国保のはなし

6月議会がおわりました。
今回の最大の焦点は国保料の値上げの問題。国保財政は平成20年から赤字。基金の取り崩しをしながらなんとかやってきましたが、平成19年には2億1千万円あった基金は22年度には4千2百万円(見込み)になってしまう。いよいよ立ち行かなくなってきた。そんな状況です。国の指針では基金の積み立ては過去3年間の給付額平均の25%は必要としています。富士見町の場合2億円は欲しいところです。足りなくなれば一般会計からの繰り入れも考えなければいけません。
町が提示してきたのは平均して23、6%の値上げ。この税率は3年間は据え置き、国保財政の健全化を図るというもの。

議会での決め方は、まず所轄である社会文教常任委員会で話し合い、その結果について本会議で採決をとり決定します。
僕は社会文教に所属のため、委員会での話し合いからの参加です。
担当課から説明を受け、質疑そして討論。2日間かけたのは異例の長さです。それと言うのも国保行政は度重なる改正で複雑化、業務に係る自治体職員にも難解な制度になったと言われているからです。
丁寧でわかりやすい説明を受けたところで、多くの議員の考えは、値上げすることは仕方ないが、それでも2割以上の上げ幅はちょっと大き過ぎるというもの。
では、問題になったことをいくつか考えてみましょう。

国保は相互扶助?それとも社会保障?
現在富士見の人口は約1万5千人。国保加入者は4150人。町民の3分の1の人のために、一般会計から繰り入れることは公平性に欠けるのではないか。国保は相互扶助であり、国保のことは国保会計の中で解決しなければならない。
それに対し国保加入者は非正規雇用者や無職の人など低所得者も多く含まれている。社会保障の観点から激変緩和策が必要。

国民会保険になり50年が経つ。当時の厚生省国保課長のことば。
「国保は福祉であるのが究極の目的です。国民の健康を守ることが目的なんですね。それが(加入者から保険料を徴収する)保険という制度を採っているのは、あくまでも福祉という目的を達成するための手段ですから……」  〜国保新聞〜
ぼくはやっぱり国保は社会保障としての役割が大きいのだと思う。国保の加入者は他の保険制度に加入できない人でもありますから…

引き上げしても県平均を下回る
保険料引き上げ後は平均8万4358円。2割以上の引き上げ後でも県平均を下回っている。だから大丈夫だろうというのは、いささか強引のような気がします。今までその金額で生計を立てていた人に取って、いきなり2割(1万6113円)の引き上げはきついに決まっています。

収納率を上げられないか。
収納率96%は県下でも優秀な成績。これ以上は難しい。

結局ぼくは
”国保会計の健全化を図るため引き上げはやむ得ないが、平均23、6%の引き上げはあまりにも大き過ぎる。国民保険は国民会保険の中核的な役割を担い、医療のセーフティネットとしての役割でもある。低所得者への配慮として段階的な引き上げを望む”として反対。

委員会では賛成2、反対2で委員長判断で否決と決まりました。

他の反対意見は
平均23、6%と言っているが世帯によっては27%を超える。
医療費の伸び率など多く見積もりすぎている。もっと低い税率でも可能ではないか。
など。

賛成意見は
国保会計の健全化のため引き上げにはやむを得ない。
所得割りより資産割りの方が上げ幅が大きく、低所得者に配慮がなされている。
など。

さて本会議。
ぼくは委員会で述べた理由で反対。委員会で賛成した2人も本会議では反対にまわり

結果 賛成3 反対7  反対多数で否決。

賛成した人も反対した人も、値上げすることは仕方ないが、2割を超える上げ幅は大き過ぎる。という考えは同じだったと思います。数字だけを見ればはっきりしていますが、みんなかなり悩んだのではないかと思います。

国保会計の問題は富士見町だけではなく、全国の市町村で問題になっています。しかし格差社会が進む中、医療のセーフティネットとして国保は、増々大切なものとなっていきます。広域化、予防医療、わかりやすく納得しやすい制度の導入、町レベルではなく、国や県もいっしょになって考えていかなければいけない問題ではないでしょうか。

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