パノラマ植栽事業についての一般質問

入笠山は冬はスキー場、グリーンシーズンは近くの入笠湿原をはじめとした御所平、大阿原湿原などに様々な山野草が咲く花の宝庫。特に日本スズランの群落はとても有名だ。日本スズランはドイツスズランに比べ花は小振り、葉っぱの下に謙虚に咲く姿はとてもかわいらしく、富士見町の町花にもなっている。
富士見町は入笠山にあるパノラマスキー場ゴンドラ頂上付近にお花畑を作っている。なんと日本スズランの聖地に見栄えがいいからといってドイツスズランを植栽しているのだ。

 ”なんちゅうセンス!”

実はこの三セクのスキー場、バブル時には好調。増設したのが失敗、その後のスキー離れから経営は悪化、これまでに何度も町が援助し、2年前には10億の町の貯金を投入。
このパノラマ植栽事業は22年度から3年間をかけた事業でパノラマ強化補助金として総額1億6千万円を投入。ゴンドラ山頂公園関係では22年に5400万円、23年度2000万円、今年は最後の年で残り2000万円を使って補殖をする。グリーンシーズンも観光客でいっぱいにしようという戦略だ。

そこで3月議会でその事を一般質問で取り上げました。

パノラマ植栽事業について
①パノラマ強化事業を始めて2年が経過したが1億4000万円投資した効果は。24年度さらに2000万円投資する必要はあるのか。
②入笠湿原は県環境保全地区に指定されているが植栽事業の影響はないのか。

まず事業評価についてだが、町長の答えは来客数は増加。去年より20%増えている。売り上げも上がり今まで払えなかった家賃も22年度は5000万円、23年度7000万円、来年度も7000万円払えるようになった。

このスキー場、平成14年の支援策で上下分離方式というのをとっており施設など上物は町が買い上げ、毎年家賃として町におさめてもらうことになっている。その家賃は本来2億3000万円。その家賃も払えないので2年前10億を投入、借金を前倒しして金利を圧縮、町にきちんと支払いができるようにした。
ということで植栽事業の効果として家賃が払えるようになったというのはちょっとおかしい。

で、24年度は実際パノラマにいくら使うのか?

一般会計でパノラマ強化補助金2000万円、東急リゾートへのコンサル料2400万円、観光貸し付け5000万円、特別会計で2億8000万円。

家賃が払えているっていってもこれだけのお金を投入しているんだよね。

では、2番目の環境破壊になってないかという質問。
この植栽事業は様々な問題がある。山のてっぺんに外来種であるドイツスズランを植えるのはもっともだが、適地ではないカタクリの植栽も問題。カタクリは標高800〜900mが自生地。このお花畑は標高1800mもある。それにカタクリという花は種が落ちてら花が咲くまで8年ぐらいかかる。ゆっくりゆっくり地下で育ってやっと花が咲く。だから園芸種には向かず、活着しても3年ぐらいで消えてしまうのではないかと云われている。

さてこの問題に対して町長の答弁はいつも町の有識者で構成するプロジェクト会議のメンバーの承認を得ているという。
実は去年議会でプロジェクトメンバーを呼んで意見を聞いた事がある。その議事録を読むと

・植える物は本来入笠にあった物にすべき、外来種は良くない

・植える物は入笠に自生しているものが良い。それにはマツムシソウが最も良い。

・カタクリもヤマユリも1000mまでが適地、それを1700mの地点に植えるのは植生や社会の動きに逆行する。

・遺伝的には長い年月に交配も考えられる。当初の集客のためドイツスズランは仕方がないが、将来的には日本スズランに変えていくべき。

・ドイツスズランは反対。生物多様性はそれぞれの関わりの中で生きている。生態系を壊すことは良くない。ドイツスズランは外来種で植えるべきではない。富士見で植えるのは美しさや見栄えではなく、心の中で育ててきた在来のスズラン。

だれも賛成してないのである。
で、町長は

確かに前は反対した人がいた。しかし今年は反対意見が出ていない。

そこで
それは自分たちの意見が反映されずに進められている状態の中、3年計画の2年が終了している時点での”消極的賛成”ではないか?

町長
消極的賛成は認める。しかし反対意見はなかった。

ひどい話だ。

ところで観光戦略として山のてっぺんに人工的なお花畑を作っているのだが、これって今の時代にずれてないだろうか?山に行くのは自然にふれあうためであって、人工的なお花畑を見に行く訳ではない。ぼくはわざわざ山のてっぺんまで行ってお花畑なんか見に行かないね。

町長
客数は伸びている。結果が全て。

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