に期待したいと思います。

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