「内部被ばくを生き抜く」上映会

NPO法人八ヶ岳ヒューマンエネジー主催で「内部被ばくを生き抜く」の上映会が原村でありました。ヒバクシャ以来原発関係の映画を作って来た鎌仲ひとみさんが、福島原発以降では初めての作品。映画は二本松市で除染したり、食品を測定器で測定しながら地域で住み続ける人たちを紹介しながら、4人の医師が内部被ばくについて語っていく。

肥田舜太郎先生は27歳で軍医として広島で被爆、多くの被爆者を診ることによって被爆者独特の症状に気づく。抵抗力が無くなり、体がだるくなり、疲れがとれない。それは原爆ぶらぶら病と名付けられた。

鎌田䔈先生は、放射能は活性酸素と同じ働きをするので、老化を促進し、動脈硬化や脳梗塞などの危険もある。心配なのはガンばかりではない。

低線量被ばくは細胞は破壊されるが、活性化され、それ以上の修復がされるので問題がないとされてきたが、児玉先生がパリンドロームシンドロームのDNA破壊を紹介、回文的な配列のDNAは間違って修復される場合があることを指摘。

低線量被ばくについてはまだわかっていないことが多く、専門家の間でも意見が分かれる。現在厚労省はデータがないということで対策が遅れている。ベラルーシで医療に当たっているスモルニコワ先生は、チェルノブイリ事故から5年経った頃からガンが急増したとの実感したという。でもそうした声は因果関係は認められないとして片付けられてしまっている。

低線量被ばく、内部被ばくのことを知らない人は、わかりやすいのでまずは見て欲しい。

二本松で子どもを育てる母親が「もしかしたら子どもたちを守って上げられなかったかもしれない。」のコメントは胸が熱くなります。
富士見のお母さんたちも同じだ。福島からは離れているかもしれないけど、子を持つ母が不安を抱えるのは当たり前。世の中を変えていくのは、そんなお母さんたちの子どもを思う気持ちだと児玉先生は言います。

上映会のあとは鎌仲さんの講演会。
以前はNHKを中心にテレビの政治や経済のドキュメンタリーを撮っていたが、湾岸戦争時にイラクで使われていた劣化ウラン弾により、子どもたちが白血病の被害を受けているのを見て、”未来から先に被害に遭っている、これでは未来はない”という想いから原発関連の映画を作りはじめたとのことです。そんなとき肥田先生に出会い内部被ばくのことがわかったそうです。

子どもたちを心配しているお母さんを他所に、大丈夫だキャンペーンをはるのはきまって男性。
ヒロシマ原爆470発の分の放射能が撒き散らかせたのに大丈夫なはずが無い、原子力安全神話が今、放射能安全神話に変わり始めている。
マスコミも電力会社も野田さんも原発を動かしたいのだ。それを支えているのは”気がついてるけど沈黙を守る市民たち”。
中立だ。と言う知識人が多い。
「ぼくは原子力問題には中立をまもっているよ。」
中立は賛成を意味する。自分がグラデーションのなかで何処に立っているか、自分たちが当事者であると思わない限る解決方法は無い。

チラシのデザインはグラデーションという手法で、拡散した放射能も濃淡があり、その放射能に向き合う向き合い方も濃淡があって、その濃淡の間でみんな揺れている。それをわかっていることとわかっていないことを区別する必要があり、クリアにする想いでこの映画を作ったと言う。

長野県は「放射線、原子力を災害を学ぶ」として県内4カ所で防災研修会を開催することになりました。県が県民に対して、こうした事をするのは初めてのこと。地域防災計画にも原子力災害対策が入ったこともあり、今後の対応にちょっと期待が持てるかもしれません。

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