エネルギーとは何か

富士見自然エネルギー推進協議会と信州ネットSUWAで「エネルギーとは何か」と題して勉強会を開催しました。
講師には「文系人のためのエネルギー入門」の著者、法政大学の小池康郎教授。
小池先生は科学者と一般の人達との対話サイエンスコミュニケーションの必要性から各地でサイエンスカフェを実施、今回の勉強会も一方的な知識の提供ではなく参加者全員が楽しみ考えるものにしたいと言ってくださいました。

で、最初に問題です。

現場にて消費されているエネルギー(最終エネルギー)のうち原発が使われている割合は?

答 電力は我々の消費しているエネルギーの25%でしかない、原発はそのうち電力の25%を供給しているので6〜7%になる。

エネルギーというとすぐ電力と思ってしまうけど、電力はぼくたちが使うエネルギーの25%しか使っていないのだ。
エネルギーはトータルで考えなければいけない。

では日本の電力のうち、自然エネルギーは何%は?

答 10%程度
  
みんな忘れているかもしれないけど水力は自然エネルギー。なぜか水力発電は自然エネルギーにカウントしない傾向がある。自然エネルギーの先進国といわれているドイツでは水力は4%でしかない。
これは山の多い日本と平らなドイツの違いで、自然エネルギーなんだからその土地にあったものを活用するべきで、なにもドイツの真似をする必要はない。

なるほどごもっともでございます。

さて本題の「エネルギーとは何か」という問いに偉大なるファイマンさんは

”我々はエネルギーのことは何もわからない”

とソクラテスのような事を言ったそうです。
今でもわからないのだがエネルギーの性質のことはわかっているとのこと。

1、エネルギーは形を変え移っていく。しかし量は変わらない。
  〜エネルギー保存の法則

バットでボールを打つと腕からのエネルギーがバットにうつりボールにうつる。
打ったボールが落ちていくのは熱エネルギーを放出している(熱エネルギーにうつっている)からだ。

2、最後は熱エネルギーになる。
  〜エントロピー増大の法則

たとえば太陽エネルギー→光合成→食べ物(2000kcal)→人間(100w)→熱エネルギー
人間が30人集まれば3000wの暖房になるのだ。

よくわからない人は絵本「エネルギーってなんだろう」を読んでね。

小池先生はこの性質を踏まえエネルギーのことを考える必要があるといいます。

これまで安価で豊富なエネルギー資源(たとえば化石燃料)を使ってきたのだが、エネルギーを無駄にしない、効率の良い使い方で地域づくりをしていくことが大事。

たとえばパッシブソーラーという考え。

たとえば水力ケーブル

自動車ではなく鉄道を利用することによって大幅な省エネが実現できるそうです。
それはレールを使うことによって抵抗が減るため、エネルギーを効率よく使えるそうです。
同じ公共の乗り物でもバスだとチョット違う。

で、駅までのアクセスは電気自動車が有効。
ガソリンエンジンは非効率で15〜20%しかエネルギーに転換できないそうです。熱、音、振動など他のエネルギーで消失してしまいます。 
それに比べモーターは90%の効率でエネルギーを使用します。
音や振動が少ないということは、他に転換せず効率よくエネルギーを使うことができるそうです。
またブレーキを踏むことで発生する熱エネルギーを放出せずに再利用することも可能だとか。
山が多いところは、特に効率が良いんだって。

ぼくたちが消費しているエネルギーは運輸部門の割合が非常に多く、この部門のエネルギーを考えることは、省エネに大きく寄与するそうです。

ぼくたちはどうしてもエネルギー=電力と考えてしまうけどそうじゃないんだよね。
いま世の中に使われていないエネルギーもたくさんあって、いかに効率よく使うか考えなければいけないのだよ。

太陽光パネルを並べただけで、自然エネルギーの普及だの省エネだのと言って満足してはダメだね。
エネルギーはもっと大きな視点から考えなくてはいけないのだ。

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